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イベントレポート「文喫 六本木の一日店長」第1回:平野紗季子さん

発売初日にチケット完売! 新企画「一日店長」

「文喫 六本木」は、「本と出会う本屋」がコンセプトです。古今東西さまざまな本があり、そして日々新しい本が世に送り出されているなか、想像もしていなかった本との出会いを皆さまにお届けできるよう、1冊として同じものがない、約3万冊の本を揃えているのが特徴です。

そこには、「文喫 六本木」で働く個性豊かなスタッフたちの視点と、整理されきらないまま陳列された本たちを見つめる、お客さま一人ひとりの視点があります。店内を歩きながら何気なく本棚を眺めていたら、ある本とカチッと目が合ってしまった。その出会いが、未知の世界を知るきっかけになったり、すでに知っているはずの世界の思いもよらない奥深さを知るきっかけになったりするのです。

そんな「文喫 六本木」を、あの人の視点でつくりかえてみたらどうなるだろう?
このたびスタートした連続企画「一日店長」は、このようにして生まれました。

記念すべき1人目の一日店長は、フードエッセイストの平野紗季子さん。自らを「食のしもべ」と称するほど「食」に全力をかたむける平野さんが、その豊かな視点で、本から広がる新しい世界を案内してくださいました。
現地参加チケットは、なんと発売初日に完売! 当日も、イベント開始前から、集まってくださったお客さまのワクワク感が会場に満ちていました。

そんな平野紗季子店長の一日の、振り返りレポートをお届けします。

イベント概要
開催日:2022年6月3日(金)
平野店長の勤務時間:17:45~20:15
当日のお仕事:
① 選書と棚づくり テーマ「平野紗季子のフードカタログ~食はあらゆる文化的刺激を受けうるメディアなのだ。~」
② お客さまとの名刺交換
③ トーク「『生まれた時からアルデンテ』のその後」

平野紗季子さん プロフィール
1991年福岡県生まれ。フードエッセイスト。小学生の頃から食日記をつけ続け、慶應義塾大学在学中に日々の食生活を綴ったブログが話題となり文筆活動をスタート。雑誌等で多数連載を持つほか、ラジオ・Podcastのパーソナリティやテレビ番組への出演、菓子ブランド「(NO) RAISIN SANDWICH」の代表を務めるなど、精力的に食にまつわる発信・企画を行っている。著書に『私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。』『味な店 完全版』(ともにマガジンハウス)。2022年5月に『生まれた時からアルデンテ』が文庫化(文春文庫)。
Instagram: @sakikohirano


平野紗季子店長の「文喫 六本木」、いよいよ開店!

現店長の伊藤晃から「文喫 六本木」スタッフの証であるジャケットを受け取ります

17:45、スタッフジャケットを羽織った平野店長が登場。

お洋服はジャケットに合わせて選んでくださったそう

さっそく棚づくりへ。「棚づくり」とは(本棚そのものを組み立てるのではなく)、本を選び、どんなふうに陳列するか考えて、売場をつくり上げていく作業を指します。書店員の個性がもっとも現れる、腕の見せどころのひとつです。

そして、できあがった棚がこちら。「この本も〈食〉の文脈で読めるのか!」という発見のある本も多く、「食」をさまざまな視点から楽しめる本棚になりました。

できあがった直後から多くのお客さまが集まって、本を手に取っていらっしゃいました

また今回の本棚には、本だけでなく、幼少期のフードダイアリーや写真、平野さんが集めたお店のコースターなども並べました。展示物の一つひとつにも、平野店長ならではの眼差しを感じます。

フードダイアリーには、手書きのキャプションも付けてくださいました

続いて、お客さまとの「名刺交換」へ。参加者の皆さまにも、このイベントだけで使える名刺をご用意しました。
名刺には、平野店長へのメッセージや、聞いてみたいことを書き込めるようになっています。書籍を購入された方には、名刺交換とあわせてサインもしていただきました。

1人1分程度と限られた時間ではありましたが、好きな食べ物やおすすめのお店の話など、会話が弾む、楽しいひと時となりました。

お客さま一人ひとりと言葉を交わす平野店長
どの名刺の裏にも、ぎっしりと想いの丈が書き込まれています!
会話に出てきた食べ物をサインに書き加える平野店長


イベント後半は「『生まれた時からアルデンテ』のその後」

休憩をはさんで、イベント後半は、平野店長によるトーク「『生まれた時からアルデンテ』のその後」。
初エッセイ集『生まれた時からアルデンテ』初版刊行から8年。食べもののことを文章で残し始めた理由や、それが仕事になっていくまでのこと、『アルデンテ』以降の活動のことを話していただきました。

トークの後には、事前にお客さまから寄せられていた質問のいくつかに答えていただき、予定時刻の20:30を少しオーバーして、トークは終了しました。

「『アルデンテ』のような文章は、今の私には絶対に書けない」と語る平野さん
尽きない「食」への興味、たえず広がる食の世界を、垣間見ることのできるトークでした

普段から文喫 六本木をご利用いただいており、今回の一日店長を楽しみにしてくださっていたという平野さん。「通常のゲストとしてのトークイベントよりもお客さまとの距離が近く、親密で素敵な時間を過ごせました」とのことで、イベント終了後には、お客さまからの名刺をあらためて大切に読み返していらっしゃいました。

平野店長から「染みわたる」とお言葉をいただいた、文喫 六本木喫茶メニューの固めプリン

平野さんの想いのこもった本棚は、6月19日(日)まで、「文喫 六本木」入ってすぐの入場無料エリアで展開しています。イベントに参加できなかった方も、ぜひ覗きにきてくださいね。

2018年のオープン以来、普段の「文喫 六本木」をつくってきた伊藤店長も、「以前から文喫にあった本も混ざっているのに、平野店長の選書で見ると文脈や雰囲気が変わるのが面白かった。いつもと違うお客さまにも手に取っていただけそう」と、「一日店長」に手応えを感じていたようです。

2人目の「文喫 六本木の一日店長」は……

想像以上に好評をいただいた「文喫 六本木の一日店長」。すでに2人目の一日店長が決定しています!

次回の一日店長は、雑誌『WIRED』編集長の松島倫明さん。勤務日は、2022年6月30日(木)です。

テクノロジーとカルチャーの切り口から、いま何が起きていて、私たちがいかにポジティブな変化を起こせるかを考える、道筋を照らす存在である『WIRED』。松島編集長がつくる「文喫 六本木」もまた、いつもとはガラリと違った姿になりそうです。

▼参加チケットはこちら


今後の「一日店長」ラインナップ

  • 6月30日(木)松島倫明さん(『WIRED』編集長)

  • 7月25日(月)伊藤亜紗さん(美学研究者)

  • 8月上旬 小谷実由さん(モデル)

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公式サイト:「文喫 BUNKITSU | 本と出会うための本屋。
Twitter:@bunkitsu_rpng(文喫 六本木 BUNKITSU Roppongi)
Instagram:@bunkitsu_roppongi(文喫 六本木