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よちよちある記#415『高熱隧道』

類は友を呼ぶ?
引き寄せ?

少し前にSNS上で
友人が友人から紹介された
この作品を良かった!って
やり取りをしているのを目にして
読んでみようリストに名を連ねる

お客さまとのおしゃべりの中で
最近読んだ面白い本や
面白い作家さんの話になり
これ良かったわよ〜
読み終わったから持ってって
とプレゼントされた数冊の本の中に
まさかの『高熱隧道』

裏表紙に書かれた
作品の概要だけを読んでも
興味をそそられる

ーーー以下引用ーーー

黒部第三発電所ーー昭和11年8月着工、昭和15年11月完工。人間の侵入を拒み続けた嶮岨な渓谷の、岩盤最高温度165度という高熱地帯に、隧道を掘鑿する難工事であった。犠牲者は300余名を数えた。トンネルの貫通への情熱にとり憑かれた男たちの執念と、予測もつかぬ大自然の猛威とが対決する異様な時空を、綿密な取材と調査で再現して、極限状況における人間の姿を描破した記録文学。

ーーー引用おわりーーー

プロジェクトX的な
仕事に打ち込み人生捧げて
大きな結果を残した市井の人
みたいな話はやっぱり心が震える

「岩盤最高温度165度」
「犠牲者は300余名を数えた」
具体的な数字を上げてのキーワード

ん?
何だこれ??って
どうしたって興味が湧く

吉村昭さんって方の本ははじめて
漢字や仮名遣いなど
若干の歴史を感じるものの
克明な描写や文章のリズム
とっても読みやすくて
どんどんと頁が進んでいく

ーーーここから引用ーーー

工事現場を歩いてきた藤平も、自然の力の底知れぬ恐しさは十分に知りぬいている。自然には、何万年、何億年の歳月の間に形づくられた秩序がある。さまざまに作用する力が互に引き合い押し合いして生まれた均衡が、自然の姿を平静なものに見せているのである。土木工事は、どのような形であろうともその均衡をみだすことに変りはない。火薬で隧道を掘りすすむことは、長い歳月たもたれてきた自然の秩序に人間が強引に挑むことを意味する。

ーーー引用おわりーーー

自然の秩序の中の一部
としての存在にもかかわらず
自然の秩序を破壊し支配しようとする
人間の営みやエゴ
本能的な生命の危険に対する恐怖
色んな視点の切り替えをしながら
脳内にはアドレナリン出まくり

たくさん惹かれた文章はあったけど
ぜひともご自身の手で読んでみて

お客さまからいただいた残りの本も
きっと面白いんだろうな〜
と期待値が上がるわ

今日もいい1日✨

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