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大槌とデザイン_Hiroto Kishima_2024.03

一章 まだまだほんのイントロダクション

八十歳くらいになって、今までの人生を一冊の本にするとして、一通り書き終わり、初めに戻ってプロローグを書くとする。つらつらとためにもならない駄文を綴って、さて、今度はエピローグを書こうと思ったところで、まだ終わってないから書けないやとペンを机の上に投げ捨てる。では目次でもつけてみようかと思った時に、さてどのように目次をつけようか? 一歳、二歳と年齢ごとにつけるのは面白くない。小学生、中学生と環境の節目ごとにつけるのも安直だ。じゃあ何かしらのテーマごとに分けてみようかと考えてみる。すると人生ってたいした意味は無さそうだなという気づきがあり、せっかく書いた本を破り捨てる。
こんな未来ありそう。
「日記」に目次をつけるのはナンセンスだよね。

そろそろ、サーモン祭りのポスター制作に入る。
6月9日日曜日に開催予定の岩手大槌サーモン祭り、昨年に引き続きポスターを担当させていただくことになった。お祭りのポスターは私の中で学びが多く、大変につらいのだけれど大変に楽しい。
ポスターは広告物なのでもちろん祭りの宣伝に使用するわけで、つまり、イベントが始まる一ヶ月前くらいには世の中に出すわけで、私の祭りは一ヶ月早い。
ポスターの方向性を決める会議に三案提示させていただいて、無事決定。実物はポスターが掲示されるであろうゴールデンウィークごろにお見せできるように頑張らなければ。実はサーモン祭りの裏で大槌まつりも着々と進んでいる。

さて、サーモンつながりで、ついに大槌町観光交流協会HPにサーモンページができた!慣れない業務でいろいろと大変なことが多かったが、なんとか公開することができた。こんなにメールのやり取りをしたのは初めてかもしれない。色々な方に確認を取って、半ば中間に立ってどっぷりやりとりをする大変さを身をもって経験した。改めてメール、苦手なんだなぁと思います。なんど直接電話をかけようと思ったか。実際出向いたこともあったけれど。
今後もサーモンページはブラッシュアップしていく予定なので、大槌の特産である岩手大槌サーモン、そして桃畑学園サーモンのページをご注目ください。

こちらのURLよりサーモンページをぜひご覧ください。
https://otsuchi-ta.com/salmon/

駅からハイキングのマップ裏面を制作した。
大槌町では「〜みちのく潮風トレイル〜展望抜群!大槌町の自然満喫!城山公園・湧水コース」と銘打って、大槌駅をスタート、城山公園を経由して大ヶ口を通るルートが指定されており、歩き甲斐があるルートを楽しむことができる。意外と高低差もあるようでハイキングがお好きな方は満足できるルートなのではないだろうか?
そのマップの裏面に掲載する、お食事処などをまとめた一枚を制作した。歩き回ればお腹が減る。道中、ぜひ力をつけるために大槌のご飯を食べていただきたい!春になって、私も休日の昼間に散歩をすることが増えた。一時間くらい大槌を歩き回って家に帰るとやはりお腹がすく。大槌の景色を楽しみ、そしてご飯も食べて健康だね!

裏面。
デザイン:アールヨンジュウゴデザイン 一部追加:キシマ

二章 気がついたらイマジネーション

3月17日日曜日にシーサイドタウンマストで開催された「おおつちアニメフェスタ3」は、当日、たいへんな賑わいを見せた。私は協会、そしてアニメ部会のメンバーとして現場スタッフで参加した。MCに天津飯大郎さん、司会進行は岩手朝日テレビの石田アナウンサー。そして豪華ゲストに佐藤ひろ美さん、島田敏さん、高山みなみさん。コナンの大ファンである私はわくわくがおさまらない。
イベントのフィナーレでもある餅まきでは、やはり大槌の力強さを見ることができて、餅まきは外せないなぁと思った。

