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蒐集:初期『MARQUEE MOON』

音楽雑誌『MARQUEE』は昔はプログレ雑誌だったんだよ、というのは、皆さんもどこかで聞いたことがあると思います。しかし実はその前の段階もあるのをご存知ですか? ということで初期の『MARQUEE MOON』と名乗っていた時期のバックナンバーの表紙を見ていきましょう。

そういえば『FOOL'S MATE』も同様に初期はプログレ雑誌でしたが、途中からパンク/ニューウェイヴ雑誌に変貌、さらにその後日本のロックだけになり、そこから特化してビジュアル系雑誌になりました。『rock magazine』も初期はプログレに近い雑誌でしたね。1970年代後半にロックのマニアだったら、プログレにハマるのが当たり前だったようです。

では『MARQUEE』はどうだったかというと、初期はユーロロック(ユーラシア大陸のロック、大雑把に言うと英米以外)の雑誌でした。その中でもとくにアンダーグラウンド/アヴァンギャルドといいますか、急進的な音楽を中心に取り上げるマニアックな雑誌という印象です。表紙上に書かれた最初のキャッチフレーズは「Eurasian Contemporary Music Magazine」。

んで途中からプログレッシヴ・ロックを中心に雑誌がリニューアルされます。正確には、そもそも日本人にとってユーロ圏のロックはほとんどプログレッシヴ・ロックだったので、雑誌はもともとプログレ志向が強かったのですが、それ以外のジャンル(ヨーロッパのハードロックなど)をばっさりと切り捨てたわけですね。まあ細かい話は表紙を見ながら解説しましょう。とは言いつつ最初の2冊はないんですけど。

『MARQUEE MOON』001号(1979、未見)

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2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。あとnoteの有料記事はここに登録すれば単体で買わなくても全部読めます(※登録月以降のことです!登録前のは読めない)。『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』も全部ある。

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追…

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