ブラトップじゃダメですか？〜セクシーについて考える〜

私は下着を選ぶのがとても苦手だ。

下着屋さんに入るのも、ソワソワする。
レースに花柄、あまりにも可愛くてキラキラした世界で、女性の私ですら、ちょっと居心地が悪い。


私が下着選びに慎重になったエピソードが一つある。
中学生の時、ダンス部のような部活に入っていたのだが、練習の初めに二人一組でストレッチをしていた。
そして、前屈をした際に、腰元のズボンのゴムが緩んで、下着が少し見えてしまった。
すると、私とペアだった子が、

「うわ、レースだ」と呟いた。

すると、恐ろしいスピードで、あの子の下着はレースなんだと噂が周り、色々ニヤニヤされた。
異常に人の目を気にしていた私には大きな恐怖だった。
それに体型や下着などのセンシティブな話題には、気軽に触れてほしくなかった。
これ以降私は、可愛い上下セットの誰にみられても恥ずかしくなく、自分の体型と自分のイメージに合った下着を身につけなければいけない！という気持ちに取り憑かれてしまった。

だがしかし、私には困った問題がある。
ゴムの締め付けと洋服のタグがだーーーいっきらいなのだ。
私はお腹が敏感なので、締め付けが強すぎるとお腹が痛くなってしまう。
そして、お腹だけでなく肌も敏感なので、洋服のタグが当たると痒くて痒くて何にも集中できなくなる。
だから、本当はユニクロのショーツが大好きだ。

おまけに私のお胸は、キュートなサイズ（察してくれ）。
垂れるだの、離れてしまうだの色々とちゃんとしたブラジャーをつけた方が良い理由は知っているけれど、正しいサイズで購入しても店員さんにつけてもらった時と同じように私生活で着れたためしがない。かぽかぽする（切ない響きだね）。
だから私はブラトップが好きなのだ。インナーを着なくてもお腹の冷えが解消されるし一石二鳥だ。

だがしかし、機能性だけでなく、もちろんファッションとしても楽しみながら下着を身につけたい。

セクシーに見せたい。
でも、こう艶やかなセクシーではなく、、、

ヘルシーだ！！！
ヘルシーなセクシーが好きなのだ。

とは言ったものの、ヘルシーとは何だ？

人によって色々なヘルシーがあると思うが、私が真っ先に思い浮かんだのはケイトモス。（私がケイトを好きすぎるのもある）
ケイトはカルバンクラインのモデルをしていたが、谷間を見せた艶やかなセクシーだったり、フリフリした可愛らしさは押し出していない。
かといって、グラマラスでもなく細いありのままの体で、ジーンズや黒のニットを身につけ、まるで下着の広告というより、これから出かけるために着替えている最中といったような感じ。

自然でナチュラル。これが私の求めるヘルシーだ。


自然、ナチュラル。
きっと、ありのままとか、そのままの色気なんだろう。

そっか、私はそのままの自分を認めたいんだ。
私がジーンズやショートヘアを好むように、
私に似合う、私の内面をそのまま表した下着を着たい。
自分のための下着を探したい。
モデルさんと比べたら悲しくなるような不恰好な体だけど
「悪くない、ヘルシーだ」
と自分で自分に納得できるような下着が欲しい。

誰かに対するセクシーでもなく
自分のために着飾るのでもなく
内側の奥底にあるものを纏いたい。
そう、自分の皮膚のような下着を。

私の下着探しの旅は続く。