見出し画像

線路は続いているのか

突然だが、もし
「私がフットサル教わった人、今日からワールドカップに出るんだよ!」
なんて言ったら、
「え、やば」「そんなすごい人に教わってたの?」
と多くの人が言うに違いない。むしろ、その言葉を聞いた“もう一人の私”すらそう口走りそうなくらいだ。

近所のコーチが世界へ!?

嘘でも未来でもデフォルメでもなく、紛れもない事実なのだから世のなか面白い。そう、私が何度か近くの体育館でフットサルを教わっていた矢澤大夢選手(バサジィ大分)は日本代表GKとして、また一度だけではあるがシュートクリニックに参加させてもらった清水和也選手(コルドバCF(スペイン))はPIVOという前線ポジションを担う若手として出場が見込まれている。もっとも、清水選手に至っては8年ほど前に私がチームスタッフを務めていた東京都3部リーグで、対戦相手として躍動していた。

画像1

フットサルという競技

少し話を変えて、「フットサル」という競技は一般的にどんなイメージなのだろうか?

・サッカーに似たスポーツ
・たまに街ナカでコートを見かけるやつ
・サッカーより少ない人数でできるらしい
・サッカーよりは強くなさそう
・そういえばやべっちFCで見た気がする

きっとその辺りだろう。どれも正解だ、
と書きかけて「サッカーよりは強くなさそう」という言葉の判断に躓いた。何を隠そう私もよく知らないため、W杯の戦績を紐解いてみると、

2004 本大会出場、予選敗退
2008 同じく予選敗退
2012 本大会でベスト16
2016 本大会出場ならず

このようだった。少し胸が締め付けられる気分だ、だって
「いや、実は意外と好成績です!」
なんて展開も面白いと思っていたから。
ただ好材料は、AFCフットサル選手権(アジアサッカー連盟主催のカップ戦)では2006年からベスト3を死守すると、2012・2014年と優勝を収めている。いくら大陸を限った戦いとは言え、連覇なんてなかなか叶うものではない。

※ちなみに2010~2012年頃、私がフットサルを始めたての時にお世話になったのが横江怜さんであり、2010年のAFCフットサル選手権に出場していた名選手。今もFリーグ解説者として活躍している。

改めてフットサルの魅力を考える

…とは言ったものの、いまいち盛り上がりにも認知にも欠けるスポーツであることは私も一フットサラーとしてわりと強く認識している。かつ、その状態が長らく変わっていないのがフットサルだとも思う。

きっと今回のワールドカップを少しでも見た人なら気が付くだろう、

・やっぱりサッカーに似たスポーツ
・なぜか室内でやっている
・サッカーより少ない人数でやってる
・バスケに似てない…?
・やべっちFCで見たキーパーがいる!!!   ※ピレス イゴール選手

先ほどとほとんど変わらない所感のようで、少し具体性が増していることに気が付くかもしれない。もう、何度この「百聞は一見に如かず」作戦で友人の興味関心を引き出そうとしただろう。意外とこれ、Jリーグに足を運ぶ人の導線すら変えられない(笑)

じゃぁ何が起爆剤なんだ。これまたわからない。わからないまま2021年に来てしまった。いわんや今回のワールドカップの好成績から注目が集まることへ期待するのも、身勝手なのかもしれない。

画像2

ふと外へ気を逸らすと、電車の走る音が聞こえた。

あの電車に少し乗れば、矢澤選手にフットサルを教わっていた体育館に行ける。あの電車を逆方向に進めば、やがて清水選手と対戦した体育館の最寄り駅へ着く。

不変に等しい導線があることを、もっと、本当は生かしたい。月並みだが、まずは栄光へ、全力で応援!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?