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来世歌詞考察番外編


とりあえずもう一回聴きましょ

耳が取れるほど聴いている人も、来世聴いたことないよって人も、とりあえず一回聴きましょう。

ね?良い曲だったでしょ?使い勝手はさておき、CD音源がYouTubeにあって誰でも気軽に聴けるってのはとてもポイント高いです。

この記事で扱うものは、考察というには論が暴れすぎだし、妄想というには幼稚すぎるので、そういう意味での"番外編"です。芯の通ったやつは他の人たちに任せます。それではいきましょう。

前提条件

・登場人物は異性同士の2人、主人公 (語り部) と「君」(実は性別すらそこまで重要ではないのかもしれない)
・この世界での2人の時間の流れは同じ
・歳もそこまで変わらない (これはそこまで重要じゃない)
・主人公は「君」に対して好意を抱いている
・主人公は「君」に対して何か大きな悲しみ (死別など) を抱くことになる、もしくは将来的にそうなることを主人公はわかっている

歌詞を一回読めばわかる割と普通な感じです。

「大嫌いだ」を繰り返して「君」を求める世界を繰り返す

突拍子が無さすぎるから番外編なんです。自覚はあります。
なぜこれにたどり着いたのかも含めて書いていきます。

「君はシーズン」の意味

大嫌いだ
あと何回、あと何回
すれ違って行く君はシーズン

2サビ - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

最初に違和感を覚えたのはこの「シーズン」の意味。「君」"の"「シーズン」だったら納得いくんですけど、「君"は"シーズン」なんですよ。結果としてこの「シーズン」は"季節"として捉えてもらって問題ないです。
つまり主人公は「君」の話を聞くのが楽しいし、「君」の笑顔を見るために世界をひっくり返そうとまで決意できる人物で、この世界で「君」と関わった時間をすべてまとめて1つの「シーズン」 → 色づいた煌びやかな時間といっているようにきこえます。本当の季節とは違って「君」が生きている限り「君」との時間的な切れ目はないので「シーズン」は一つです。

しかしここで登場するのが「大嫌いだ」と「あと何回」という2つのフレーズ。「シーズン」が1度きりと考えると何に対して「あと何回」と訴えているのか不明だし、「大嫌いだ」はもっとわかんない。ここでは答えでなさそうなので少し先に進もう (すぐに戻ってきます) 。

時系列のお話

同時に曲全体の時系列がよくわからなくなってきました。具体的にどこが?って言われてもうまく答えられないのですが、。

そこで思いついたのが
主人公は同じ世界を何度も繰り返している説
です。ね?突拍子無いでしょ?
ですがものすごく飛んでいる割にはなかなかに説明がつきます。

1サビとラスサビの関係

来世なんて待ってらんない!
やってらんない
今すぐ君に会いたいんだ
あの桟橋も 浮かぶ銀河も
隣はいつも君がいい

1サビ/ラスサビ - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

この説を支える確たる根拠として、1サビとラスサビの一回し目が一言一句同じということが挙げられます。楽曲の構成上よくあることと言われればそこまでなのですが、それでも一言一句同じなのは見逃せません。何なら曲始めにも歌っています。
つまり「君」を感じることができなくなってしまった後の世界で主人公は毎回こんなことを思っていて、次の世界 (曲中で「来世」と呼んでいる世界) に対する決意・希望を表明するシーンです。

もう一回2サビの歌詞

大嫌いだ
あと何回、あと何回
すれ違って行く君はシーズン

2サビ - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

「大嫌いだ」はこの先、「君」との間に生まれる物理的な亀裂に対する思い
「あと何回」は今後繰り返される世界でこの「大嫌いだ」を何回感じればよいのだということに対する憂い
「すれ違って行く」は流れていく「君」との時間の早さは同じでも、時間的なスケールが「君」とは異なっていることの表現。

世界観整理

実はこの世界はループ物で、それが呪いか願望か、世界その物にかかっているのか主人公にかかっているのか、新しい世界なのか時間が戻っているだけなのか、断言はできないけどとにかくそんな世界観。
主人公の最終的な目的はわからないけど、愛する「君」と満足いく世界を過ごすために途方もない時間と数えきれないくらいの哀しみを乗り越える純愛ストーリー。設定とかはともあれ、関係だけでいえば七つの大罪のメリオダスとエリザベスみたいなのを想像すると早いです (伝われ) 。
悲しみと少々の恐怖が入り混じる曲というのが僕なりの結論です。

前提条件に書いた「将来的にそうなることを主人公はわかっている」というのも、「君」の様子を見てそう悟ったということではなく、「君」に出会う前から知っていたのかもしれない。

もう少し細かく

1A

2人で結んだ協定は誰にも邪魔させない境界線

1A - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

この「協定」自体が繰り返される世界その物。
「2人で結んだ」と言いつつも主人公から一方的にとりつけたんじゃないかな多分。

1B

正しくなくてもいい 間違えててもいい

1B - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

繰り返される世界をつくりあげることが良くないこととわかりつつもそれでも「君」を求め続ける。

1サビ

後述 (該当箇所に飛びます)

2A

もしも今夜夢で会えるのなら・・・どうなっちゃうんだ!?

