Snowflakeさわってみた。Snowflake Alerts試してみた。【2023年2月新機能】
分析屋の下滝です。
Snowflakeをさわってみよう、の7回目です。
2023年2月リリースの新機能のSnowflake Alerts(Preview)を公式ドキュメントをもとに試してみたいと思います。短くなるように書いていますので、詳しい注意点などは公式ドキュメントを参照してください。
Snowflake Alertsは、次のような機能です。Snowflake Alertsは、スキーマレベルのオブジェクトであり、以下を指定します。
・アラートのトリガーとなる条件(例:完了までに1秒以上かかるクエリが存在する)。
・条件を満たしたときに実行するアクション(メール通知の送信、テーブル内のデータの取得など)。
・条件を評価するタイミングと頻度(24時間ごと、毎週日曜の午前0時など)。
アラートの作成には CREATE ALERT を使います。たとえば、次のようしてアラートを作成できます。
create or replace alert myalert
warehouse = mywarehouse
schedule = '1 minute'
if( exists(
select gauge_value from gauge where gauge_value>200))
then
insert into gauge_value_exceeded_history values (current_timestamp());
次のような内容を指定しています。
・warehouse :対象となるウェアハウス
・schedule :条件を評価するタイミングと頻度
・if( exists()):アラートのトリガーとなる条件のSQL文
・then:条件のSQL文が1またはそれ以上の行を返したときに実行されるSQL文
なお、公式ドキュメントでは、次のような使用例が記載されています。
・ウェアハウスのクレジットの使用量が、現在のクォータに対して指定された割合で増加している。
・パイプライン、タスク、マテリアライズドビューなどのリソース消費量が指定された量より多くなった。
・不正なユーザーからのデータアクセス要求があった。
・設定した特定のビジネスルールにデータが準拠しない。
アラートの作成
アラートの作成には、まずは、権限設定の準備が必要です。
アラート用のロールを作ります。
use role accountadmin;
create role my_alert_role;
作成したロールにアラートの権限を与えます。
grant execute alert on account to role my_alert_role;
作成したロールをユーザーに割り当てます。
grant role my_alert_role to user my_user;
対象のスキーマに対するアラート作成の権限をロールに与えます。
grant create alert on schema my_schema to role my_alert_role;
権限の設定は以上です。
では続いて、簡単なアラートを作っていきます。次のようなProductテーブルがあるとします。
+----+------+-------+
| ID | NAME | PRICE |
|----+------+-------|
| 1 | aaa | 1000 |
| 2 | bbb | 2000 |
| 3 | ccc | 3000 |
+----+------+-------+
このテーブルに対するアラートを作ります。
create or replace alert myalert
warehouse = "テストウェアハウス"
schedule = '1 minute'
if( exists(
select * from product where id = 1))
then
delete from product where id = 1;
ここでは、myalert というアラートを作成しており、
「テストウェアハウス」というウェアハウスに上で、
1分間隔のスケジュールを指定しています。
アラートの条件として、id が「1」の行が存在するかどうかを条件にしています。もし存在すれば、その行を削除しています。
作成されたアラートは show alerts; で確認できます。
show alerts;
作成されたアラートは、作成時点では停止状態のため、起動(再開)する必要があります。
alter alert myalert resume;
再開後、1分後にアラートが実行され、IDが「1」のレコードが削除されます。
+----+------+-------+
| ID | NAME | PRICE |
|----+------+-------|
| 2 | bbb | 2000 |
| 3 | ccc | 3000 |
+----+------+-------+
アラートの実行履歴は、ALERT_HISTORY テーブルをもとに、次のようなSELECT文で確認できます。
select *
from
table(information_schema.alert_history(
scheduled_time_range_start
=> dateadd('hour',-1,current_timestamp())))
order by scheduled_time desc;
今回は以上です。
今回は、then のアクションとしてdelete文を使いましたが、他にもメールを送るなどもできます。Snowflake alert の詳しい説明は、公式ドキュメントを参照してください。
・アラートの停止
・アラートの再開
・アラートの変更
・アラートの削除
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