ササミ

色々考えてパンクしそうな時に文字に起こして整理するために書き始めました。 拙い文章です…

ササミ

色々考えてパンクしそうな時に文字に起こして整理するために書き始めました。 拙い文章ですが、読んでいただけたら幸せです。

最近の記事

空気が澄んだ夜に。

意識しないと呼吸することを忘れてしまいそう。 じゃあこのまま目を閉じれば、、 なんてバカなことを考えたけれど、試しに目を閉じて見たら余計に思考が冴え渡って、夜中の1時に息を止め、頭をフル回転させる謎の27歳が爆誕してしまった。 側から見ればこんなに滑稽な状態なのに涙は止まらないし、明日も仕事だし、6時起きだし、ああ、また呼吸を忘れてた。 こんな夜が、なにもかも捨てたくなる夜が、数ヶ月に1回やってくる。 いや、そんなもんじゃないかも。 外を歩けば身体に当たる風が急に冷たく

    • 大人になるということ。

      大人になるということは、 プリンセスに憧れなくなり、 ピーマンが食べられるようになり、 ちょっとやそっとで泣かなくなることだと思っていた。 実際は違ったみたいだ。 大人になった今だって プリンセスは可愛いし、 ピーマンは苦手だし、 泣きたい時はたくさんある。 きっと、全部本質は変わってない。 だけど大人は本気でプリンセスになりたいなんて言えないし、ピーマンを残すのは恥ずかしいし、人前で声を張り上げて泣いたりもできない。 毎日自分と世界にちょっとずつ嘘をつきながら、世

      • 夙川の桜

        ああ、これはもう、終わりだ。 都会の片隅の、見慣れたワンルームの天井を見上げながらそんなことを考えていた。 窓を開けた網戸からは秋の到来を感じさせる心地よい風が入ってくるのに、この狭い部屋に澱んでいる空気は信じられないほど重い。 もっとも、この部屋の空気を重くしているのは家主である私だ。 彼氏と付き合って2年4ヶ月とちょっと。 大学の学科が一緒で、コミュニティが一緒で、なんとなく2人で話すことが多くなって、「付き合ってください」と告白してくれたのは彼の方からだった。考え

        • 好きより嫌い

          自分の頭を埋め尽くすいろんな感情を分解していた時にふと気がついてしまった。 「嫌い」という感情の強さと、その可能性に。 目の前に大好きな人がいたとする、その人のことが大好きで大好きで仕方ない時、人はなんとかその相手に好かれようとするし、もし、そんな相手の「好き」になることが出来て、頭の片隅に自分が存在出来るとしたらそれ以上の幸せはないだろう。 なのに、人の人生に及ぼす影響を考えると、「好き」よりも「嫌い」の感情の方が明らかに強い。 好きにはきっと終わりが来てしまう。

        空気が澄んだ夜に。

          遺書とは違うなにか

          親のことは好きです。 辛いことや悩みがあるわけでもないです。 仕事も楽しいし、会社の人にも友達にも恵まれていると思ってます。 この先行けるとしたら行きたい場所、やりたい事がたくさんあります。 でも人生終了ボタンがあったら私は迷わずに押します。 この先どんなに楽しいことが待っていたとしても押します。 なんで生きていなきゃいけないのか分からないんです。 死にたい、ともまた違う気がします。 本気で死にたいと思ったことはありません。 だけど、ずっと、この世界からいなくなりたいです。

          遺書とは違うなにか

          ある7月の夜のこと

          観ていた映画を止め、窓に視線を向けた。 空が光った気がして窓に目をやったものの、耳から聞こえた雷の音で答え合わせが終了し、行き場を失った視線で、なんとなく時間を確認した。 時計は22時前を指している。 それにしてもすごい雨だ。 映画を見ていて気が付かなかったけれど、20時ごろからこの街には雷雨が訪れていたらしい。 窓に近寄って、そっと外の世界を観察した。 外を歩いている人はみんな足早になって傘を揺らしている。家の近くのファミレスの看板が煌々と光っているけれど、車は一台も

          ある7月の夜のこと

          友人へ

          割と身近な人が自死したことがある。 バイトの先輩だった。 その人は私より一回り以上歳上だったけれど、とにかく面白くて、仕事ができて、気遣い上手で、その人がいるとその場の温度が上がるようなそんな人で、わたしはその先輩の事が大好きだった。 ありがたいことに、その先輩とはご飯に行ったり、誕生日にはプレゼントを渡しあったり、仲良くさせてもらえることが多くて、友達なんていうのは恐れ多いけど、それでも私は歳の離れた友達の存在が嬉しかったし、大切だった。 その人は病んでいるとか、大き

          夏子のこと

          「それでさ、聞いてよ」と、まるでさっきまでの話の続きのように夏子が言った。 土曜日の昼下がり、カフェのテラス席に向かいに座る夏子は相変わらず華奢で、特別美人とか可愛いというわけではないけれど、愛嬌のあるまん丸な目をこっちに向けながらこちらの反応を待っている。 「あ、ごめん、なんだっけ?」と私が聞くと、 「あ、待って、まずは乾杯だ乾杯、ほれ、かんぱ〜い」と、夏子は息つく間もなく、風情のない"一応"の乾杯を促して来た。 久しぶりに会っても夏子のペースは変わらないな、と思い苦

