【NYY】2024年に期待するプロスペクト
Baseball AmericaのTOP100やBaseball ProspectusのTOP101が公開され、国際FAの解禁と併せたプロスペクト熱が一番高まる今日この頃。
NYY傘下において「スリーパー」というほどマイナーでないにしろ、来季TOP100を狙ってほしいプロスペクトを数名取り上げたいと思います。ただ、Ben Riceのようにポジション的にもシーリングに限りがある選手や、Henry Lalane・Brock Selvidgeみたいに何度も擦り倒した選手は挙げません。
①Brando Mayea OF 18歳
昨季のIFAにおいてボーナスプールの大部分である4.35Mを割いて契約したキューバ出身の外野手。同クラスにはSalasやFelnin Celesten、Enmanuel Bonillaといった大器がいるものの、一応MayeaもBIG4扱いでありました。DSL開幕戦にて怪我を負ったものの、最終的には38試合に出場しBA.276 3HR 22SB 22四球 27三振 OPS.782 113wRC+というソリッドな成績に落ち着きました。当初はボーナスプールの割には小粒な印象でありましたが、走守で思いのほか高評価を受けており長期間センターに残れるとの寸評も見受けられます。(一応、守備率1.000かつ補殺4を記録)
打撃に関しても8月の月間成績はBA.349 2HR OPS.998とこれまた印象的なスタッツを残しており、順当に今年はFCLへ昇格を果たせそう。
180cm強の身長は恐らくもう伸びないと思いますが、元々評価されていた年齢超のスイングスピードから繰り出されるGame Powerはまだまだシーリングの余地があり、今オフのトレーニング映像を見てもワクワクが止まりません。
打撃メカニクス的にも前捌き気味でよりプルヒッティングかつ高いランチアングルを生み出せそうなフォームに調整されたように思います。この1年で身体の厚みも確実に増したかと。
元来コンタクトが強みなだけに、あとはDSLでは堅実であったバッティングアイの継続と、50%後半のGB%の改善が求められますかね。
どうしてもDominguezやAriasと比較してスケールに物足りなさは感じるものの、Pereiraよりも堅実でハイフロアなプロスペクトとして重宝される気がしています。
ちなみに、いつのまにか登録名がBrandonからBrandoに変わっていました。今後はこちらに合せていきます。
②Cade Smith RHP 22歳
2023年ドラフトにてMSUから6巡目指名を受けた先発右腕であり、NCAA最高レベルの実力を誇るSoutheastern Conferenceの荒波に揉まれ、シニアイヤーには10登板・43.0回でERA5.23 K/9=9.6 BB/9=5.9という成績に終わっていました。
ただ、シーズン直前に怪我を負っていたことは無視できませんし、来年の4月でまだ22歳。更にNYYのミッドラウンド指名といえばKen Waldichuk、Hayden Wesneski、Will Warren、Richard Fitts、そしてここ1年でTOP100入りを果たしたChase Hamptonらが頭角を現したことは記憶に新しいです。
特にライディングアクションに富んだMAX97mphのフォーシームに加え、カーブ、スライダー、チェンジアップを有し、変化球のコマンドがイマイチという点はHamptonと重なります。
Hamptonで言えば、昨季課題であったコマンド&コントロールが飛躍を遂げたわけですが、先週投稿されたnj.comでのインタビュー記事内にて興味深い一節がありました。
地元の英雄Clayton Kershawを模倣し高評価を受けていたカーブのみ手を加えず、今や強烈な武器となったカッターやスイーパーについてはドラフト後に修得したとのことでした。またメカニクスを改善したことで制球力も上昇した旨も同記事に記載されています。
プロファイルがそこそこ似通っているSmithについても、ドラフト後には登板をさせておらず、Hamptonと同様の修正をタンパで講じた可能性は捨てきれません。今季のスプリングトレーニングにSmithが招待され、カッターやスイーパーを投じ始めたらガッツポーズしたいと思います。思えばWesneskiもWaldichukもマイナーで早期にスイーパーを修得させられていましたよね。Will Warrenのスイーパーもユニコーンと呼ばれる稀有なものですし、かなり信頼が置けます。
正直、よりアップサイドのあるNicholas Judiceのほうも好みやけどさ、Bostonに行っちゃったからね。Danny Flattにも注目しています。
③Jace Avina OF 21歳
昨年末にDFA濃厚であったJake BauersをMILに売りつけ獲得した高卒外野手。Avinaについてはその際に詳しくまとめたので詳細は省きます。
昨年後半時点でLow-Aを完全に攻略し、来季High-Aからのスタートが濃厚。まだ若く、コンタクトが安定して行けばダイナミックな外野プロスペクトとして一気にHypeされていきそうな存在。Spencer Jonesの3A昇格に伴って、2Aで後半戦を過ごせると理想です。
④Engelth Urena C 19歳
2022年IFAにて、Roderick Ariasに次ぐボーナスプールを充てて獲得した捕手であり、既に様々な媒体にて球団Top30入りも果たしています。一方で2022年はDSL初打席でHRを放った直後に2ヶ月の負傷離脱、2023年はシーズン全休と、未だ真価はベールに包まれたまま。
今オフのトレーニング映像を見る限り、2024年シーズンに向けて準備万端といったところでしょうか。180cmと小柄ながら、86kgと肉体的に優れており、軽々と打球を飛ば姿が散見されます。
ブロッキングやアームについても論じたいところですが、先述のとおり出場機会が少なく、今季ツールの全貌が明らかになるでしょうか。ここが捕手として問題なく、打撃も前評判どおりのプラスツールであれば少なくともチームTOP10に躍り出るのは間違いないでしょう。
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