スギモトナオキ

高校の先生です。中学校で17年間勤めたのち、高校へ。歳月を経るごとにわかることとわから…

スギモトナオキ

高校の先生です。中学校で17年間勤めたのち、高校へ。歳月を経るごとにわかることとわからないことが増えていきます。そんなことを率直に書き、心に迫るということがどういうことなのかを考えたいと思います。国語 / 生徒指導 / 部活動 / たわいのない会話 中→高 野球部→ソフトボール部

最近の記事

126 学級通信のことば

一時、手書きで学級通信を書いていました。 一気に書き上げ、ほとんど推敲しません。訂正は誤字くらい。 話しているように書いていました。 いま、パソコンで書いています。 パソコンは推敲しすぎてどうしても飾ってしまう。 それがイヤでずっと手書きでした。 今日は思いがけず休校になり、午前中ざっと書き上げました。 記事をほとんど寝かさないのは昔と同じです。 明日決裁に回すつもりです。 通信になると、きれいに書きがちです。 ただ、外側からの体裁を気にしていては 本当に言いたいことが

    • 125 「えらい賢くなってやるんやね」

      授業のあと、ある子から古文の質問をされました。 むむ、と即答できない用例でした。 僕の授業ではない授業教材からの質問だったので 職員室に持ち帰り、 担当の先生と、職員室の国語の先生方とあれやこれや。 参考書などを引きながら答えにたどり着きました。 その参考書がちょうど今の1年生に採用されているものだったので、 1年生の先生に直撃。 「◯◯先生、なんでこの参考書を選ばれたんですか。」 「これね、けっこう細かいところまで載っててね…」 そういうやりとりから、僕が今回受けた質

      • 124 文化祭と担任の私

        体調を崩し、しばらく休んでいました。 そうこうするうちに、文化祭の取り組みが本格化。 劇の準備やクラスTシャツの構想など、やることが山積しています。 昨年、文化祭の準備に口出しをしすぎました。 自分では口出しと思っていなくて、手伝っていたつもり。 その「つもり」が曲者で、生徒の邪魔になっていたのだと あとから起こる出来事で痛感しました。 高2の娘に話すと「担任は黙ってたらええねん。」と。 最近は判断に迷ったら娘の言う事を聞くようにしています。 今回も「それもそうだ」と思

        • 1ヶ月に一本。これを目指します。言葉って難しいのです。

        126 学級通信のことば

          近頃思うとこあって投稿を控えています。思考の時期です。

          近頃思うとこあって投稿を控えています。思考の時期です。

          123 出張授業しました 〜他学年へ〜

          ヨソの学年に授業をしに行くこと 中学校教諭時代から、通年で他学年の授業を経験したことがありません。いわゆる「わたり」をしたことがない。考えようによっては幸せなことで、自分の学年だけやっておけばいいのだから、中学なら準備は一つで済みます。 高校では科目数が多いので、一つの準備で回ることがほぼありません。しかもコマ数も多いので、論理国語やって古典探究をやって、また論国とか、行ったり来たりではじめのうちはこれに慣れるまでたいへんでした。 1年生の教室へ 今日は1つ下の学年(

          123 出張授業しました 〜他学年へ〜

          122 自分の実践を振り返るとき

          ここのところ、自分の実践を振り返る機会をいただいています。 授業づくりネットワーク 授業づくりネットワークの理事を一時期務めておりました。高校籍に移るときだったかな、少し自身の手が回らなくなってきたので辞しましたが、久しぶりの投稿でした。 部活動指導について、長らく思っていることを発信してきました。今回もその一端をまとめ、いま最新で考えていることを寄稿しました。改めてまとめてみると、自分が相変わらず考えていることや、最近になって考えが変わってきたことに気づきます。意外な

          122 自分の実践を振り返るとき

          121 先生がだまされるのはいけないことか

          無断欠席の女の子たち 数年前、ウチのクラスの子が連絡もなく学校に来ないことがありました。家も連絡がつかない。確か家族はみんな勤めに出ていて日中は連絡がつかなかったはず。何度かけてもつながりません。女子生徒です。 同じく、他のクラスでも連絡なしの生徒がいました。彼女も連絡がつきません。心配していました。どうしたんやろ……。 推理する先生たち ある先生が「これ、ズル休みちゃうか。二人で遊んでるんやで」と僕の予想もしなかった推理を始めました。周りの先生も同調。「まあ、そうい

          121 先生がだまされるのはいけないことか

          120 学校は何をするところなのか?

