斉藤 夏輝

エッセイを書いています。毎週月曜20時頃に更新中。 三度の飯よりカープ広島 M2大学院…

斉藤 夏輝

エッセイを書いています。毎週月曜20時頃に更新中。 三度の飯よりカープ広島 M2大学院生 https://natsuki-carp63.my.canva.site/

マガジン

  • この頃エッセイ集(思春期晩期編)

    「今」を生きる、いとぞ「ナウしき」エッセイ集。

  • アメージング旅行記

    「アメージング」がどの程度の強調表現かは分かりません。それでもアメージングな旅行記を書いてみた(つもり)。

  • ひとり、スリランカを旅して

    23歳、小心者が行く波瀾万丈のスリランカ旅行記。

  • 思春期エッセイ集

    思春期時代の短編エッセイ。 ・思春期草創期の幼稚園時代 ・思春期早期の小学校低学年時代 ・思春期前期の小学校高学年時代 ・思春期中期の中学校時代 ・思春期後期の高校時代までを描きます。 ※思春期晩期は「この頃エッセイ集」に掲載します。

  • あらゆる謎理論について

    この世界はあらゆる謎理論に満ち溢れている。

最近の記事

スーパー横の自販機を使う小学生だった

スーパーの目の前にある自販機を一度だけ利用したことがある。 自己満の会議、雨の日における強風の次くらいに世界で必要性のないであろうスーパーの目の前、入り口横に設置された自販機で、だ。 確かにそれは言いすぎなのかもしれない。が、よく考えて欲しい。スーパーの前にいるのならそこにある自販機には目もくれずに真っ先にスーパーへ入るべきである。物によってではあるが、半額くらいで同じ商品がそこに陳列してあることだって珍しくないのだ。 ただ経済合理性の観点で考えればビルゲイツのような大

    • オープンザウィンドウ

      窓を開けられた。まだまだ肌寒い春頃だ。開ける必要なんてない。それでも、開ける必要があると判断された。もっと正確に言うなら、誤解された。 * お昼過ぎだったと思う。携帯の機種変で少し遠くのソフトバンクショップに用があった。よく知らないが、携帯の契約期間が云々らしい。携帯は家族と祖父母が一緒に契約しているから、少し遠くに住んでいる祖父母は町を跨いで車でこちらへやってきた。 午前中は家で祖父母と共に熱いお茶を飲み、雑談をするなどしてのんびりした時間を過ごした。祖母が買ってきて

      • ローカルバス2回乗り継ぎ8時間耐久戦

        現地人の乗車率がほぼ100%のスリランカのローカルバスは、意外にも心地良い場所だった。その心地良さを引き出しているのは何かといえば、それは窓からビュービューと吹き込んでくるセイロン島の湿った風とあたたかな人の笑顔であった。 僕がこの国を愛してやまない理由は人がとてつもなくあたたかいことだろう。 どこを歩いても、どのバスに乗っても、人々は僕の方へ可愛らしい笑顔を見せるのである。それは、外人という物珍しさからくる視線なのだけれども、マクドナルドのハッピーセットに玩具が必ずつい

        • 集団尿検査

          健康診断というのはぶっちゃけだるいものである。学校の宿題と違ってやらなければ怒られるものはないのだけれど、やらなければ見つけられるはずだった病気があるかもしれないと考えるとやるしかない。 ていうか、大学生における健康診断というのはやらなければ怒られるものである。もう身長も伸びない年齢だというのに、健やかな身体だと自負する自分の身体を調査する必要がどこにあるのか。内心ではそう思うのだが、健康診断を受けないという選択肢を取れば、外部の健康診断を自費で受けさせられる羽目になる。そ

        スーパー横の自販機を使う小学生だった

        マガジン

        • この頃エッセイ集(思春期晩期編)
          68本
        • ひとり、スリランカを旅して
          12本
        • アメージング旅行記
          32本
        • 思春期エッセイ集
          37本
        • あらゆる謎理論について
          3本
        • 勝手に想像所謂妄想コラム
          32本

