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親の老いについて思うこと

最近、親の健康が気になることが増えてきました。人は誰しも年を取るもの。それは当たり前のことだけれど、どこか切ない気持ちになります。

私の両親は私が成人した後に離婚しました。父は愛人と新しい生活を始め、初めは私もその事実に強い感情を抱きました。しかし、父が誰かと老後を過ごせることは、ある意味で良いことなのかもしれません。

一方で、母は40代半ばでシングルマザーとなり、私と妹と3人で生活を始めました。離婚当初、母は深い悲しみに暮れ、鬱に近い状態でした。私たちはお互いを励まし合いながら、その時期を乗り越えました。今では私たち兄妹も独立し、母には孫もできました。

子どもたちが巣立っていくと、母は「寂しい」と言います。離婚する際、周囲の人々から「子どもは絶対に手放すな」とアドバイスを受けていたそうです。母の世代では、子どもが親の面倒を見るのが当たり前でしたから。

「親の面倒を見ないと、後で自分に返ってくるよ」と、母は時折、寂しさからか、そんな言葉を漏らします。

母は寂しいのです。

私がずっと母を見てきた中で感じることがあります。母は「お金が大事だ」「一生懸命働くことが美徳だ」といった価値観を持っていますが、私にはそれがどこか違って感じられます。

そんな母も、最近になって急激に年老いてきたように感じます。彼女の言葉からは、どこか寂しさが滲み出ています。


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