たくさんのお客さん。
部会メンバーの出店。

アニメ部会のオリジナル企画「好きなor思い出に残るアニメ/マンガ」のコーナーでは、来場者のみなさんが自由に自分の好きなアニメ、マンガを紹介して掲示することができる参加型のコーナーだ。そして「なつかしい!」「わかる!」「なるほど!」と共感できるものに、シールを貼ってもらう。
その看板のデザインを担当させていただいた。
企画発案の部会メンバーと制作を進め、アメコミ風のデザインに決める。アメコミ風のぱきっとした色合いは遠くからでも目を引きやすく、イメージがしやすい。
当日はイラスト付きでお気に入りのアニメ、マンガを紹介する方や、シールを片手にじっくり読む方もいて面白い企画になったのではないだろうか。わかる、のシールがなくなってしまったので、共感シールの配分は見直す必要もあるだろう。また現在は三種類だが、他にも作っても良いかもしれない。「アツい!」とか?
掲示された用紙を見ていたら、中にはとても上手なイラストを添えている方がいて感動する。大槌にもたくさんのアニメ好きがいるようです。四月に完成予定の大槌町新作アニメもぜひご期待ください。

わかる!
こちらは町内の生徒さんが描いたイラストの展示。

そんな当日の様子が大槌町観光交流協会YouTubeチャンネルにてアップロードされている。当日お越しいただいた方は思い出しながら、そしてお越しいただけなかった方はぜひこちらをご覧いただきたい。

さて、アニメ企画を一緒に作り上げてきた「大槌町コンテンツビジネス戦略事業部会」は毎週木曜日の夜に部会を開き、交流をしてきた。今年度で一度区切りをつけ、今後は有志のメンバーで大槌町のアニメを盛り上げるべく活動をしていくこととなる。

正式な部会としては最後だ。

まもなくお披露目されるであろう大槌町新作アニメは、DMMさまのサイトにて記事になっているのでぜひこちらをご覧いただき、楽しみにお待ちいただけたらと思う。記事で公開されているカットを見ると、大槌の景色が高いクオリティで再現されており、これは本編を期待せざるを得ないだろう!?
メインイラストの虎舞と主人公の女の子が太鼓を叩いているカット、めちゃくちゃかっこいいですよね。

三章 私とあなたのコミュニケーション

去年の四月から参加している「Live Design School」も一年が経ち、多くの地方で活動をしているデザイナーの方々の話を聞いて、福井ではフィールドワークに参加し、ローカルでデザインをすることについて勉強をしてきた。
山形で活動されているデザイナーさんがお声がけくださったこともあり、福島県郡山市高柴デコ屋敷で開催された「郡山からっぽ祭り」に参加した。
このお祭りの入場条件は「デコ屋敷のお面を被っていること」。
とてもわくわくする条件に、これは行くしかないと意気込む。当日は音楽に合わせてひょっとこ踊りを狂ったように待って、お面をしているからか皆さんどこか弾けたように自由に踊り狂って頭が空っぽになった。でも、筋肉痛にもなった。運動不足を感じる。
お誘いいただいたデザイナーさんとも少しだけお話ができて、観光協会でイベントなどを経験したからか、デザインだけでなく運営なども知りたくなって、大変勉強になった。

ひょっとこの里、やってきました。

東京の友人と兼ねてより行きたかった「もじ イメージ Graphic展」に行った。久しぶりの赤坂は高いビルに囲まれてところどころ緑が見える近未来を感じつつ、人とのすれ違い方が下手になっているなと冷や汗をかいた。
さまざまなデザイナーの文字に注目した展示。
やはり文字は難しい。一番悩むと言っても過言ではない。完成されている書体を崩すのはとても勇気と技術のいることで、私の当分の課題である。

楽しかった〜!
原研哉さんの展示。
面白い展示の仕方だなぁ。

あとがき

どこからともなくふつふつと湧き上がる「引越し欲」というものがあります。富嶽三十六景で有名な浮世絵師、葛飾北斎はその生涯九十三回も引越しをした話は有名ですよね。
学生の頃、時給の高さに目が眩んで引越しのバイトをしたことがあったのですが、初日で心が折れてやめました。引越し屋さんに最大のリスペクトを。
少し話は変わり、三月は別れの季節です。
そこで「人間関係リセット症候群」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。僕たちの世代では身近な話であって、突然SNSのアカウントや連絡先を削除するなど、まあネット上の失踪とも捉えることもできますが、ニュースなどで取り上げられるほどには時代が生んだ現象だと言えます。
「最近の若者は…」なんて言葉をよく聞きますが、本当に最近の若者はどうしちゃったのでしょうと耳の痛い話です。いやしかし、最近の若者は結構真面目な人多いですよね、とも言いたいのです。人間関係なんて放っておいても無くなっちゃうものなのに、自らリセットしないといけないって考えるくらいですから。
僕は連絡先を消すとかはないな〜とか思いつつ引越し欲はあるので、同じようなことなのかしらと考えます。
北斎〜、教えてくれ〜!

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