          夏子のこと

          梅雨と信仰心

          外の世界がやけにぼやけているから、今は梅雨なんだと気が付いた。 毎年毎年、梅雨ってこんな感じか。と思いながら過ごしている気がする。 26回梅雨を経験しても何一つ覚えられないのは、梅雨のせいで親が死んだりとか、梅雨がめぐり合わせた運命の人と結婚したとか、そんな経験が無いからだろうか。 世の中には26回経験しても覚えられない事があるのに、たった1回の経験がまるで宗教みたいに私の言動を左右するんだから、きっとそういう事だ。 入信したつもりなんてないのに。 対して面識のない、今

          梅雨と信仰心

          グラデーション

          大人になってからの感情は複雑だ。 学生の頃は、もっと単純だったように思う。 してみたい事をする、気が合う人と関わる、行きたい所に行く、やりたくない事はやらない。 お金はないけど、時間があって、怖いものなんてなくて、従わなきゃいけないものもなくて、何も知らないくせに変に強気だった。 大人になるとそれは変わった。 会社ではやりたくないなんて言ってられない。気が合わない人とだって仕事を円滑に進めるためには普段からコミュニケーションを取っておかないといけないし、逆に、気が合う人

          グラデーション

          真夜中の数時間

          金曜とか土曜の夜は寝たくない。 寝なければ、ずっと自分の時間になる気がして。 永遠に夜を独り占めできる気がして。 外が明るくなってしまったら、がっかりする。 ずっとずっと夜の中にいれるのかと思うほど、真っ暗だったのに、静かだったのに。 あぁ、やっぱり絶対に夜は明けてしまうのね。 こうなると私の前に残るのは寝不足の頭と、月曜への不安だけで、ここでやっと後悔する。 無理やり寝ていればよかったのかしら。 いや、そんなこと出来なかった。 真夜中の数時間。 個人へのメッセージを送

          真夜中の数時間

          君がそう見てればいいよ

          私は多分ちょうどいい女だ。 小柄な身長に、平均的な容姿、量産的な服装。 初対面で基本的に誰とでも盛り上がれるし、人の話でよく笑う。 どんなゲスい話だって笑えるし同じ温度で話に乗れる。 理系の大学に行って一生失わない資格も取った。 人前では泣いたり怒ったりしない。 タバコは吸ったことないし、お酒もたくさん飲めない。 うん、ちょうどいいな。 実際めちゃくちゃモテる。 (モテるというと多分語弊があるけど) 男の人が好きなのは愛想が良く、プライドが程よく無く、でもある程度の学歴

          君がそう見てればいいよ

          無償の愛だとか

          無償の愛ってなんだ。 なんだそれ。 そんなもの私は知らない。 私は結局自分が一番かわいいよ。 そんな私が好き、と言ってくれる恋人や友人。 そんな人達だから私もみんなの事が好きなの。 これって都合いい? 自己中心的すぎ? 無償の愛なんて不健全だと思う。 SNSを見ていると、"子供に対して惜しみなく愛を注いでいる人"にそんな言葉が使われている気がする。 それから、"夢に向かって頑張る恋人を支える人"なんかにも。 だけど同じタイムラインには、子供を産んだことを後悔する人

          無償の愛だとか

          シェルター

          私にとって自分の家は絶対的に安全な避難場所だ。 何の用事もなければ基本的に家にずっといたいし、外にいる時だって早くお家に帰りたいなぁと思っていることが大半だ。 家の中は安全だ。 誰も私を傷つけないし、私1人の時間の流れ方で時がすぎていく。 どんなにズタボロになった夜だって大好きなお家の中にいれば、息ができなくなるぐらい泣きじゃくってるところとか、ベランダから裸足で真夜中の空を見てるところとか、誰も見ることはないでしょう。 みんなはぐいっと上がったまつ毛にマスカラを塗っ

          シェルター

          オールした明け方は嫌いじゃない

          久しぶりに会った友達とそのまま朝を迎えた。 明け方2人で歩いた道は朝日が眩しすぎて、回らない頭で、怒られてるみたいだな。なんて思った。 あんまり良しとされてない、許されてない遊び方をした人たちが見ることになる景色。 ご来光を見るために前日ドキドキしながら早めの時間に眠りについた人が見ている光景とは全く違う景色なんだろうな。 あ〜なにしてんだろうな〜〜 と思いながらも、その「なにしてんだろうな」に中身はない。 自分の罪悪感を処理するためだけの、疑問に見せかけた肯定。

          オールした明け方は嫌いじゃない

          私を傷つけるのはいつだって私だった

          ひょんな事から人のまっすぐな優しさに触れてしまった時に、死にたくなるのは私だけだろうか。 人の優しさは、狙ったかのように私にとって1番嫌なタイミングで、予期せぬ方法で私を追い詰める。 人に期待せずに生きると楽だと、傷つくことが減ると。そう聞いたし、私の経験からしてもこれは正しいはずだ。 (これはもう人に期待しないでおこう。と思ったわけではなくて、自然とそうなってしまっただけなんだけど。まぁ格段に生きやすくなったし、ある程度の経験を積んだ大人はこうなっていくんだろう。)

          私を傷つけるのはいつだって私だった