奈倉清孝

週刊誌を活動拠点に、フリーライターとして34年間執筆を続ける。今まで8000人以上の取…

奈倉清孝

週刊誌を活動拠点に、フリーライターとして34年間執筆を続ける。今まで8000人以上の取材対象者と接触し、中には命がけの取材も経験した。20年前からはさまざまな雑誌に官能小説を書き始め、現在週刊実話で「官能小説家書き下ろし」を連載中。

最近の記事

ライバルは仏様

●加奈・26歳・看護師  私は奥様を2年前に亡くした10歳年上の人を好きになってしまいました。でも、離婚より死別のほうが女としては不安です。だって、きっと奥様との美しい思い出ばかりが残るはずだから。  色々迷ったけど優しい性格に惹かれて、結婚を前提にお付き合いすることになり…。そんなある日、彼は「自宅に来てほしい」と言いました。  それって、かなり本気なんだろうなと感じて嬉しかったです。家に上がると、リビングに仏壇がありました。そこには微笑する奥様の遺影が飾られています

    • 甥っ子への就職祝い

      ●美春・32歳・主婦  ダンナの甥っ子、大介クンが就活のためにうちへ数日泊まることになりました。ところがダンナは途中から出張が入り、家を開けることに。  2人きりで気まずいかと思ったけど、彼は社交的だから、とても楽しい時間を過ごしていました。3日目から緊張感も失せ、夕食時に晩酌したんです。 「美春さん、お酒強いでしょう?今日はガンガン飲みますからつき合ってね」  私が鹿児島出身だから、飲めるって思ったみたい。もちろん強いけど、お酒が入るとすごくエッチな気分になるから、意

      • 亡くなった彼は童貞を失いたかった

        ●奈々・22歳・女子大生  最近、SNSで霊能者の若い男性と出会いました。霊の話は私も大好きなので意気投合し、会ってみたらいきなり「君の後ろにバイクのヘルメットを被った男がいるよ」と告げました。  この言葉を聞いて、私は思わず鳥肌が立って…。実は高校生のとき、当時つき合っていた彼はバイク事故で亡くなっていたんです。 「彼は童貞のまま亡くなったんだね。僕の体を貸してくれと言っているよ。未練を残していたらしい」    ここまで真実を当てられたら、もう霊能者だと信じるしかあり

        • 優しいだけの人では満足できない

          ●すみれ・33歳・主婦  パチンコ店で5カ月前に知り合った5歳年下の彼は、柏木春人の大ファン。いつか官能小説家になることを夢見て、始終パソコンに向かっています。だけど、パチンコに負けた日は一行も書けないことがあり、「俺はダメだ。才能がないんだ」と机をガンガン叩きながら涙を流すんです。  作家志望の人がこんなに繊細だなんて知りませんでした。彼は涙が枯れるまで泣いた後、スッキリしたように爽やかな顔で、「新しい作品のヒントが浮かんだよ」と言いました。  そして押し入れの中から

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          恋人は向かいの席だった

          ●未菜・37歳・OL  私、エッチ系のマッチングサイトにハマり、仕事のストレスを解消していました。いやらしい話をするだけで体の芯が熱くなり、下着が汚れてしまいます。残業時間中はいつもエッチなメールを読みながら足を何度も組み替えます。するとクリトリスが圧迫されて、オナニーと同等の気持ちよさになりました。  最近出会ったナメケンというハンドルネームの20代男性は、「会ったらすぐにシャワーも浴びてないお〇〇こをベロベロに舐めたい」と書いてきて…。  私はそれを読んだだけでアソ

          恋人は向かいの席だった

          株で勝つよりこっちの快楽

          ●鈴子・31歳・主婦  レストランで調理師をしていた夫は、不景気のせいで解雇。今はレジ打ちのパートをしている私の収入で細々と暮らしています。  このままでは預金も底をつき、貧困層に落ちるのは間違いないでしょう。私は今後の生活のため、高校時代からの親友、真衣を訪ねました。彼女は株式投資で成功し、かなりの利益を出しているんです。  この日は彼女の住んでいる豪華マンションで、手作りランチをご馳走してもらいました。 「お願い。どうしたら株で勝てるのか教えて!」 「誰にも言って

          株で勝つよりこっちの快楽

          彼のポルシェでスリリングなデート

          ●利恵・25歳・薬剤師  彼が「すごいもの見せるから遊びに来て」というので訪ねたら、自宅の駐車場に真っ赤なポルシェが止まっていたんです。 「えっ、信じられない!これ高かったでしょう?」 「まぁ、乗れよ」 「どこへ連れて行ってくれるの?楽しみだな」 「実はこれ、台風の水没車で動かないんだ。エンジンも電気系統も全部ダメで、廃車を友人から安く譲ってもらったわけよ」  結局、プラモデルみたいに飾っておくだけの車だと知りました。どうりで中がカビ臭いと思ったんです。 「どこか行き

          彼のポルシェでスリリングなデート

          太陽がまぶしいから浮気しちゃった

          ●アリス・28歳・主婦  単独でハイキングしていたら、河原でぽつんとバーベキューをしている男性がいました。ヒロシの一人キャンプが大ヒットしたせいで、気の合わない誰かと行動しなくていいから気が楽なのでしょう。  いつものコースに熊が出たと情報が入り、迂回ルートを通ったらこんな出会いがあったわけです。彼はすごくタイプだったから、笑顔で「おいしそうですね」と声をかけました。 「よかったら一口食べてみない?最高の味だから」  彼は分厚い牛肉の塊と野菜をズブッと串刺しにしてコン

