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【コンセプトアルバム奮闘記】#3 テーマ設定あれこれ

時代に呼ばれるもの、時代が求めるもの

こんな世の中じゃ、ポイズ・・ではなく、こんな世の中だから

 うーん・・・社会の闇・・・サスペンスねぇ(鉛筆を鼻の下に挟みながら)。
 一寸先も見えないこの不安な時代。闇の題材なんていくらでも。都市伝説、陰謀論、想像は尽きないし、現実は時に想像の範疇を超えてくるのです。コロナ流行なんて誰が予想した?いつも災害は突然訪れ、戦争は大なり小なり世界のどこかで起こっている。人間の空想が先か、現実が先か。

 また、ネットで調べれば過去の闇案件はいくらでも見つかる、知りたいことはスマホさえあれば何かしらが手に入る、そんな情報が溢れかえっている時代に物語を自作する意味とは?

今の自分だから言えること

 コンセプトアルバムを作りたいと思った・・・とは、つまりこの不安な時代に、自分を投影したくなったのでしょう。
 そう、タイミングだったのですよ。物語だけでなく、作曲も、演奏技術も、ステージングも頃合いだったんでしょう。よし、自分を表現してみよう。うん、自伝。ある意味、時代に呼ばれたのですよ。

 (鉛筆をくるくる回しながら)まず、物語を作るうえで大事にしたいのは、創造世界のバックボーンと環境設定。ちゃんとした世界を作りこむことで、登場人物の輪郭をクリアにして、聞き手の脳内で演技させること、この意識、大事だな。要は聞き手視点で考えることだな。

 次に、いつもながらで言えば、あるある的なもの、つまり誰しもが経験があり共感を生むもの。そして、それが歌メロとなり、曲として聞き手の心が動かされれば。
 というのは、普通の曲作りとコンセプトアルバムといえど変わらないけども・・・でも、せっかくアルバム一枚を通して語ることになるのだから、歌詞から聞き手がイメージして補う部分と、より深いところで結びつくような脳内スペクタクルを展開したい。聞き手も演者になるというかね。

 そう、つまりは自伝なのだから、自分の心にある闇の欠片(といっても誰しもが持ってるであろうちょっとした邪な気持ち)を登場人物に分け与える。そして、聞き手の脳内で演じるのですよ。
 例えば、自分の見栄っ張りな部分、せっかちな部分、寂しがりな部分、打算的で卑しい部分、過去の生活のちょっとした失敗談をもとに、サスペンスものを展開しましょうぞ。

大衆は噂好き

 巷の毎日のニュースは、政治、芸能、事件など。そして、いつの時代も変わらず、下世話なゴシップネタ、噂好きの大衆のニーズは尽きません。そんな不変のテーマを扱いましょう。
 登場人物は、政治家、メディア、水商売、グルメ関係で、金、権力、恋愛、名誉といった強欲のベクトルが入り乱れ、感情の偏ったバイアスで人間関係がこじれる、そんな設定が良いのではないでしょうか。
うん、初めて物語を作るには材料に困らなそうね。

 (鉛筆を置いてスマホを弄りながら)ただ、現代を舞台にすると複雑になりそう(特にIT技術が発展しすぎ)なので、時代はさかのぼって、といいつつも自分の実体験が反映させられるぐらいの昭和時代にしよう。
 アルバム1枚に収めないといけない・・・ということは、1曲1曲の文字数では語れる限界もあり、物語自体はミニ映画の時間で収まるスケールで良いかもしれない。風呂敷を広げすぎず上手くまとめないとね。

 よし、今日はここまで。続きます。


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