不登校でも単位はとれる【都立高校の新たな居場所】
不登校の3人に1人以上は、支援を受けられていません。
メンタルの低下もありますが、それ以上にまだまだ選択肢が少ないからです。
近年フリースクールも増えています。
学びたいと思ったときに学べる環境。
不登校の児童生徒が学びの場を確保するにはどうすればよいか。
今日は公教育高校での不登校支援をご紹介します。
今年3月に東京都教育委員会「都立高校の魅力向上に向けた実行プログラム」が取りあげらました。
「不登校生徒・中途退学者に対する支援」の中で注目されているのが「校内別室指導」です。
不登校の場【校内別室指導】
部屋の入り口近くに学習や作業ができる作業机と電源。
奥に進むと窓際にソファーと丸 机、クッション、ギター。
本やボードゲーム、水槽など、くつろげる雰囲気。
とある高校の一室です。
東京都教育委員会は不登校の生徒に対し、教室とは違う別室で学びを続けられる仕組み作り始めました。
昨年度は都立高校で17校。
学校の中のフリースクール。
そんな印象を思わせます。
生徒用の机のような『学校的』なものをなるべく入れない。
学校らしくない学校。
安心感を目指し作られています。
不登校支援にはステップがあります。
いきなり勉強はしない。
まずは「安全基地」を築くことが最初のステップです。
安全基地を築いたのなら自然と探究を始めます。
そのための校内別教室です。
まずは確固たる安全基地を基盤とすることが大切です。
不登校の学び【単位取得制】
生活習慣が徐々に朝型になるとともに、「学びたい」という意欲が出てきて、 自ら学び直しに取り組む子もいるそうです。
学び始めた子を今度はどうサポートするのでしょう。
☑︎授業動画を見るなど学習した場合、単位を取得することもできる
☑︎単位取得を希望する生徒には高校卒業程度認定試験を受検させ、その合格科目を「学校外の学修認定」にする
☑︎学校によっては昼夜間定時制(三部制)で単位制をとり、最大6年間在籍できる
教室に入れない不登校生徒が、別室でも単位認定ができる。
これは本人にとっても大きな一歩です。
自分の頑張りが社会に認められる。
教育の選択肢の広がりを感じます。
不登校の支援員【人材の確保】
公教育でもうひとつ課題となるのが教員の業務量と人材不足です。
不登校への個の教育となるとどうしても負担は大きくなってしまいます。
空間をつくっただけでは十分とは言えません。
次なる課題は、子どもの支援に当たる「人」の確保です。
☑︎学習支援は外部団体の専任スタッフや教職志望の大学生・大学院生を採用する
☑︎基本的には教員ではなく各学校が依頼した外部の支援員が運営管理に当たる
平日の午前11時から午後7時まで利用でき、年の近い大学生スタッフが支援員として、教員と連携して生徒と接する学校もあります。
小学校中学校の不登校の子にもこのような高校が増えることは希望の選択肢となります。
不登校の子への進路指導にも希望が生まれます。
教育の目的は多々あります。
私が目指す教育。
それは「個性と社会のWin-Winシステム」
障害ではなく、不登校生の真の個性を社会につなげたい。
社会と子ども、互いにウィンウィンの関係を築きたい。
不登校の子が社会から努力の証として単位を認めらることは大きな喜びです。
その努力を糧に何かしらの「個性」が社会とつながれることが一番です。
そのためにもどうか不登校生はオアシスで安全基地をつくり、探究をしていってほしいと思います。
学ぶことを諦めないでほしい。
不登校のオアシスが増えることを願っています。
【参考】
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