          来週、大学生を前にしてお話をさせていただきます。久しぶり。中学校に勤めていたときは時折そういう機会をいただき、話をしに行きました。昔のスライドを見ながら、ずいぶんブラッシュアップされたように感じます。 今日は話す内容から抜粋して、私見を述べようと思います。 学校は何をするところなのか?1 勉強するところ まずはこれです。学生の頃、教職でお世話になった先生に面接講座で訊かれたことがあります。なんか抽象的な話をしていると、「アホか、学校は勉強するところや。他の力はそれがあっ

          120 学校は何をするところなのか?

          明日、長めのものを書こうと思います。来週、学生相手に話をしに、ある大学に行きます。その下書き。書ける範囲で書きます。よろしければご覧ください。久しぶりに大学生相手。楽しみです。

          明日、長めのものを書こうと思います。来週、学生相手に話をしに、ある大学に行きます。その下書き。書ける範囲で書きます。よろしければご覧ください。久しぶりに大学生相手。楽しみです。

          119 「認められたい」のに「見てほしくない」

          承認欲求と埋没欲求 冬休みの課題で「新書を読む」を課しています。感想を読むと、違う本を選んだはずなのに「なるべく目立たないように」「目立ったらいじめられる」「みんなと同じでないと不安」という言葉を目にします。生徒たちがいかにそういう縛りの中で学校生活を営んでいるかを痛感します。しんどいでしょうね。 一方で、今の子たちは「他者から認められたい」という気持ちが一層強くなっているように思います。 ひと昔前は一芸に秀でた芸能関係者や、類まれな実力のあるスポーツ選手が有名になれる

          119 「認められたい」のに「見てほしくない」

          今日は持ち帰り仕事があり、書きたいことが書けませんでした。明日「同調圧力」「横並び主義」について書きます。よろしければまた読んでください。

          今日は持ち帰り仕事があり、書きたいことが書けませんでした。明日「同調圧力」「横並び主義」について書きます。よろしければまた読んでください。

          118 厳しい指導 〈令和版〉

          「先生、ウチの子は何してもええから、厳しいしたってください」 昔、よくこれを言われました。たぶん、言うことを聞かないなら少しくらい手を上げてもいいということでしょう。 やるならお家でやってください、と内心思っていました。子どもは育ってほしいように育ちません。育てたように育つのです。自明の理。 この時代の厳しい指導とは「ずっと言い続ける指導」 何かのスポーツでコーチが大きな声で叱っているのを目にします。厳しいって、ああいうのをイメージしますが、あれは簡単。瞬間的に感情を

          118 厳しい指導 〈令和版〉

          117 「先生の電話」心得

          以前、教師の「電話力」という記事を投稿しました。 途中にあった話題を今回は掘り下げてみようと思います。 「先生、今日も電話してましたね」とよく言われます。そういや今日も、同じようなことを言われました。事務連絡ならすぐに終わりますが、話し込むこともあります。 「お家でのご様子はどうですか」 さっと切り上げることもあれば、こうやって聞き取りをしたほうがいいときがあります。見極めの方法はありません。僕は手数を多くし、声色とか、返答とかから読み取ります。タイトルは「心得」とあり

          117 「先生の電話」心得

          スポーツの指導の場面のことを書きたい。いまだに感情にまかせて子どもを萎縮させて、のタイプの指導について。noteでいろいろ探ってみたが、学校の先生が書いているものをあまり見ない。どこかのトレーナーが多い。教えるプロである先生が書いたスポーツ指導の意見を読みたいな。

          スポーツの指導の場面のことを書きたい。いまだに感情にまかせて子どもを萎縮させて、のタイプの指導について。noteでいろいろ探ってみたが、学校の先生が書いているものをあまり見ない。どこかのトレーナーが多い。教えるプロである先生が書いたスポーツ指導の意見を読みたいな。

          116 勤勉さの凶暴性(1)

          北陸地方で起きた大地震で被災された方が心配でなりません。一日も早く平穏が戻ってくるよう祈念しております。 称賛される日本人の姿 この記事だったか忘れましたけど、僕の考えていることにフィットした記事がありました。 日本人は自分たちのすごさに気づいていない。清潔、秩序、勤勉さと、外国から驚かれることが多いということです。オーストラリアから帰ってから、日本はどうしたら他の国に負けないか(というより、もっと正当に評価されるか)をよく考えます。たまにこういうのを見ると「おっ」とな

          116 勤勉さの凶暴性(1)