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自分「だけ」の世界で生きている人

⚠️タイトルのことを考えるために、両親との過去などを細かめに書きました。強めの言葉があるので「うわー」と思う方は読まないのをお勧めします。

世間嫌いの父

父親は人を褒めるところを見たことがありません。いつも何かに怒っていました。自営業で家族を養っていることに並々ならぬプライドがあり、「世間」や「普通」をとにかく見下していました。「サラリーマンは負け組」「世間はみんなレールに乗ってるだけ」などと口を開けば世間に対する悪口雑言でした。警察に目をつけられていたため、機関や役所で働く人をかなり嫌っていました。学歴コンプレックスも凄まじく、良い大学へ行った人、賢い人のことも嫌っていました。お金持ちの人や育ちの良い人、人当たりの良い人、真面目な人も嫌っていました。女性蔑視も尋常ではありませんでした。「女は22歳以降は余生」と聞かされて育ちました。最低過ぎる…。
父は本当にありとあらゆるものの悪口を言うため、幼い頃は父はいろいろ知っていて経験しているんだ、すごいなーと思っていましたが、実際は全て偏見と空想とテンションで話しているだけでした。こわすぎます。年齢を重ねて分かったのは、父ほど末期ではないにしろ、このような牽強付会人間は結構いるということです。恐ろしい…。

女性コンプレックスの母

母は誰しもから「綺麗」と評される女性でした。自分の美しさにプライドがあり、美容にこだわらない女性に対する差別と悪口が凄かったです。私の友達の容姿をもジャッジして貶すので、とても申し訳なく恥ずかしかったです。
可愛い私の友達に対しても、
・彼氏はいるのか?・親も綺麗なのか?
の2点だけ質問して、当人が何が好きでどんな子なのか、などということにはまるで興味がありませんでした。戸惑う友達を見て、とても恥ずかしかったです。
娘と娘の友達すらも「女」として評価する様は今思い出しても末恐ろしく、今でも女性だけの話などはどうしても反射でこわいと思ってしまいます。また、母は私に対してずっと5歳年齢のサバを読んでいたことが、分籍の際に判明し、なんかもう笑ってしまいました。何と戦っているんだろう…。

彼らの世界には「他人」がいない

きっと彼らの中に他人がいないのです。他人を完全否定・排除して、自分「だけ」の世界で生きている。

私も自分ひとりの世界は大好きです。
しかし、自分だけの世界はどうかと思います。

私は、自分ひとりの世界(自分の世界)も他人の世界も、独立した別個のものだと考えています。
「だから互いに尊重し合うべき!」なんて道徳的なことは微塵も思いません。
自分の世界は、私という人間に合っている、ただそれだけ。それは他人の世界もまた同じ。
あまり厳密に捉えないイメージです。
自分の世界と他人の世界は決してぴたりと重ならないということを前提にして、
他人の分の余白をほんの少し残して、「自分ひとりの世界」を考えるようにしています。
(多分平均より余白は狭い)

自分の世界と他人の世界を真剣に擦り合わせる間で、個性やその人らしさが出るのだと思います。
また、互いの世界を解ろうと相互で働きかけることで、初めて人間関係が生まれるんだと思います。

あれほどまで必死で他人を消し続け、自己顕示をしていた両親に対しては、かわいそうですが、かなり近しい存在であったはずの子である私から見ても、彼らは信じられないほど人格が希薄で、無個性です。
彼らと私の間に世界の交流はなかったので、ただ「支配と暴力」と「今でも嫌になる最低な幼少期」があった、ということしか思い出せません。年月が経つにつれ、彼らの人間的なディティールはより思い出せなくなると思います。

「だけ」の世界で生きるのは嫌なので、辛くてもとりあえず自分「だけ」になっちゃいけないな、と思います。

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