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狙われた冷蔵庫

私が住んでいる集合住宅の敷地内には多くのゴミ用のゲージがある。
そして住んでいる場所から遠く遠く離れた場所にある、ずっと奥にある建物のゲージの周辺には、多数の不法投棄がされている。
マットレス、冷蔵庫、洗濯機、自転車などなど。
人目に付きにくい場所や、物を捨てても誰も何も言われないと、不法投棄はすこ~しずつ数を増していき、「不法投棄の杜」ができあがる。

毎朝私は周辺をパトロールしている。
今日まで隠していたことなのだが、何を隠そう私は私設警察。
それをユーチューブにアップして小銭を稼ぐことを生業としているのだ。
あ、言っちゃった!


というのは嘘だよ~ん。

その不法投棄されている物の一つに、養生テープで巻かれた冷蔵庫がある。
いつもは気にもせず流していたのだが、今朝そのテープが破られドアが開けられていたのを見つけた。
中には何と何と、家庭の冷蔵庫の中身そのまま残されていた。
豆腐に、玉子、ドレッシング、野菜などなど。
明らかに引っ越しした人が、そのまま捨てて逃げたといった感じ。
さてどうなるか。

やはり、ヤツがやってきた。
そう、カラス。
カラスは冷蔵庫から食べ物を引っ張り出し突いていた。
ヤツはついに冷蔵庫を手に入れたのだ。
寒い冬、食料調達にはもってこいだ。

「昔々あるところに、不法投棄された冷蔵庫を1羽のカラスが見つけました。」と昔話ができあがりそう。

周辺に住む人達には不潔な環境だと思うが、
これを解決するのはそこで暮らす住民の仕事。
私は知らない。知らない。
人ごとなので放っておくとする。

幸い私の住むエリアで不法投棄はない。
正確に言えば滅多にない。
理由は簡単。
道路に面し人目に非常に付きやすい明るい場所だから。
不法投棄が多いとイメージダウンにもつながりかねないから周辺はよくチェックされている。

だから不法投棄されるとすぐに「不法投棄は犯罪です。罰金は○○○万円。懲役○年」などと書かれた警告文がドドドーンと投棄物周辺に貼り付けられる。
そうすると、数週間以内にはこっそりと撤去されるのだ。

誰がシールを貼るのか?
管理人か清掃業者か。
だれが貼ろうが関係ない。
不法投棄がなくなればそれでいい。

「ちゃんと見てますよ~。ダメですよ~。」という意思表示をすると、このように不法投棄はされず平和な暮らしが約束される。

そうすると、カラスに冷蔵庫を狙われ乗っ取られることもないのにね。





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