【徒然草 現代語訳】第九十七段
神奈川県大磯の仏像専門店、仏光です。思い立ってはじめた徒然草の現代語訳、週一度程度で更新予定です。全244段の長旅となりますが、お好きなところからお楽しみいただければ幸いです。
原文
その物につきて、その物を費しそこなふ物、数を知らずあり。身に虱あり、家に鼠あり、国に賊あり、小人に財あり、君子に仁義あり、僧に法あり。
翻訳
その物に取りつき、その物をとことん貪って根本からダメにしてしまうものは、数え切れないほどある。身には虱、家には鼠、国には賊、庶民には財産、人格者には仁義、坊主には仏法。
註釈
小人殉財という言葉が「荘子」にあります。
追記
骨董商に就いてみてつくづく実感しましたが、金持ちほどケチって本当なんですね。