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生成AIを使った「人財のリープフロッグ現象」がJTCを救うかもしれない件

はじめに

筆者はデジタルビジネス人材の育成を7年に渡り実施しています。その中で感じるのは、デジタル技術と人工知能(AI)の急速な発展により、人材の能力開発において「人財のリープフロッグ現象」が起きているということです。

リープフロッグとは、カエルが飛び跳ねるように、途中の段階を飛ばして一気に先に進むことを指します。この現象は、「人材の進化による人財化」にもあてはまります。「人財のリープフロッグ」は従来の人材育成の在り方を根本から変えつつあり、企業と個人にとって大きな課題であると同時に、チャンスでもあります。

「人財のリープフロッグ」は、1人法人のような個人事業主的立ち位置の人に顕著に現れます。個人事業主的立ち位置の人は1人で何でもやらなくてはいけないので生成AIを使うことでの効率化や委託費用削減効果が大きいからです。

「人財のリープフロッグ」はJTCの社員にも

今回の論点は生成AIを活用した「人財のリープフロッグ」はJTCの人材にもあてはまるということです。従来、デジタル知識やスキルの習得には長い時間と経験が必要とされてきました。しかし、最新のデジタルツールや生成AIの登場により、旧来の知識や経験に固執する人材は、急激な変化についていけず、成長が阻害されるという問題が生じています。一方で、新しい技術を積極的に取り入れ、従来の仕事のやり方にとらわれない人材は、飛躍的な成長を遂げ「人財化する」という逆転的事象が起こっています。

JTCでの「人財のリープフロッグ現象」

筆者の育成している人材は、インフラエンジニアでしたが、ビジネスや企画、広報PR業務などの知識やスキルはありませんでした。今までそのような業務に従事したことがないのでできなくて当たり前です。しかし世の中が変わりDXの仕事が多くなっていく中でついていけず悩んでいました。そこで筆者に相談があったので一緒に仕事をしながらビジネスモデルや企画系の仕事を教えることにしました。

生成AIを活用することで、この人は短期間で、(広報の仕事をしたことがなかったのに)質の高い広報リリースを作成できるようになりました。また、SNSマーケティングの自動化やVTubeコンテンツの作成なども、AIの力を借りることで容易に実現できるようになりました。これらは、従来なら専門的な知識と経験を積んだ人材でなければ不可能だったタスクです。

デジタルツールやAIの活用により、従来なら10年かかったスキルの習得が、わずか数週間で可能になってしまうのです。この急激な変化は、人材育成の在り方そのものを根本から変えつつあります。

様々な分野で活躍できる人材

JTCだけではなく企業にとって、デジタル時代に新しい技術を積極的に取り入れられる人材を育成・確保することが急務となっており、従来の教育・研修方法を見直し、実践的なデジタルスキルの習得に重点を置くことが求められています。個人も自ら学び、新しい技術を吸収し続ける姿勢が求められます。

リープフロッグ現象がもたらす影響は、単にスキルの習得速度が上がるだけではありません。AIやデジタルツールを活用することで、これまで特定の職種や専門家に限られていた業務を、より多くの人が担えるようになります。職種の垣根が低くなり、様々な分野で活躍できる「人財」が増えていくのです。

このような変化は、組織の在り方にも影響を与えます。従来の縦割り構造から、柔軟でフラットな組織へと移行していく必要があります。AIやデジタルツールを活用し、部署間のコラボレーションを促進することで、イノベーションを生み出しやすい環境を整備することが求められます。

リープフロッグ現象は、人材教育の在り方に大きな影響を与えます。社会人教育においては、定期的なスキルアップの機会を提供し、常に最新の技術に触れられる環境を整備することが重要です。個人にとっては、自らの市場価値を高めるために、デジタルスキルの習得に積極的に取り組むことが求められます。

リープフロッグ人財になれない課題

ただし、リープフロッグ現象がもたらす変化は、全ての人にとって良い影響ばかりではありません。デジタルスキルを習得できない人や、変化についていけない人は、職を失うリスクに直面します。企業や社会全体で、こうした人々をサポートし、誰もが新しい時代に適応できるような仕組みづくりが必要です。

AIやデジタルツールへの過度な依存は、人間の能力を低下させる可能性もあります。あくまでもこれらのツールは、人間の能力を補完し、強化するためのものであることを忘れてはいけません。人間ならではの創造性や感性を大切にしながら、デジタル技術を活用していくバランス感覚が求められます。

まとめ

リープフロッグ現象は、デジタル時代における人材の能力開発に大きな影響を与えています。この現象を踏まえ、企業と個人がどのように対応していくかが、これからの時代を生き抜くカギとなるでしょう。デジタルツールやAIを効果的に活用し、スキルアップを図ることで、急激な変化の波に乗り、新たな価値を生み出していくことが期待されます。

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