コーヒーの焙煎について

コーヒーの味って何が決めていると思いますか?

人によって違う答えがあるだろうし、その全てが正しいと言えます。バリスタが決めるという人もいるだろうし、生豆の質・生産地が決めるという人もいると思います。実際、飲む場所が素敵だったり、自分にゆかりのある場所の産地だったらいつもより美味しく感じることもありますよね。
いろいろな理由がある中でも、今回は味の大きな決め手である「焙煎」について焦点を当ててみます。

焙煎ってなに?

焙煎または乾煎りとは、加熱プロセスの一つで、熱媒体として油や水を使わずに食材を加熱乾燥させる。

<wikipedia> https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%99%E7%85%8E

ということで、簡単にいうと「乾燥させながら加熱をすること」ということですね。

コーヒー豆の焙煎には、専用の焙煎機があります。

出典: https://giesen.co.jp/

例えばこれは、オランダの焙煎機ギーセン(Giesen)です。シテンコーヒーで出しているコーヒーも、本店BRÜCKEにあるギーセンで煎った豆を使ってます。とっても見た目がかっこいいのです。

出典: https://kyotoyosano-roaster.com/

もちろん小さいものあって、これは手回しで豆を煎る焙煎機です。このような小さい焙煎機で豆を提供しているコーヒースタンドなどもみたことあるのではないでしょうか?これもツルッとシンプルな見た目で素敵ですね。

出典: https://news.kakaku.com/prdnews/cd=kaden/ctcd=2128/id=62118/

家庭用だとこんなのもあります!見た目からでは焙煎機かどうかわからないくらいですよね。キッチンに馴染むデザインが◎

大・中・小と焙煎機を参考までに紹介してみましたがいかがでしょうか?一言に焙煎機と言っても色々ありますよね。

焙煎ってどうやっているの?

こんな様々な機械がありますが、実際これを使ってどのように豆を煎っているのかって気になりますよね。

実は意外とシンプルです。手順はこちら。

  1. マシンの予熱をする

  2. 生豆を投入する

  3. 温度の加減をしながら火力(と気圧)の調節

  4. 目標の入り具合で豆を取り出す

  5. 煎りたての豆を冷ます

このようにリストにすると6手順しかないし、意外と簡単に思えますよね。
しかし逆を言えばシンプルだからこそ、その手順ひとつひとつの方法やこだわりで味が変わるということにもなります。コーヒーの味作りは繊細ですね。

どんなアプローチがあるのか?

こうも手順が簡単だと、逆に何を目標に味を作るか、というのが気になりますよね。ただ生豆を投入して、なんとなく色が変わったら取り出す、では毎回同じ味にはならないし、想像している味とは異なってしまいます。
そんな、デリケートな焙煎にはですが、じゃあ何を軸にして焙煎をしているのでしょうか?

ハゼ

焙煎中の熱で、豆の中では化学反応が起き、水蒸気や二酸化炭素が生成されます。その豆の中にできた気体の圧力により、豆の細胞が破壊されます。この時に聞こえる音を「ハゼ」といいます。焙煎時間やアプローチにもよりますが、このハゼは2度起こり、それぞれを「1ハゼ」「2ハゼ」と呼びます。

時間・温度

「高温で短時間」「低温で長時間」の2種類の焙煎方法があります。前者は豆の風味や個性が出やすい反面雑味が出やすいとされており、反対に後者は個性が若干抑えられる代わりに雑味のないクリーンな味にしやすい、という違いがあります。

DTR(Development Time Ratio)

1回目のハゼから焙煎終了までの時間をデベロップメントタイムと呼び、ディペロップメントタイム÷全体の焙煎時間(秒)の計算式で導かれるのが「DTR」です。

RoR(Rate of Rise)

生豆の温度の上昇率のことを「RoR」と呼びます。一般に、30秒間か60秒間での時間枠で計算されます。

この様に、たくさんの種類のアプローチや軸の持ち方が焙煎にはあります。もちろん、1つだけを使うのではなく幾つも組み合わせて焙煎は行われ、焙煎士は日々それを研究しながら味作りをしているのです。


相場千咲



引用

https://www.coffee-banca.jp/user_data/bits_of_knowledge1.php


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