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「パワハラが起きにくい職場とは?」

私は以前、かなり厳しいストイックな上司でした。

多くのエリートのリーダーが陥るように、問題解決思考と正反対の、原因論に立って、

問題が起こったり、部下が失敗すると、その原因を徹底的に分析し、

何故そうなったのか? なぜ失敗したのか?を、これでもか!、と、

必要以上に調べつくし、整然と詰めて行く、そんなリーダーでした。


度を越した原因追及は、部下の勇気くじき

そのことで何が起こったかというと、「部下の勇気くじき」でした。

私は、「人はやる気にならないと、成果は上がらない。」と分かっていながら、

全く逆の、部下の勇気くじきを熱心にやっていたように思います。

原因追及も度を越してゆくと、別の次元に入ってしまいます。

そして、部下から見れば、同僚のいる前で、

失敗の原因を徹底的に追及されるのですから、まるで、見せしめのように感じていたのではないかと思います。


そして、何となく肩身が狭くなり、職場での自分の居場所が狭くなっていくように感じたと思います。

心理学では、「人は自分の居場所がなくなった時、死までも考える」と言っています。

マズローの欲求段階説の三番目の「所属(居場所)の欲求」について、

心理学者のアドラーも、かなり強いものだと言っています。


原因論に立ったリーダーの、行き過ぎ

現在、職場でのパワハラが問題となっており、メンタルの病気になる方も増えています。

その原因は、極端でストイックな、原因論に立ったリーダーの、行き過ぎにあるのではないかとも思います。

パワハラに遭い、職場に自分の居場所がなくなった時、人は深刻な状況に追い詰められます。

しかし、不幸にしてパワハラが起こっても、

深刻化させない「職場の心理的安全性」なるものを、高めて行くことが重要であると思います。

どうしたらそれができるのでしょうか?


温かな居場所の存在が大切

結論としては「職場の同僚間の繋がりや、関係性を深めること」です。

なぜならパワハラに遭っても、孤立しないで済むような、温かな居場所、人間関係が存在すれば、

人は追い詰められずにやって行けるものだからです。

実は私も若い頃、モーレツなパワハラに遭ったことがありましたが、

職場の仲間同士の繋がりが強く、悩みを聴いてもらったり、同情してもらったり、

愚痴を言い合える仲間がそばにいてくれたことで、

私の居場所が存在し、私自身救われたことが何度もありました。

昔のサラリーマンが赤ちょうちんで酒を飲みながら、上司の愚痴を言っていた時代は、

パワハラがあっても、それほど深刻にはならなかったように思います。

しかし現代は状況が変わり、職場の人間関係もよそよそしく、希薄になりつつあります。

その為パワハラに遭っている方の居場所がなくなり、孤立して行き安い環境にあり、

深刻化するケースも多くなっています。



そこで大切な事は、職場の人と人との関係性を深め、職場に「パワハラの耐性」を作ることなのです。

アドラー心理学でいう、同僚間の「無条件の共感的理解」ができる関係性を作って行き、

万一不幸にしてパワハラが起こっても、「ぶっちゃけ話ができるような、温かな関係性」を職場に努力して作っておくことが重要であると思います。


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