劇的な再会に沸く。そして倫子、気づく/大河ドラマ『光る君へ』第16回
今回こそ感想を早めに書こうと思っていたのに、『アンメット ある脳外科医の日記』第2話のラストに「予想はしていたけど、えっ、そこまで!?」という展開が待っていたため、2度目の第2話視聴。ああ、デスクでのミヤビと三瓶の一瞬の沈黙には、大きな大きな意味があったのだと気づく。さらに再度第1話を観なおして、「三瓶先生……」と泣く。そうこうしているうちに、ヒモ男に転生した直秀のドラマ(チ〇ピラ風情の装いなのに、おそろしくキュートな毎熊さんを毎回拝める)の第4話も配信が始まってしまった。仕事をはじめ諸事情が重なり、時間が取れない日が続く。
そんなわけで、またもアップするのが遅れてしまった。フフフ、オホホホホ!
(以下、ドラマの内容と史実を含みます)
道長の表情と声に、「いつもとは違う朝帰り」というセンサーが作動した倫子はさすがである。あの高笑いは、嫡妻の座によるものなのか、それとも得体の知れぬ不安に対して自分を奮い立たせているのか。まだ相手が誰だか分からないからいいものの、それがまひろだと知ったときの倫子はどうなる……。ピキピキと、身体が音を立てるぐらいショックだろうな。しかし、ねっとりとした明子と違って、倫子ははっきりと物を言うタイプ。気づいた時点でまひろに尋ねそう。いやでもね、惚れた弱み、道長のことに関してはひとり悶々とするのかも。果たして気づくのは、いつか?
「彰子を入内させるなんて考えないでくださいね」
「そんなことは考えておらぬ」
2人の穏やかな会話。それがこれからいろいろあって、考えちゃうんだよねえ、道長。
後半はまひろが大変なことになっているのに、私はなぜか歓喜。やっぱり吉高由里子×柄本佑コンビが好き。そして久しぶりの従者ズ、百舌彦と乙丸が仲良く並んでいることにも歓喜した。惨状の悲田院でも彼女から離れずにいた乙丸。どうか彼が、疫病にかかることなく無事であってほしい。
「久しいのう」
「まひろ、生まれてきた意味は見つかったか?」
「逝くな! 戻ってこい!」
道長は、意識のないまひろに語りかける。ああああぁーーー、自分の中では「俺の手は冷たかろう」(直虎)よりも胸アツな乙女展開。
「久しいのう」──。そのことばには、若い恋から巣立った気持ちを感じさせる。それでも道長の心は、まひろ「だけ」なんだろうなあ。気持ちを表に出すことはなくても、ふとしたきっかけで思い浮かべる相手。道綱からまひろのことを聞いたときの、「は!?なんだと!? ふっ……」という道長の表情にはちょっと笑った。私、視聴している間、取りつかれたように佑@道長の表情を見ている。
「正しい世を」という思いから取った行動によって再び出会い、それがまひろの命をつなぐことに。魂のつながり、ソウルメイト。これまでにも、重くつらい経験を共有してきたふたり。離れた場所で同じ月を見て、互いのことを感じるふたり。
何ら疑いなくソウルメイトと思える脚本の積み重ねに、心底脱帽する。
胸アツといえば、道兼のひとこと。
「汚れ仕事は俺の役目だ」
か、か、かっこよすぎる。ただ、今後のことを考えるとつらい。
史実から見て、次回以降は道隆ファミリーの栄華の終焉が描かれる。仲睦まじく麗しい一条天皇と定子も、この先起きることを考えると、その仲の良さは残酷で儚い。そして気になるのは、まひろとさわの関係が修復されるのか、いとや為時がまひろと道長の関係をどこまで知ることになるのか(これ以上知ることはないのか)ということ。
視聴後は15分余韻に浸り、急いで我に返って他局に移動する日曜日。他局は他局で、第2話のラスト、裁判の果てと墓地に佇む明墨の深い悲しみが癒えぬような顔に衝撃を受ける。こっちはこっちで、別の余韻あり(汗)。緋山、朝ドラで法律を学んでるんだからさあ、もう!そして雨に濡れる匠海くんはトラウマなので、彼をあまり雨の中で立たせないでほしい。
いろいろ忙しい春ですわ。
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