        記事

          やっぱりええ街、ルアンパバーン

          相変わらず騒音に悩まされる最悪な朝を迎えたが、今日ばかりは気持ちが違う。なぜならそれは、思い切って違う宿に泊まると決心したからだ。 再びこの最低最悪の宿に戻らなくてはならないという心配はないから、寝不足で迎えた朝もなんだかスッキリとしている。 本当はまだこの宿に3泊はできる、というか3泊分のお金を既に払ってしまっているのだが、これ以上このホテルに居座ればルアンパバーンを——あるいはラオス自体を嫌いになってしまいかねない。このホテルで唯一誇れるフルーツ食べ放題の朝食を取った

          やっぱりええ街、ルアンパバーン

          ボクの「ヒゲ脱毛攻略法」

          「ヒゲ脱毛は痛いのですか?」と聞かれることが多い。が、よく考えてほしい。痛くない訳がなかろう。「新幹線ってやっぱ速いの?」と聞いているようなものである。愚問であるように感じてならない。 ではどのような痛みなのかといえば、僕がはじめて脱毛(医療脱毛)をするときにクリニックの若い女医からの説明をまるパクリで答えると、「輪ゴムではじいたような痛み」である。脱毛を経験したことのない君たち諸君からすれば、なんやそれって感じでしょう。僕もそう思った次第だ。 だって、この輪ゴムというの

          ボクの「ヒゲ脱毛攻略法」

          睡眠リベンジ(ラオス、ルアンパバーン)

          ルアンパバーンの街を散策したことについては後日記述することとして、その日の夜はバイクの騒音で殆ど眠りにつくことができなかった。 ルアンパバーンに着いたのが夕方とはいえ、すこぶる歩いたからその日は疲れた。だが、バイクがホテルの前をひっきりなしに通るから、交感神経が刺激されて重い瞼が開くのである。 日付が変わった頃、さすがに交通量は減ると思ったがこの街は眠ることを知らない。確かにバイクの交通量はまばらにはなったのだが、10秒に1度くらいの頻度で地球の排気ガスの殆どを担うのでは

          睡眠リベンジ(ラオス、ルアンパバーン)

          うるさいを通り越してうるせえ街(ラオス、ルアンパバーン)

          ラオスと聞いて、何を思い浮かべるか。それは人それぞれであろう。 僕がラオスへ訪れてみたいと思ったのはここ数年のことで、それまでこの国のことをまるっきり知らなかった。 そもそもラオスという国自体に興味を持っている人は日本にどれほどいるのだろうか。興味を持つか持たない以前に、ラオスはどこにある国なのか。いや、ラオスが国ということすら知らない人だって少なくないのではないか。 ということは、ラオスのルアンパバーンという街を知っている人間はもっと少数であろう。 僕は中国経由でバ

          うるさいを通り越してうるせえ街(ラオス、ルアンパバーン)

          ただいま🇨🇳トランジット中! 昨日も準備不足で投稿できず、、 今日帰国するので、来週からまた毎週月曜日20時に更新します!!お楽しみに!

          ただいま🇨🇳トランジット中! 昨日も準備不足で投稿できず、、 今日帰国するので、来週からまた毎週月曜日20時に更新します!!お楽しみに!

          ただいま🇮🇳旅行中。 (なので)今日のエッセイはおやすみです。 スリランカ旅行記、ラオス旅行と諸々ネタだけが増えていっています、、忘れないうちに早めに書きます!お楽しみに!!

          ただいま🇮🇳旅行中。 (なので)今日のエッセイはおやすみです。 スリランカ旅行記、ラオス旅行と諸々ネタだけが増えていっています、、忘れないうちに早めに書きます!お楽しみに!!

          パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

          ぴかぴかの1年生というのは、世知辛いその世界に揉まれていないから最強である。言わば世間知らず。昨年の阪神タイガースよりもサバンナのライオンよりも、何も知らない人間は強い。 僕が小学校へ入学したときもそうだった。ボクは強いんだ。ボクはジャック・スパロウになれる、と思い込んでいたのだ。 「ジャック・スパロウ」を5年ぶりくらいに聞いたという人もいるだろうから、ここで改めて説明すると、『パイレーツ・オブ・カリビアン』という海賊世界の映画に出てくる主人公である。誰が演じたんだっけ、

          パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

          ヤバい喫茶店

          国内旅行よりも海外旅行の方が好きだ。理由は刺激的だから。まあそれは国によるか。とはいえ、国内旅行であっても刺激がない訳ではないし、僕が去年訪れた岐阜の飛騨古川のとあるカフェはこじんまりとしているのに超絶刺激的な場所であった。 * 僕たちが岐阜に訪れたのは春を待ち侘びる最中で、まだみぞれが降るような2月のこと。学部時代、バイト先で仲良くなった男友達二人との一泊二日の旅だった。この旅一番の目玉が白川郷なのか、それとも飛騨高山なのか、それは行ってみなければ分からない。 東京駅

          ヤバい喫茶店

          なにゆえヒッカドゥワ!?

          スリランカのシーギリヤは石見荘という日本人の経営する宿にチェックインしたとき、シンハラ人のおじさん従業員に「明日はどこに行くんだ」と聞かれた。 スリランカ4日目はヒッカドゥワという海辺の街で過ごす予定であった。僕がヒッカドゥワと答えると、おじさんは目を丸くして「ヒッカドゥワ!?」と聞き返してきた。「イエス」と答えると彼は「ヒッカドゥワイズソーファー」と苦笑いしながら続けた。 確かに地図で見ると今いるシーギリヤはスリランカの真ん中の少し北の方。対してヒッカドゥワは島の南西。

          なにゆえヒッカドゥワ!?

          先輩にあいさつしたら舌打ちされた話

          今の中学生たちを見ていると、上下関係は存在するもののそれは極めて緩やかなものに見えてならない。もちろんその組織や人によるのかもしれないが、僕が中学生だったときの今から約10年前と比べると、今の下級生たちは随分過ごしやすそうである。 僕が中1の頃、ぶかぶかの制服を着て歩く通学路には油断も隙もなかった。先輩と思われる人間には誰彼構わずあいさつをしなくてはならないという謎の風潮があったのだ。 僕は真面目な学生だったので、あいさつを怠ることはなかった。が、こちらが気を張らずにクラ

          先輩にあいさつしたら舌打ちされた話

          セクシーボーイになりたかった

          高校1年生なんて今から8年前のことだから、その記憶はとっくのとうにセピア色である。青春とは常に過去で、中高生が「今、青春なんだ」とメタ認知することは限りなく難しい。言うなればその難易度は彼らが反抗期をメタ認知するのと同じことだ。 「部屋に入ってくるときくらいノックしろよ!俺、今思春期なんだからな!部屋で何してるか分かんねえ年頃なんだよ!」 「どうしてパパの下着と一緒に洗濯するの!?私、そういうのに微感で複雑な年齢なの!」 ……多様性の時代なのでメタ認知思春期がいても何ら

          セクシーボーイになりたかった

          福州どこやねん

          不本意で訪れた中国であるが、こんな機会でなければ一生足を踏み入れることはなかったであろう福州市の街歩きを決行することにした。 起床後、洗顔をしてホテルの朝食会場へ向かう。格安トランジットホテルの無料朝食はバイキング形式だったが、どれも味は微妙だった。これでもかと油をふんだんに使った焼きそばみたいなものと、全く味がしないお粥、特に記憶に残らない野菜炒め。 朝からこんなものを食べている中国人たちの胃袋はどんな構造になっているのだろうか。杉田玄白に調べていただきたい。 なんと

          福州どこやねん