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大人の発達障がいについて①

2018年9月7日の記事より

発達障がい、大人の人の特徴とは?何に困っている人?相談は?


皆さんは、「発達障がい☆発達障がいがある人」という言葉を最近、聞く機会がありませんか?その言葉を聞いた時にどんな印象をうけますか?

「えっ!何か怪しい人?」「あの人、ちょっと、変わってるけど、もしかして…?」
と、どちらかというと、ネガティブなイメージや、自分とは全然違う別世界の人という印象がありませんか?

今回は、特に「大人の人の発達障がい」について、当事者の方の目線で、このことについて書いてみたいと思います。

そもそも、発達障がいとは?


発達障がいとは、生まれた時から脳機能の発達に偏りがあり、その方が成長していく過程で、周囲の人との感覚の違いや過敏さや、コミュニケーションスキルの不足が顕著に現れたりします。

特に、コミュニケーション力スキルの不足により、就学前から社会人へと成長するにつれ、日常生活や社会生活をおくっていく上で、ご本人が生きづらく、困っている事が多いです。

また、周囲の方に比べると、興味のあることに対しては、とことん調べたり追及したりします。

例えば、小学校一年生くらいでも、日本全国の電車の種類や路線図、駅名についての暗記力は鉄道博士のように知識が豊富で、周囲の方が感心してしまうくらいです。

他方、ご本人が興味の薄い、例えば野菜については、高校生くらいになっても、野菜に色々な種類や名前があることも知らない、というように知識の吸収にも偏りがあったりします。

そういったことから、年齢相応の知識を前提としたやり取りが難しかったりすることがあります。

また、周囲の環境や人の変化に敏感で、漠然とした不安感に襲われ、頭の中がパニック状態になったり、時には、モノや人に衝動的に当たったりして、周囲の人が戸惑ってしまい、それが負のスパイラルになり、症状が顕著になることもあります。

大人になって急に発達障がいになるの?


最初に書いたように、発達障がいは、生まれ持った脳機能の発達の偏りによるものですが、中高生くらいまでは、個性的な人だと周囲から受入れらることも多いです。

ご本人も違和感をあまり感じないで、それなりに日常生活をおくられる方も多いです。

ただ、いざ社会人としてデビューした時は、色々な世代の方や、社会的に立場の上下関係がある複雑な環境の中で、過ごすことになります。

そうした中で、毎日コミュニケーションを密にとりながら、色々な種類の業務をこなしたりすることに、必要以上に過度のストレスを感じてしまうことが多々あります。

その結果、メンタルの疾患としてメンタルクリニックなどを受診している方も多いかと思います。

受診していく過程の中で、幼少期からの様子などから、よくよく調べていくと、メンタルの疾患は二次障がいで、実は、元々は発達障がいだった!という事例が数多くあるようです。

発達障がいの特徴って何?


医学的な見地からは発達障がいといわれる代表的なもの以下の二つがあげられます。
ASD(自閉スペクトラム症)と、ADHD(注意欠如・多動症)です。

ASD(自閉スペクトラム症)


自閉性障害・アスペルガー症候群など。
想像力の欠如や乏しさなどにより、視覚化されない抽象的な事柄を理解しづらいという特徴があります。

例えば、目に見えない他人の気持ちを推し量る事や、暗黙の了解などがわからないなど。
子供のころから年齢が上がるにつれコミュニケーションのやり取りが上手くいかず、周囲の人との関係がうまくいかないという事がよくあります。

社会人になって、年齢相応の大人としての立ち居振る舞いや、コミュニケーション能力が
求めらると、尚更上手く対応できず、ご本人が社会人として生活していく上で、非常に辛く困難な状況になりやすいと言えます。

ADHD(注意欠如・多動症)


注意欠如・多動症の症状。

幼少期から、注意力が散漫で自分の興味があるものしか目に入らず、衝動的にぱっと動いてしまうので、ケガや事故にあいそうになったという話をよく聞きます。

年齢が上がるとそういった衝動性は少なくなる方が多いのですが、社会人になっても、
片付けや時間の管理が苦手の方が多いです。

会社の資料をうっかり忘れてしまったり、約束の時間内に仕事が完成できないなど。

上司からしょっちゅう叱られたり、同僚から呆れられたりして、ご本人が傷つき、
社会生活を送る事に苦痛を感じてしまうということをよく聞きます。

※両者の共通することは、周囲の人から見ると、「困ったちゃん」ですが、本当はご本人が「困っている」人だということです。

大人になって発達障がいに気がついたらどうする?


「自分は発達障かも?」「自分の子(成人ですが)が発達障がいかも」と思ったら、どうしたらよいのでしょうか?

この場合、ご本人の生活のしやすさ・幸せ度が基準になろうかと思います。

もし、ご本人が、今の生活に困っていなかったり、不安感があまりなくそこそこ幸せに思っているのなら、緊急に相談しなくても大丈夫です。

ご家族の方だとご心配かもしれませんが、大人なので、様子を見守っていくスタンスで、いざご本人が困った状況になった時に相談する手段や機関を調べておくくらいで大丈夫です。

反対に、ご本人が困っていたり不安だったり、ご本人の幸せ度が低いとか、幸せ度がほぼないような状況のときには、相談をしてみた方が良いかもしれません。

ところで相談する場合は、誰に相談したらよいか?となりますよね?

ご相談したいのがご本人の場合は、家族や身近の人には相談しづらかったり、いきなりメンタルクリニックに行くのも抵抗があるかもしれません。

また、ご家族の方が先に相談される場合も、どこに相談すればよいか? 悩むところですね。

実際、発達障がいの事をよくわかっているメンタルクリニックの先生を、自宅近くに 探すのは、結構難しい場合もあります。

その場合は、無料で利用できる発達障害者支援センターや、地元市町村、都道府県の 行政サービスで相談してみることもおすすめします。

まとめ


今まで、大人の方の発達障がいについて、見てきましたが、いかがでしたか?

自分の周りにもいるかも?と思った方や、自分が発達障がいかも、と思った方。
もしご家族の方なら、ご自分のお子さんや、パートナーの方がそうかも?と不安になられた方も多いかもしれませんね。

発達障がいという言葉自体は、ここ十数年間でメジャーになり、良いこともありますが、名前だけが先行してしまう場合もあります。

必要以上に「障がい」という言葉にマイナスな感じを受けてしまうのも否定できません。
特に大人になってから診断を受けた方には受容に戸惑う方もおらるようです。

でも、特徴がわかると、ご自分は、困ったちゃんではなく、困っている人だということがわかるかと思います。

決して、ご自分の性格が悪いとかではなく、生まれ持った脳の発達の偏りだと認識できると良いですね。

そう思えばご自分を必要以上に責めたりしなくていいのだと、少し気持ちが楽になれるのではないでしょうか?

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