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返詩、または、連なる詩

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先に誰かの詩や表現があって浮かんできたことばをつぶやきのような詩にしたものです。 おもに、今は、noteクリエーターのCir さんの詩から浮かんだイメージをもとにしたものが多いで… もっと読む
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記事一覧

【詩】満月の夜のスカボローフェア + 「note創作大賞」参加作品ハードボイルドの世…

満月の夜に スカボローフェアを聴きながら 胸の中を静かに満たしていくものに 心は揺らぐ 輝…

しおん
3日前
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【感想詩】眼差し ビクトル・エリセ監督「瞳をとじて」に寄せて

わたしはアナ、と 瞳をとじてつぶやき 心の奥深くにしまい込んだ もう会うことがかなわない …

しおん
3週間前
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【詩】繰り返す日々の傍(そば)に-「(They Long To Be)Close To You〜遥かなる影/C…

長いタイトルと少し長いご挨拶 ようこそ、“「(They Long To Be)Close To You〜遥かなる影/…

しおん
3か月前
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【詩】美しいと感じること「一月の声に歓びを刻め」に寄せて(2)

汚れることは 罰ではなく ましてや 罪でもなく 付けるものでもなく 付けられるものでもなく …

しおん
3か月前
3

【詩】美しいと知っている「一月の声に歓びを刻め」れいこに寄せて(1)

灰色の街に吹く風が この髪を 梳いても、梳いても 灰色の街に降る雨が この街を 流しても、流…

しおん
3か月前
4

【詩】火傷 Cir「恋とは」に寄せて

恋が憧れであるときの 心のぬくもり あなたを ただ 見ていればよかった 今は ひりひりした…

しおん
4か月前
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【贈る詩】美しい弧 

孤独の孤は 本当は弧なのかもしれない それは 膝を抱えて 丸める あなたの背中が 弧のように 柔らかな曲線を描いているから その曲線は あなたの 大事なものを 包み込むために 最もふさわしい 美しい形をしている だから わたしは その曲線に そっと 自分の手のひらを 重ね合わせたくなるのだ この詩を Cir氏の詩「小さい頃」の中の少年に 贈ります。

【引用詩】色と影のうつろい Cir「海辺の記憶」の情景(引用詩)

詩は最後に載せています。 (作者から) Cirさんの「海辺の記憶」からイメージした情景につい…

しおん
5か月前
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【詩】きみに渡したいもの

Cirさんの「はじめまして」に寄せて きみは なんて魔法を使うんだい 目覚めたらさ   僕の部…

しおん
5か月前
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【詩】言葉もそのように 八木重吉「素朴な琴」に寄せて(2)

光と風のゆらぎに 肌が木の葉のようにそよぐ ゆらぎ そよぎ さやぎ 生まれる調べ その調べは…

しおん
5か月前
2

【詩】言葉 八木重吉「素朴な琴」に寄せて

そのように 言葉もこぼれ出るものでありたい

しおん
5か月前
3

【詩】恋の神様

恋の神様は、残酷だ 魔法をかけるときは 行き先も告げずに 連れ去り 魔法を解くときは 置き…

しおん
5か月前
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【詩】過去の香り

記憶の中からとりこぼれてきた ただれた膿を流す、鮮やかな塊 歯型を刻んだまま 忘れられた…

しおん
5か月前
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【詩】恋に落ちるとき

Cirさんの魔法の学校に寄せて 女は出会いを運命、前世からの約束と思う 男は出会いを魔法、この世の奇跡と思う 魔法使いの女と運命の男は、 互いの瞳をのぞきこみ、 恋を確信する 思いが通じ合えば、 女は運命が夢になり 夢よ覚めないで、と願う 男は魔法を信じたまま、 魔法よ解けないで、と願う 女と男の赤い糸は、 迷子になり、もつれ、  二人は赤い糸のもう一方の端が どこにあるかもわからない もう、ひとつしかない赤い糸なんて どうでもいいのだ 覚めたら、別れしかな