作品群 器 編集後記

ご覧いただきありがとうございます。

かむりりです。


この度、本記事の投稿をもって、私のやりたかったことを終えることができました。

一連の記事は単体で読んで頂いても、ばらばらに読んで頂いても、投稿順で読んで頂いても、作品順に読んで頂いても、構わないつくりになっています。

本記事末尾にも記載があります。詳しくはそちらをご覧ください。




ジャンル付けには悩みましたが、ジャンルそのものが創作になります。

私にとっては辞書であり、エッセイであり、であり、ただの言葉あそびでもあります。

すべてが私の自己紹介とも言えます。


このような制作は、以前から構想にありました。


自分の思ったことから生まれた言葉を自分専用の辞書のように捉え、その言葉を元に物語として再構成する。


これは私なりのトラウマ克服方法であり、

作品群“器”は、私がうつ状態から回復するプロセスを綴ったものなのです。


自分の体験を言語化し、メモに書き残し、目で見て読み直し、溜めた言葉を事あるごとに振り返り、時間をかけて客観的に捉え直していく。


そしてこの度、noteの空間をお借りして物語として再構成することで、ようやく成仏することができました。








私は自分の体験を愛したいと思ってきました。

しかし自分にとって困難だったことであればあるほど、直視することができずに怯えていました。

それでも言葉の力を借りることで、自分の気持ちや感情を目に見える形にすることで、ようやく自分の体験を見つめることができました。


上手くいかなかったことも辛かったことも全部全部言葉に託して残してきて本当に良かった。

私の心に深く根を張り、ベッタリとくっついて取ることができなかった想いは、言葉にすることで私から離れ、まるで人格を持ったかのように私に語りかけてくれました。

私は彼らを再び拾い集め、彼らの物語を再構成し、世に出すことに決めました。


スマホのメモアプリにアーカイブとして雑多に残していただけのままであったならば、それは叶いませんでした。


初投稿から約20日間、再びトラウマの蓋を開け、再体験しながら、人様に読んで頂いても構わないように言葉を編み直すのは、正直とても苦しかった。

今の私にはない感性の言葉ばかりで、思いやりを重い槍って…、どれだけ人と接することに怯えていたんでしょうか。その有難みよりも重みや痛みに感じられていたのでしょうか。文字通りぶっ刺さっていたんでしょうか。自分なんかではと。

まるで別の人間の言葉くらい、今では想像し難くても、当時の自分はそう思っていた。その事を今の私が尊重してあげたかったし、それが当時の自分の目的であり願いだからと、淡々と投稿して行きました。

直視するのもイタイくらいでも、大多数の人にとっては寒くても、もしかしたら当時の自分のような、本当のどん底の混沌の中にいる人にとって暖かければそれで良いと、腹を括っていました。


私は当時、同じうつ状態を経験した人の綴った文章をたくさん読みました。目にしたその多くは『回復したから言えること』や『振り返ってみて』でした。

当時の自分が欲しかったのは、同じ辛さ。同じ誰かのその瞬間を切り取った言葉が欲しかった。その瞬間の誰かの生々しい言葉に「自分も同じ、ひとりじゃない」と思いたかった。

だからこそリアルタイムの自分の言葉を残して必ず回復する。そしていつか必ず、それらを用いて過去の自分に救いを与える。


その未来はnoteを始められたことで、ようやく拓けることができました。


そしてその未来である現在、私は過去の自分の言葉に癒やされ、現在を以て過去の自分を救いあげられた。


奇しくも当時の自分が欲した同じ誰かは、未来の私だったのです。


それでも日々、自分の言葉たちが記事としてひとつずつ整列していく様には、あらゆる感情が入り混じりました。






言葉にするならば、


「私のところへ来てくれてありがとう。今までそばにいてくれてありがとう。これからは他の人のことも助けられるよ。また何度も何度も会いに来るよ。自分も同じ、ひとりじゃない。だからきっと、もう大丈夫。いってらっしゃい。大好き。」






私の想いは言葉たちに届くでしょう。


なぜなら彼らにその力を教えてもらったのだから。

今の私は言葉の持つ力を知っている私なのだから。




了 











⇒以下 投稿順

ハイライト(2024.4.20.土)

(→noteを始めるに当たっての意気込みであり、私の核となる考えですね。アーカイブから発掘した正真正銘のとって出しです。)


初投稿を終えて(2024.4.21.日)

(→初投稿を終えた時の気持ちそのまま。たぶんもう今しか思えないだろうなと記事に残しました。残しておいて本当に良かったです。)



器(2024.4.22.月)

→本編第1話


愚か(2024.4.23.火)

→本編第2話


優しさ(2024.4.24.水)

→本編第3話


自惚れ(2024.4.25.木)

→本編第4話


思いやり(2024.4.26.金)

→本編最終話



器 あとがき(2024.4.27.土)

→本編あとがき



器の在り処(2024.4.28.日)

→特別編前編


生命力(2024.4.29.月)

→特別編後編



自己紹介します(2024.5.1.水)

(→おまけのガイドブックみたいなものですね。作品群“器”にとっては付録みたいな立ち位置。読んで頂いたら少し見え方が変わるかもしれません。)



うつ(2024.5.3.金)

→第0話前日譚


愛着(2024.5.4.土)

→番外編第1話


罪悪感(2024.5.5.日)

→番外編第2話


ジレンマ(2024.5.6.月)

→番外編第3話


自己愛(2024.5.7.火)

→番外編第4話


自分を愛す(2024.5.8.水)

→番外編最終話


作品群 器 編集後記(2024.5.9.木)

→(本記事)タネ明かしの記事になります。





⇒以下 作品群 器 作品順

1.うつ【第0話 前日譚】
2.器【本編 第1話】
3.愚か【本編 第2話】
4.優しさ【本編 第3話】
5.愛着【番外編 第1話】
6.自惚れ【本編 第4話】
7.罪悪感【番外編 第2話】
8.思いやり【本編 最終話】
9.ジレンマ【番外編 第3話】
10.自己愛【番外編 第4話】
11.自分を愛す【番外編 最終話】
12.器 あとがき【本編 あとがき】
13.器の在り処【特別編 前編】
14.生命力【特別編 後編】
15.作品群 器 編集後記 【編集後記】





体験・原案・構成・編集
かむりり(の中の人)





最後までお付き合いくださりありがとうございました。

皆さんのスキとフォローが私の心の支えとなりました。

心から感謝を申し上げます。
私の愛情、注ぎますね。
かむりり。











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