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口座振替システムの導入事例とポイント

家賃や光熱費・分割払い商品など定期的な代金回収が必要な事業者の方なら「口座振替」をすでに行っているのではないでしょうか。今回、ビジネスデザイン研究所では「口座振替」の業務のアナログな部分に着目し、システムを導入することで業務改善に成功した企業の事例を紹介いたします。


事例紹介


  • 大学の学食で利用できる「学食定期券」を販売しているC社

  • 年間定期券は高額商品のため分割払いで販売し、以前から口座振替の業務を行なっていた。

  • 業務における課題を解決した事例を紹介していく。

■課題
学食事業部の山田さんは、学生たちが学食の定期券を利用しやすくするために分割払いで販売をしていた。毎月25日に口座振替のためのデータを金融機関に送る際は、送信前には二重チェックをし間違いがないことを確認していた。送信を忘れると引落ができないため、カレンダーに丸を付け注意喚起も行っていた。毎月このような作業を行う中で山田さんは「もっと作業を簡単にする方法はないか」と考えていた。

■システム導入による変化
口座振替の作業が大変な山田さんは、業務を改善するために口座振替システムを導入した。引落金額を自動で計算し、指定された日に自動で金融機関へとデータが送られるようになった。業務が楽になったのはもちろん、一番よかったのは忘れる心配がなくなったことだ。

■銀行口座のオンライン登録が可能に!
今まで紙の口座振替依頼書を購入者に送っていた。そのため、毎年大学の入学準備シーズン(3月から4月にかけて)は、数百人もの新入生に口座振替依頼書を郵送で送る作業をしていた。この時期だけ人手を増やして対応するほど忙しかった。
しかし、今回のシステム導入に伴いオンラインで銀行口座の登録もできるようにした。

■現場から喜びの声!
オンラインで口座登録ができるようになったことで業務は劇的に変わった。口座振替依頼書の封入・郵送の作業はなくなりスタッフの負担が軽減された。忙しい入学準備期間でもスムーズに業務を行うことができるようになった。山田さんとスタッフたちは「毎年この時期は目が回るくらい忙しかったのに、今年は手が空いてビックリだね!」とみんなで喜び合った。

■お客さんの利便性もアップ!
山田さんは業務の改善もうれしかったが、お客さんの利便性があがったことも嬉しかった。今までは口座振替の手続きが完了するまで1ヶ月かかることもあった。そのためお客さんには「初月分は振込してください」と言っていたのだ。今回オンラインで銀行口座の登録ができるようになり、すぐに引落開始が可能になったのだ。山田さんはお客さんの手間が減ったことも大きな成果だと感じている。



事例から読み解くポイント


■口座振替システムの導入

【実施内容】
・引落額の自動計算
・金融機関との自動連携

【成果】
・引落日を人が覚えておく必要がなくなり「忘れる」というリスクが軽減
・二重チェックや時間のかかる計算も不要となりコスト削減

■銀行口座をオンライン登録

【実施内容】
・オンラインで口座登録が可能に
・システム経由で金融機関へ連携

【成果】
・口座振替依頼書の発送コストの削減
・金融機関に口座振替依頼書を持っていく必要もなくなった
・銀行口座の登録までの時間が短くなり、すぐに引落ができるようになった
・お客さんが初月だけ別の支払い方法で払う必要がなくなった

集金業務は事業者にとって大切な業務です。口座振替となれば毎月ミスなく、もれなく、行わなければならない負担の大きい部分だと思います。「定期的に忘れず実行する」という点は人よりシステムの方が得意だったりします。人を増やして頑張っている業務があるなら見直すことも、ビジネスを継続していく上では大切だということが事例から分かりますね。



ビジネスヒント💡
消費者のニーズを満たす決済方法を考える


顧客を逃さないためにも多彩な決済方法を用意することは大切です。商品やサービスの購入プロセスの中で消費者はさまざまな意思決定をしています。この商品を買うべきか、値段はどうか、置き配できるのか、いくつものハードルを超えています。決済手段も希望の方法がないことで購入をやめることもあります。決済手数料や業務コストを考えると決済方法をやみくもに増やすことは難しいかもしれませんが、顧客のニーズを理解し最適な方法を用意できないか考えることは大切です。


ビジネスデザイン研究所は、企業の成長と継続のためのヒントとなる情報を発信しています。

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