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「拙」の一字の思い

kohです。
おはようございます。

仕事にはスピードが
重視されると思います。

よく不器用にやること
素人っぽい行為を
「つたない」と表現します。

今回は中国の古典「菜根譚」から
この「拙(せつ)」の一字を
解説したいです。

「拙(せつ)」は「拙い(つたない)」
とも読みます。

「拙い」とは
・下手である。
・劣っている。
などあまり良い意味の字ではありません。
実は本意はそういう意味ではないのです🫢


これを中国古典の「菜根譚」で調べてみると

「文(ふみ)は拙(せつ)が良い」

いうような一文があります。

「文」とは「手紙」のようなものです。
「手紙は拙いほうが良い」と言いたいのでしょう。


なぜ、「菜根譚」では「拙い」ほうがよいと
わざわざいうのでしょうか?

例えば、大切な人に
「手紙」を書くときに
何を優先に書きますか?
それは
伝えたい「思い」です。

手紙はみんなに見せるものではないです。
故に上手な文章、「巧み」な文章では
あまりないでしょう。

伝えたい「思い」は
変に「技巧を凝らした」文章よりも
多少、「拙く」とも心のこもった表現の方が
相手の心に届くというのです。

それにはやはり、
手紙はやはり手書きが一番
書き手の心が映し出されます。

文章の上手さや文字のうまさはあまり気にしません。
想いが伝わるにも「つたない」ことは良いと思います。

ですから
「文は技巧を凝らすより拙い方が良い」と
いうのです。


これは手紙だけでなく
何かを作ったり
聞く、見る、嗅ぐ、話すという
相手に対して関わること全般に
共通します。

日常の所作を「丁寧に」
それが「拙」の意味に込められています。

それが「菜根譚」のいう
「拙」の一言だと考えます。

一つの思いやりにも
繋がる気がします。

たとえ「拙く」ても
それは伸びしろの証拠。

そのためには
あらゆることにも
「ゆっくり急ぐ」が
大切かもしれません。

焦る時ほど丁寧に考え
行動したいと思います😊

おわり

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