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理想と現実【J2第41節ベガルタ仙台vsロアッソ熊本プレビュー】

何のためのプレーオフ参入なのか

お疲れ様です。
プレビューの前に雑記にお付き合いいただけますと幸いです。

というのも、試合の内容以外のノイズが気になってしまうんですよね。

ピッチ外の理想と現実

ビジョンが見えにくいですよね。

5連敗後、当時4位だった状況で監督を解任。
リーグ屈指の得点力を誇っていた当時の仙台ですが、
クリーンシートが無いどころか複数失点を繰り返し、
守備の立て直しを図ったチームはバランスを崩し敢えなく沼に。

監督交代後、6試合2得点10失点勝ち点4
1試合あたりの平均失点は1.37→1.66へと増加し、順位も7位へと後退。
自慢の攻撃陣も沈黙してしまっている現状です。

まだ6試合ですが、数字の上では改善されているとは言いにくいです。
監督解任直前は6試合7得点9失点勝ち点3
であることを踏まえると伊藤監督の状況は悪いようにも思えます。

  • 監督交代は自動昇格用?プレーオフ用?来季用?

1.自動昇格が伊藤監督のミッションだった場合
お疲れ様でした。

3.来季以降の昇格が伊藤監督のミッションだった場合
先にこっちに触れておきます。
触れるも何もないな。
応援するので残り試合頑張ってくれ。

フロントはなかなか判断早いな。去年の経験だね。
僕は原崎さんで昇格したかったけどね。

2.プレーオフ進出が監督のミッションだった場合
これが一番理想的かつ、一番現実的。
ただ、一番タチが悪いと個人的には思います。

後出し結果論でズルいのですが、
残り2試合次第頑張ってプレーオフに進出したとして、
勝てるの?このチーム。

いやいや、勝てるでしょ。何言ってんだよぶるーの、と。
そう仰る方もいらっしゃるでしょう。
すみませんでした。お詫びして定時制入ります。(真空ジェシカ)

じゃあ、訊くんですけど
このまま昇格してJ1で勝てるんですか?このチーム。

J1に上がる為にJ1に上がるのか。定着する為に上がるのか。

J1に上がったとして。
ネガティブは意見ばかり言いたくはないのですが、
磐田の二の舞になってしまうのではないかと。

昇格した年のメンバーを軸に、伊藤さんの要望した選手で戦う。
今年の磐田と全く同じ状況ですよね。

勿論、今年の磐田よりスタートが早いですし、
伊藤監督に磐田分J1での経験値があるので、
善戦する可能性はあります。
選手にとってもチームにとってもJ1で戦うことはメリットばかりですし、
僕を含めサポーターもJ1での試合を観たいと思います。

が、2019,2020,2021の苦しかったシーズンを考えると。。
今シーズン前半戦の貯金だけでJ1という魔窟に放り出されるのは不安。

ベガルタ仙台のスタイル

4年で5人の監督が指揮を執ってきた仙台。
その度にスタイルが変わっている状況で、結果も芳しくありません。

最近の試合も、伊藤さんのサッカーと原崎さんのサッカーが別々に顔を出してくるという2FACEっぷり。
炎と氷を使える敵キャラかよ。

今季のJ2で昇格一番乗りの新潟も、
本気でJ2の降格圏を彷徨った時期がありました。

ただ、プッチ(現FC東京監督)が来て

”アルビレックス新潟のサッカーはこれ”

と決めて、少しずつ内容をアップデートしてきた経緯があります。
J1でも苦労はするでしょうが、自信を持って新潟のサッカーをするでしょう。
それができるクラブは意外と世界的に見ても多くはないです。

しかし、一地方クラブであるベガルタ仙台は、
日本でも有名な赤字クラブであり選手の慰留流出獲得は毎年の課題であります。
が、確固たるスタイルがあれば有望な選手を集めることも、可能になる可能性があります。

結果ではなく、内容で評価しましょう。
確固たるスタイルを築き上げましょう。

かなり長くなりましたが、
伊藤さんの続投を希望し、早々に人員整理をし、来季へのスタートを。
というのが、個人的な希望でした。
伊藤サッカーの浸透という意味ではプレーオフは有用ですが、
来季へのスタートが遅れるという点で考えると、いかがなものかと。

じゃあ、プレビューへ


唯一無二・大木サッカーに切り替えで上回れるか

ぶるーの予想スタメン

ピッチ内の理想と現実

長かったような短かったような久しぶりのJ2の戦いも、
残り2試合、ホーム最終戦はJ3からの昇格組にも関わらず、
既にプレーオフ進出を確定させている4位・熊本。
前節は残留の為に負けられない群馬をホームで5-1と一蹴。
前回対戦は0-2で勝利を収めていますが、
厳しい戦いになることは間違いありません、

ここ2試合、得点が欲しい局面で、
4-4-2の原崎サッカーを披露してくれている仙台。
失点をしたくないという現実は伊藤監督の5-4-1ブロックが解決策ですが、
得点を取らないといけないという現実は原崎さんの遺産に頼らざるを得ないというのが現状のようです。