          太陽がまぶしいから浮気しちゃった

          エッチの通信簿

          ●美智代・25歳・OL  私と同居中の武史には5歳年下の弟、薫クンがいます。彼は私たちが住むマンションへなぜか頻繁に立ち寄るようになりました。武史が残業で遅くなったある日、彼は「姉さん、僕はつき合うまではチヤホヤされるのに、肉体関係になった途端にフラれてしまうんだ」と打ち明けました。  背も高いし顔も美形で絶対にモテるタイプだと思っていたので、その話はとても意外で…。 「やはりエッチが下手だってことしか考えられないな。乱暴にしていない?」  私は単刀直入に質問しました

          エッチの通信簿

          美少年はいろんな女性にやられていた

          ●美香・27歳・理容師  今、理容師として実家を手伝っていますが、店主の母は腰痛で入院中です。だから、私が1人で任されていました。でも、近年はオシャレな美容室に客を取られ、お店はいつも閑古鳥が鳴く状態。暇を持て余していたある日、すごくかわいい男の子が来たんです。  アイドルになれるほどの容姿に加え、髪は絹のように艶があってサラサラ。思わず、「どんな髪型にしますか?」と言いながら撫でてしまったほどでした。 「う~ん、少し短めな感じで、お願いできれば…」  会話の雰囲気

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          子どものためなら娼婦になれる

          ●美波・32歳・ホステス  3年前から銀座でホステスをしています。この仕事を選んだのはお金のため。母子家庭なので、将来は人並み以上の学歴を一人息子に与えたい一心で、飲めないお酒を喉に流し込んでいました。  そんなある日、偶然にも有名付属幼稚園の園長先生が、うちのお店へ通っていることがわかったんです。彼は40歳で背が低く太っていますが、とても誠実そうな雰囲気でした。  ママに相談すると、「親しくなれば、コネで合格できるから」と好意的に応援してくれました。何度か接客している

          子どものためなら娼婦になれる

          おじいちゃんと呼ばないで

          ●亜里沙・21歳・女子大生  私は最低でも40歳以上年の離れた人に欲情します。実は小学校6年生の頃、露出狂の勃起したペニスを握らされたのがトラウマとなり、男性に恐怖を覚えるようになりました。  硬くなったそれは、見るのも触るのも苦痛で、自分が安心して性欲を満たせるのは、フニャチンのおじいちゃんだけ。だから私は、老いた人を見つけては逆ナンパしています。  最近は近所の公園で夕涼みをしていた80歳代の男性に、「よくお会いしますね」と声をかけてみました。それから、何度か公園内

          おじいちゃんと呼ばないで

          取材日記 人を呪わば穴二つ

           バブルが弾けた後の話です。経営不振で倒産寸前の不動産会社が「呪い3点セット」」という商品を通販に出して大儲けしていたんです。それには藁人形、五寸釘、木槌が入っていて、呪いの手引書まで添付してありました。値段は19800円。  とにかく、毎日のようにそれは飛ぶように売れて、社長が奥様とお子さんを使い、毎晩徹夜に近い状態で発送したそうです。なんと、年間数千万円の利益を出していたのでした。これで味をしめた社長は「呪い代行」を始めます。呪いたい相手の名前を教えてもらえば、深夜の2

          取材日記 人を呪わば穴二つ

          取材日記 孤独な社長は探偵を雇った

           探偵は浮気調査の仕事がほとんどだと思われがちですが、特殊な任務を請け負っている探偵社がありました。それは、依頼された会社に中途採用として潜り込み、誰が社長の悪口を言っているのか詳細なレポートをまとめたり会話を録音する仕事です。期間は最低半年、長くて1年くらい。  真面目に仕事をして信頼を得た頃、社長が後継者として考えているナンバー2やナンバー3の社員に接触し、先に探偵のほうから悪口を仕掛けます。社長としては「そんなこと言ってはいけない。僕は社長を尊敬している」と言ってほし

          取材日記 孤独な社長は探偵を雇った

          誰にも知られたくない私の黒歴史

          ●多恵・30歳・弁護士  私は大学生の頃、恥ずかしい副業をしていました。家が貧しくて国立大に進学したものの、アルバイトの時間がなかなか取れず、アダルトグッズのモニターをしていたんです。    それはさまざまなバイブをアソコへ挿入し、どのくらい気持ちよかったかをレポートする仕事でした。社長はなぜか、極太バイブを送って来ることが多く、長さ15センチ、太さ4センチ以上の商品を頻繁に試していました。 「もっと素材が軟らかいほうがいい」など、毎回感想を真面目に報告すると、やがて熱心

          誰にも知られたくない私の黒歴史

          必殺勃起人

          ●美穂・31歳・主婦  私の夫は大学病院に勤務する外科医。日に2回も手術をこなし、クタクタになって帰ってきます。ところが私が望むと、嫌な顔もせず必ずエッチしてくれました。和服さえ着ていれば、どんな状況でもキッチリ勃起するんです。  私の着物姿を見ると途端に目が輝き、自分も同様に着替えて、ちょんまげのカツラを被ります。それは大好きな「必殺仕事人ごっこ」をするため。まずは乱暴に押し倒すと、襟から手を入れて胸を揉みまくるの。 「いけません。お代官様、どうかお許しを…」 「よい

          必殺勃起人