【問題提起】VRChatにおけるカーイベント『VRCFEST』は大きな問題を含んでいるという話
VRChatプレーヤーのみなさんこんにちは。
無名一般人プレーヤーの物欲だよ。
(VRChatでは別の名前でプレーしています。悪しからず。)
今回は自分が参加しようとして辞めたカーイベント『VRCFest』について話したいと思う。
クリエイター文化が強いVRChat社会において問題提起ともいえる内容になっているので、是非最後まで読んで欲しい。
できるだけわかりやすくかいてる。
VRChatカーイベント『VRCFEST』とは
RChatカーイベント『VRCFEST』は簡単に説明するとVRChatプレーヤーである『Jintei』氏が主催するカーモデルの展示会イベントだ。
非常にスタイリッシュなイメージで打ち出しており、
日本初の本格的なメタバースにおけるカーイベントを謡っており、
期待はかなり大きく受けているものと思われる。
参加方法・レギュレーションで感じた違和感
さて、私もこのNoteでいつか車ネタの記事を書きたいと思っていたくらいは車が好きなので、モデリングの次の目標にしてみるか!
という程度の気持ちで参加を目指して、Discordサーバーに参加した。
もちろん、重要なのは参加方法とレギュレーションだ。
やや長文だが、読んでみよう。
参加方法を読んでみよう
参加方法は簡単だ。
要約すれば、一人車3台までエントリーできて、選考を通った場合はエントリーできる。厳しくないそうだが、選考基準はイベント主催側で決めるようだ。
ジャンルも幅広く対応しており、痛車も許可がでていればOKという懐の広さだ。
次にレギュレーションを見てみよう。
ちょっと長かったな。
最初の段落は提出のファイルフォーマットについての説明だ。
これは簡単だな。VRChatに適したファイルで送ってくれよということだ。
次の段落では、「リッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能」
なので、苦手な方は参加を遠慮して欲しいということが書いてあるな。
は?
そう。
この日本初の車両展示型イベント(実在企業の協賛付き)は既存のレースゲームのデータのリッピングを許容しているのだ。
「リッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能」とは
「リッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能」と言われても専門用語すぎてわからない人も多いと思うので、ここで解説する。
リッピングというのは、データの吸出しのことだ。
本来ゲームのデータは暗号化などの処理が施された状態でゲームデータ内にデータが格納されている。
それを何らかの方法で抽出して自分で使えるようにする行為だ。
リッピングベースというのが自分もよくわからないが、
リッピングしたデータを基に自分なりにデータに変更を加えた車体もエントリー可能ということだろう。
Forza も GT もリアルなレーシング・シミュレーターとして名高いゲームソフトだ。
つまり、どういうことなの?
「リッピングベース(ForzaやGTなど)も参加可能」とは、
「Forza」(Microsoft社)や「Gran Turismo」(Sony Computer Entertainment社)などのカーゲームに入っているデータを何らかの方法で 抽出して、それを自分なりに変更を加えた車体は今回の『VRCFEST』にエントリー可能であるということだ。
えぇ・・・
そもそも、フォルツァ、グランツーリスモ他ゲームを購入したからといって、中に入っている3Dデータの権利は依然として販売会社のものだ。
それとリッピングして自分のデータコレクションに加えることは所有物に関しては自由に扱って良いという解釈の範疇にはいるだろう。
しかし、そのデータは他人に渡して良いものでは決してないし、
何らかの作品の発表に利用することはできないはずだ。
なぜなら、ゲームはゲームを買っているのであって内部データを買ってるのではないからだ。
にもかからわず、ゲームから抽出してきたデータに変更を加えた程度で自分の作品として扱い、あまつさえVRChat上のイベントに公開することを許可してる?
人として倫理感どうなってるんですか?てか、それ犯罪でしょ?
・・・それ以降のレギュレーションはこの段落に比べれば些細なので省く。
自分はこのレギュレーションに不安と憤りを覚え参加を見送った。
結論:この『VRCFEST』はなにしてるの
このイベントはゲームからデータを抜き出して、あたかも自分の創作物のように扱い、製作者(ゲーム会社)が持っているゲームデータに対する正当な権利を侵害する犯罪行為を組織的に助長している。
8月6日 日曜日の17時からVRChatのどこかでやるらしいので、
参加できた際は、「よくできてるー!どこのゲームのモデルなのかな?」
みたいな気持ちでこの香ばしいイベントを楽しんでみてください。