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アダルトチルドレンの創作への承認欲求とSNSとの付き合い方

私は過去、TwitterとpixivというSNS依存症であった時期があります。
イラストを猛烈な勢いで描き、SNSに投稿し、イイねやRTやブックマークの数に執着・依存していました。

完全に生活は壊れておりました。
四六時中自分のイラストの数字の推移を確認していました。ずっとSNSのことを考えてしまい、パソコンかスマホに触れていないと不安で仕方ない状態でした。連日睡眠不足とストレスで、心身ともにボロボロでしたが、そんなことはどうでもいいくらいに評価が欲しかったのです。どんなに疲れても眠くても描き、投稿しまくりました。これをやめたら、これを失えば私は死ぬ、と本気で思っていました。

私のようなズタボロの思いはしてほしくない…ということで、アダルトチルドレンにとっての承認欲求について考え、かつSNSを使う方法を考えてみました。

❶アダルトチルドレンの承認欲求は、普通の承認欲求と違う


アダルトチルドレンの承認欲求は凄まじいものです。本当に、自分のあらゆる全てを差し出してでも、何がなんでも承認・評価が欲しいと思ってしまう。
私も本気で苦しんだので、自分なりに承認欲求について調べました。また、同じように評価承認で苦しむ方に聞いてみたりしました。そして分かったことがあります。 

世間が言う承認欲求は、
もっと有名になって、認められて、支持されて、多数の人に影響力を持ちたい。
だからもっと評価が欲しい!


反して私の欲求は、
一度もらった評価を失うのが怖い。
失うことを考えるだけで不安で不安で仕方が無い。だからもっと評価が欲しい!
と苦しんでいました。

評価が欲しいことは共通ですが、私の場合は「失うのが怖過ぎる」が、主な苦しみでした。

これは、承認して欲しい、「承認欲求」であるというよりも、自分は安全だという確信が欲しい、という「安全欲求」に近いです。
「底なしの欲望」よりも「喪失の恐怖」の方が、依存度は高くなります。恐怖の感情は人間の中で最も強いものだからです。


アダルトチルドレンの凄まじい承認欲求は、承認欲求というよりも、もっと下位の安全欲求に近いものなのです。

そう考えると、向き合い方が変わってくると思います。


❷アダルトチルドレンは評価されることにとっっっても弱いと自覚する

アダルトチルドレンは自己肯定感がパサパサに乾ききっているため、評価されることが凄まじい快感になってしまいます。これはもう仕方がないと思います。
私も自分は人見知りだしこだわりもある方だから、評価依存なんて縁がない、とたかを括っていましたが、ドバッと評価をされる快感を知るや、転がるように評価依存モンスターになりました。

投稿した自分の作品に評価の数字がつき、RTされ、カウンターが回り、褒められ、フォロワーが増える。「褒められる」が数値として可視化されるあの多幸感は、深く脳に刻まれて今でも夢に見ることがあります。
しかしあの時私が描いていたのは、他人の好みに迎合し、強迫的に捧げ続けていた供物のようなものでした。だから、私自身が褒められているわけでもなんでもなかったんですが。悲しい。


❸欲求の暴走だけを警戒し、欲求自体は否定しない

「評価されたい」「褒められたい」(≒安全でありたい)という欲求があることを、恥ずかしいとか良くないことだとか断罪する必要は一切ありません。そもそも、他人に見せるという選択をした時点で、これらの欲求を消すことは不可能だからです。
それに、欲求が満たされない苦しみや闇の感情を持ちながら描いた作品も、謎の情念が滲み出て結果的に良さが出たりします。

ただ、欲求の暴走だけを警戒してください。
私の場合は安全欲求の暴走に気付いたのが遅く、評価依存のモンスターになってしまいました。
「この評価が無くなったらどうしよう、怖い」が頭をよぎるようになったら、それは安全欲求暴走の兆しです。(自体験より)


❹誰から評価されたいかを考える

現在私は、割とニッチでマニアックな対象を選んで、マイペースに創作をしています。
今までは評価のために人気なものを描き、流行りを模倣し、大量生産、投稿していました。
しかし、自分と感性の似た方にこそ見てもらって、喜んでもらえることのほうが、万人受けすることより良いのではないか、と思うようになりました。
張り付いた評価依存思考から抜けるため言い聞かせている節はありますが、この「少数の人のための創作」価値観は私にはそれなりに合っているようです。今のところは安全欲求の暴走に陥ることなく創作ができています。

また、noteでは生きづらさを感じる方、アダルトチルドレンの悩みのある方に向けて、何かしら楽になったり、役に立てばいいと思って書いています。私個人の失敗と試行錯誤が、誰かに何らかの形で役に立てたらいいなと思います。
書くことも拙いですが続けていきたいです。

まとめ

・アダルトチルドレンの承認欲求は安全欲求(一番大事)
・アダルトチルドレンは評価されることに弱い
・評価されたいという気持ちを恥じたり裁かない、暴走だけ心配する
・発信する時は、対象を考えて絞る


上記を念頭におけば、評価依存を起こさずに、SNSを使った創作行為を続けていけるかと思います。

最後に 創作について
私はその後、底つき状態まで行き着き、アカウント削除やイラストデータ削除、画材・タブレット・携帯・パソコンを軒並み処分し、なんとか最悪の状態からは抜け出しました。
(本当に地獄でした)

しかしその後も、別に公開することもしないのに、結局何かを描いたり書いたり、創作自体はやめませんでした。
手と頭を動かし、自分ではない誰かや、今現在でない時間、人間でない何かに思いを馳せることは、生きづらさの痛みを和らげるとても良い手段です。

あまりにも、マネタイズ・数値が可視化されすぎたSNSに浸かるとすっかり忘れてしまいますが、創作は究極的には自分を癒すために行うことです。
創作=見せて評価されるためのもの、誰かと繋がるためのものではないです。それはSNSの思想です。

このままではやばい、と思ったら何かしらの創作をする!なんでもいいから!私はこれで救われてきました。
辛くなってしまったら、自分のための創作という考え方も、是非ともしてみてください。


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