2A - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

現実世界以外で「君」と顔を合わせることは主人公が求めていた世界と「君」に会うということになるのではないか!?という期待。
逆に、そんな理想郷を一度目にしたら現実世界の「君」が陥っている状況 (もしくはこの先陥るであろう状況) に対して、主人公は自身の無力さに押しつぶされてしまう。そんな不安もここに含まれている。

2B

後述 (該当箇所に飛びます)

2サビ

正解を求めるなんてつまらないや
君の話が聞きたいんだ

2サビ - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

「正解」→ 時間の流れによって主人公と「君」の「シーズン」が終わってしまうこと。
主人公はそんな世界は「つまらない」と思う、「君の話」を聞き続けたいと願う。

2サビあと

走り出したら止まれない
止まらない

2サビあと - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

「君」がいなくなった後の世界で次の世界に進もうと決心するシーン。
ここで時間を進めて次に行こうとしているのか、元に戻すために時間を戻しているのかは不明。
楽曲的にもクライマックスに向かう瞬間なのでこのマッチは聴いていて非常に気持ちいい。

落ちサビ

明日は明日の風が吹くだなんて
そんなのわかんないよ!

落ちサビ - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

「明日」→ 次の世界
次の世界ではどんな風に事が進むのかまだわからないけど、そんなものは足を止める理由にならない。

ラスサビ

物語は続くんだ
世界をひっくり返すならば今だ
君をただ笑わせたいんだ
それだけが理由になるんだ
愛しくて仕方がないんだ

ラスサビ - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

楽曲の流れ的にも新しい世界のはじまり
「世界をひっくり返すならば今だ」と毎回思いつつも、毎回失敗してしまう。
ひっくり返してしまったのならば、「正解」にたどり着いてしまったのならば、文字通り笑った「君」を見ることができなくなってしまうのかもしれない。主人公は「正解」にたどり着けなくても「君」と過ごすために本来の目的なんて忘れて意図的に同じ世界を繰り返しているのかもしれない。
こう考えると「物語は続くんだ」と「世界をひっくり返すならば今だ」の意味は相反であると感じるけど、ここでいう「世界」は主人公が目指していた世界。定義を壊すことによって「物語は続くんだ」=「世界」をひっくり返す、としている。

この先は歌詞通り。「愛しくて仕方がない」ただそれだけ。

具体的な情景

1サビ

あの桟橋も 浮かぶ銀河も
隣はいつも君がいい
大袈裟な物語を書き殴ろう
やりたい事をやらなくっちゃ!

1サビ - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

2B

あの日の指切り 夕方の匂い
乾いた喉に突き刺さるサイダー
左のイヤホン 耳にあてたら
聴こえてくるの 歪むギターと
夕焼けに染められた横顔が
鳴りやまないんだ!

2B - 来世なんて待ってらんない - DIALOGUE+

「隣はいつも君がいい」も「あの日の」も具体的な思い出の回想として十分ですが、実は主人公と「君」の間にこのような思い出は存在しないのではないでしょうか。この考察続けているとこのくらいひねくれてきます。
つまりこの具体的な情景は主人公が目指している目標です。
「大袈裟な物語を書き殴ろう」、「やりたい事をやらなくっちゃ!」と言っているのは、こんな思い出はなかったけどいつか「君」と一緒に作れたらいいね、という主人公の想い。

まとめ

以上、ファンタジーでダークで甘酸っぱい来世のお話でした。
ほとんどが意味わからなかったと思うけどそれは僕の発想力と国語力の問題なので、大目に見てください、ありがとうございました。

おわり

この曲のリリースは2023年6月21日ということで、このころ僕は社会人1年目の研修期間で資格試験に向けてひたすらに勉強を強いられる期間でした。つまり実質的に残業はないし果たすべき具体的なタスクもなかったわけですね。そんな中にこんな曲投下されたらそりゃ楽しいに決まってますよ。30分くらいの通勤時間中はずっと(当時の)Twitterに張り付きっぱなしだったし、何なら勤務時間中に歌詞カード見て涙流したりしてましたから。当時からは想像もできないくらい今では仕事にズタボロにされてますけど、新曲のリリース日くらい仕事休みになってくれないかな、、、来世に期待です。


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