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『ブスのマーケティング戦略』 〜まともだから結婚できるわけじゃない〜

『ブスのマーケティング戦略』を読了。
(と言っても、読み終えたのは4月。)

今年2冊目にして、今年最高のビジネス書を読んでしまった。

これは、小学生の時点で自分の容姿を客観的に理解した著者の、自分という商品を売り込む半生を綴った、見事なマーケティング戦略本である。

私は20代の頃から、結婚とは「まともな人間だからできる」というものではないと思っていた。さらに、こうも思っていた。「大人はみんな変わってる」とも。
なので結婚とは、「自分と同じような変わった人と出会えるかどうか」ということになる。
そう、マッチングだ。

私が結婚できたのは「役に立つ」と思われたからだ。

具体的にいうと、「経理も事務もできて、しかもパソコンに強くて仕事の役に立ちそう」ということだ。
そして、経理も事務もパソコンもできるようになったのは、全部高校の授業のおかげだ。

普通高校に行く気満々だった中2の私に伝えたい。この後、親から商業高校に行ってくれと言われてしょんぼりしてしまうが、大丈夫だ。あなたは商業科目がものすごく好きになって、商業高校サイコーって思うから(笑)

さらに、部活もなくなりバイトもない日には、学校から帰るとひたすら手書きでプログラムを書いていた高3の私を見て半笑いしていた、当時の姉にも伝えたい。あなたの妹は、それのおかげで将来結婚できるからと。

「簿記は普通くらい、情報処理とワープロは高校の時の検定で1級とりました。あと、今の会社では支店のパソコン関係の責任者です。」というような事を伝えた時、家族の表情はわかりやすく嬉しそうになった。

私が売れた瞬間だ。
私という商品は、顧客のニーズにマッチした。

私は戦略も何もなくて、運良くその相手と出会えたのだが、著者はひたすら戦略を練って人生を組み立てて行く。
一番ページが割かれている合コンの章。果てしなく合コンを繰り返し、ひたすらPDCAを回していく様はある意味圧巻だ。

見た目に自信が持てない若者はもちろん、営業が苦手な人や自社商品が売れなくて悩んでいる人こそ、自分をそして自社商品を重ね合わせて読んでいただきたい、最高な1冊。

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