今季1試合しか逆転勝ちが無い仙台は先制点を取られるとかなり苦しくなるため、
守備的に試合を進めるというのは仕方ない部分が大きいかと。

熊本がボールを握る展開になるのではないか

変幻自在三角形パラダイス熊本

熊本のサッカーは圧倒的走力に基づいた変幻自在の攻撃的なサッカー。
クリーンシートは13試合と守備も安定しています。

ビルドアップ時は両サイドハーフの竹本三島が外に開いたり中でインサイドハーフっぽく振る舞ったりと、状況に応じて的を絞らせない立ち位置を取ります。
両ウイングの坂本杉山が攻撃のキーマンで、積極的にドリブルで仕掛けてきます。
エリア外からのシュート、クロスなどプレーの幅が広いので、個人的には前回真瀬がスタメンだったポジションに、今回は守備機会を考慮し蜂須賀を推したいと思います。
坂本杉山は原則、幅を取る選手ですが気を抜くとセンターフォワードのように中で仕事もできる為、今節のディフェンス陣には高い集中力が求められそうです。

ワントップ高橋に対し、仙台は3CBですのでCB脇が空くとしてもウイングバックは前にスライドしてプレッシャーを掛けたいところ。
前節の新潟と比べると強いプレッシャーを受けた際のミスが目立つチームですので、勇気を持って前からコンパクトに圧力を掛けられるか注目したいと思います。

背後に広大なスペースを作る熊本

質的優位性は仙台か?撤退は悪じゃない。

新潟戦の前半で見られたように、
しっかりと陣形の整ったブロックはなかなか崩されません。

熊本は第37節岩手戦、第38節千葉線と、
仙台と同様の5-4-1ブロックを組む相手に1-0で勝利していますが、
攻めあぐねていた印象があります。

割り切って考えるのであれば、
勢いを持って熊本に侵攻されるくらいなら、
ゴールから遠い位置であればファールで流れを切り、
またブロックの陣形を整えるというのもアリかと。
ただ、絶対やらない。今の仙台は戦えない集団なので。

となると、ビルドアップを止められず。
ある程度深い位置で我慢する時間が続く可能性があります。
しかし、熊本は素晴らしいチームではありますが圧倒的な個の能力を秘めているわけではないので、焦れずに守れば危険なシーンはそこまで多くはないでしょう。

質の高いクロスボースが入ってくると思いますが、
高さ枚数とも仙台に分があります。
サイドアタックに特徴のあるチームなので、
中央を完璧に縦パスで崩されるというのも考えにくいです。

ただ、気をつけなくてはいけないのが、
リスタートですね。特にコーナーキック。
ショートコーナー含め多彩なデザインを持っています。
前回のプレビューでまんまと警戒ポイントでやられたので、
あまり書きたくはないのですが。。
ラインを下げすぎてハンドでPKとか引っかかってPKとかね。。

配給面で他の選手に無い特徴を持つテヒョン

遠藤康はハマっているのか?

仙台の攻撃に話を移します。
まず、スタメンです。

ここのところあまりパフォーマンスが良いとは言えないテヒョンですが、
ロングボール。特に対角へのボールが蹴れる点が、今回の熊本相手には有効なのではないかと思い、スタメンに推させてもらいました。
福森も最近は非常に頑張っていますけどね。

左サイドの内田のところですが、そこが蜂須賀になる可能性も十分あって、
ただ、いずれにしてもクロスに特徴のある選手なんですよね。
ここ数試合、左サイドからクロスを上げる、もしくは上げられそうなシーンでも中で待っているのが中山のみ、時間が作れていればプラスで真瀬というシーンが多いです。

クロスシーンのゴール前で仕事ができるという点で富樫を今回はスタメンに推そうと思います。

富樫にはもう一つ可能性があって、
狙われがちなワントップ中山が中央で相手守備陣を引きつけた、その裏。
そこにスプリントし、的を分散させ相手ラインを下げたいですよね。
そこを突くという点で考えるとボランチは松下が適任なようにも思います。
が、富樫に収まった後のサポートという点で今回はフォギーニョ。

仙台の替えが効かない選手である遠藤ですが、
今回のような強度が高い試合は後半から登場してもらい、
デサバトらと試合をクローズするような働きを期待したいです。
次節秋田のようなチームが相手なら、
相手からすると非常に怖い選手ですよね。

  • ワンタッチプレーは非常に有効

熊本はゾーンを守るというよりは、
人とボールに付く意識が非常に高いので、
守備時、一度自陣で構えますがボールに対して必ず1人プレッシャーにきます。

ワンタッチプレーや氣田のドリブルなどで1枚剥がせると、
押し込んだ状態でのチャンスシーンも増えるのではないかと思います。


まとめ

熊本のサッカーをやっているのが熊本しかいないので、
確立された対策がありませんし、その対策があまり他で活きません。
まさにダークホース。

なので結局ですが、
球際で負けない。素早く切り替える。
といった基本的なところで上回ることがいつもより重要になります。

終わり良ければなんとやら。
ホーム最終戦。楽しんでいきましょう。

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