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【今日コレ受けvol.097】スーパー前のMI6

7時に更新、24時間で消えてしまうショートエッセイ「CORECOLOR編集長 さとゆみの今日もコレカラ」。これを読んで、「朝ドラ受け」のようにそれぞれが自由に書くマガジン【今日コレ受け】に参加しています。


フリーランスになってから、ライター、そして編集のスクールに複数通ってきた。技術を、学びたかったからだ。より良く書き、取材し、構成し、企画し、営業していくための。ずっと書いて生きていくための。

けれども得たのはそれ以上のもの。
信じられる師匠たちと、たくさんの仲間だ。悩んだときは相談させていただき、活躍を励みにしている。

遠く離れている師匠や仲間に、出張や旅先で会えるのもうれしい。逆に関西に来たとき、顔を見せてもらえるのもうれしい。

頼もしい仲間を得て、本来ぼっちでやっていくフリーランスライターという仕事が、「共同戦線」になった。本当にありがたい。


これって、私のなかでは「ママネットワーク」にとても似ているなあ、と感じている。パートナーと二人、場合によっては一人で子供と向き合わなければならないことも多い子育て。
反抗期、不登校、いじめ……。子供の性格や状況によって悩みはさまざまで、正解はない。
だから悩む。

だが、育児コミュニティやPTAに参加することで、少ないながらも仲間ができた。それぞれの家庭の話や解決法を聞くと、「なるほど!」と目からウロコな話がいっぱいだ。
「本当ダメダメなの」というエピソードに、「うちだけじゃないんだな」とホッとすることもある。ライタースクール同様、子育てが「共同戦線」になっている感覚がある。

私はママ業をサボりがちなため、この仲間たちにいつも助けられている。彼女たちの情報網は冗談抜きでMI6並みだ。「一体、どこから仕入れてくるんだろう?」と思うような機密を、スーパーの前の立ち話で教えてくれる。


うーん、助けられてばかりの人生。
自分も何か、誰かの悩み解決の糸口になったり、MI6並みの情報を伝えられているといいなと思うが……あまりできている気はしない。

ただひとつ私にできることがあるとしたら、ライターとして聞いた話と、ママとして聞いた話を、中継することかもしれない。両方の世界の話は全く違うけれど、ときにニアミスする。そこに、自分自身が学びや気づきを得ることが多いからだ。

例えば、ビジネス取材で社長さんが語ってくださった「辞めない深いを育てる秘訣」が子育てにも役立ったり。あるママのちょっとしたルールが、ホテルの理念と重なったり。その交差するポイントこそが面白いし、実践したくなる。

それを両方に伝えることができれば、意味や意義が生まれるのではないだろうか。

というワケで。
目指すは、2つの世界を行き来する、MI6ばりの諜報部員! そして、機密を伝えるのだ。
スーパー前の立ち話で。


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