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【ショートストーリー】地球が終わるときに
突然のニュースだった。
あと数時間で巨大彗星が地球に衝突する。
その時、私は出張先にいた。
人々は大混乱に陥って、交通機関の全てが麻痺してしまっていた。
車は大渋滞を呼び、暴動により鉄道は走るに走れない。
慌てたところで、地球自体が消滅するのにどこへ逃げようと言うのだ。
ここから歩いて帰られる距離ではない。
私はこのまま家族に会えずに、地球最後の時を迎えるのかと諦めていた。
携帯電話で何度も
古代にいた子
イタコ、暖炉、雲の姿。ガスの目論んだ固体。
いたこ だんろ くものすがた がすのもくろんだこたい
重く語ってったか、蜘蛛を。
おもくかたってったか くもを
餅の命の要素。滅ぼそうよ、後の命も。
もちのいのちのようそ ほろぼそうよ のちのいのちも
寝る。深き夢見ろと微睡み、目、雪が降るね。
ねる ふかきゆめみろとまどろみ め ゆきがふるね