わが家の猫生活【その四十一/その後に起きた不思議なこと】
電話が鳴ったとき、「ああ、モモちゃんは天にのぼっちゃったのだな」とすぐわかった。
「みんなで見守ってたのに、私がちょっと目を離した隙に」と、泣きながら姉が電話をかけてきた。
モモちゃんがわが家にやって来て13年目の5月のことだった。
実家には通称・動物霊園がある。私が昔からそう呼ぶ場所だ。祖父が鉄砲打ちだったため、昔はずっと犬を飼っていた。飼い犬のポチやシロのほか、毎年玄関先に巣をつくっていたツバメの雛、家の竈屋(竈門や風呂の焚口のある建物)で息絶えていた野良猫、裏庭で