マガジンのカバー画像

繰り返し読みたいnoteの記事♪

598
うぐが何回も読みたいなと思った記事を収録しました(^^) (ダメな場合はご連絡ください)
運営しているクリエイター

#詩

〔詩〕焦燥

もうすぐ終わる今日に 両手でしがみついて 引き留めたくなる夜 きっと 明日も何も変わらないのに あれも足りない これも足りない 足りない物ばかり数えて この手には何もないと言うぐらいなら いっそ諦めて 泥のように眠ろう 歴史なんて繰り返さなくていい 一期一会の出逢いももういらない 足りないものはそれじゃない 私の渇きを癒すのは 愁いを帯びた歌謡曲と 遠い異国のレクイエム

〔詩〕青未満

想い出は紫陽花の青 晴れた空よりも 灰色の雲の下が美しい 空も海も昏い日 瞳は青を求めて彷徨う そこに灯るのは紫陽花の青 雨に濡れ ただ凜とした青 移り気と言われても 紫陽花は色を変えない 土壌と種類で定められた青を 律儀に静かに守っている でも 想い出に変われないままの 胸を刺す痛みは 灰色の空を見上げる 雨粒が髪を濡らす 青い紫陽花の灯る道で ひとり 名のない色を抱えて佇んでいる こんにちは。こちらに参加させていただきます。 相当、悩みました💦今さらながら、自

〔詩〕言わない

会いたいなんて言わない そんなこと 言うべきじゃない 思ったままを口にしていいのは 子どもだけだって知っている その声を その指を せめてもう一度だけと願っても 会いたいなんて言わない 暮れていく空に その温もりを思い出して 自分が頼りなくなってしまう日も 隠して 飲み込んで 無口な大人になって 誰にも 何も言わない

詩 | もどれない道

今になっても あなたのことを 折りに触れて 思い出す 分かりあって 別れ合って サヨナラしたのに 未練を残しているのかしら 思い出の中のあなたは いつもわたしに 微笑んでくれる 泣いてたほうが多いのにね 目の前から あなたが消えてから 当たり前だった日常を 懐かしく思う 会えばケンカばかり 互いにグチを言うばかり なのに思い出すのは あなたの笑顔だけなんて もうもどれない道を背にして わたしは前を向いて生きていく 後ろ髪をひかれながら 時々あなたに呼び止められながら

詩 | じゃあね

君に思いを届けたくて 何度も何度も語りあったね それでも互いに思いを 受け止めることができなくて 泣いたりわめいたりしてきたね どうして私の思いは 君に届かないのだろう? どうして君の思いを 受け止めることが できないのだろう? 傷つき傷つけあいながら 血の涙を流しながら 今日まで精一杯生きてきたね もういくら話しても なにも理解なんて出来やしないと 自暴自棄になる日々でした せめて自分の思いには 忠実でありつづけるために ひとり 荒野をさまよって ついには地べたに

♡今日のひと言♡寺山修司

寺山修司(1935‐1983~青森・歌人、詩人、劇作家、演出家、映画監督) 俳句を中心として文学活動を始め、短歌に転じて1950年代後半には前衛短歌の代表的歌人となった。1960年頃より演劇に進み、1967年には横尾忠則らと劇団「天井桟敷」を結成し、市街劇など多彩な実験演劇を展開した。代表作は、放送劇「山姥」(1964)、戯曲「毛皮のマリー」(1967)、叙事詩「地獄篇」(1974)、映画「田園に死す」(1974)など。 この世でいちばん遠い場所は  自分自身のこころである

〔詩〕スイッチ

バイカラーの空 雨雲と綿雲の境界線は まだもう少し先 私の上には雨雲 ワイパーはゆっくり動き続ける 信号はまた赤になって 何度目かの溜息をつく ツイてない日曜日 なんて言いそうになるけれど 視界の隅に 脇道を行く黄色い傘の男の子 お父さんと手を繋いで てっちてっちと歩いている 傘をささないお父さんは 小雨を気にせずのんびり歩く 絵心なんかなくても 描きたくなる柔らかな光景 そうだね 雨も 赤信号も ただの日常の一部 ツイてないなんてことはない 信号は赤から青へ変わる

永久欠番のあなたへ

詩 | 永久欠番のあなたへ 背番号を見せないで ずっと僕を正面から 見守ってくれた君が ずっと僕の永久欠番 #青ブラ文学部 #永久欠番のあなたへ #募集要項はこちら#貴福華衣さん #いしかさん #りーもさん #シャシャ虹さん #小さなオルゴール#カンナさん #夢旅団チロルさん たくさんのご応募いただきまして ありがとうございます💝 #私の作品紹介 #詩 #詩のようなもの #忘れられない恋物語

〔詩〕蛍

明日はどんな良いことがあるだろう そう思って眠りについたのは 遠い昔のこと 時は容赦なく流れ 輝いて見えた未来はどこにも無く 散らかった夢を拾っては折り畳む 息をするように 当たり前の顔をして 誰かのせいなんかじゃない 時代なんかのせいでもない 足りなかった物は 全部自分のせいだって知ってる それでも ポケットには折り畳まれた夢が眠る 輝しくなくても 蛍のように微かに光る今がある やっと分かった もうこれ以上望むものなどない 明日のことは明日に任せて 今は真っ白なま

〔詩〕IBITSU

生きづらさって何 何の抵抗もなく ただ軽やかに生きている人なんて 本当にいるの あたし達は歪で この世界も歪で どうしたって収まらない どうしたって落ち着かない でも八つ当たりはしないよ あたしにもプライドがある 歪なあたし達は 出っ張りで頭も打つし 派手に転ぶこともあるけど それは生きづらさなんかじゃない たとえ不可抗力だったとしても あたし達は歪で この世界も歪で だから面白い だからワクワクする 失敗して 落ち込んで 憤って 立ち直って笑う そんなデコボコを嘆いた

〔詩〕晩春

花吹雪も終わり 僅かに色褪せた花だけが残る桜木に ふわり指先で触れてみる 提灯も外された木の周りに 集う人々はもういない あのざわめきを あなたは覚えているだろうか もしも甘い実をつけたなら 更に人々は集うだろう けれど私たちは知っている あなたにその日は来ないことを 薄緑の若葉が光る これ以上何を望むというの 時は正しく流れ 私たちは等しく老いていく 花の盛りも 名残の花吹雪も 季節を追いかけて行ってしまった 繰り返すその苦さは 私の中でゆっくりと熟れて 琥珀の欠

〔詩〕祈りの雨

手の甲で溢れる涙を拭う 感情に負けるのが嫌で唇を噛む そんな子どもっぽい私を ただ黙って見ているあなた 傷を負ったのは私の方 どこかが痛むような顔はやめて 世界一幸せだと思ってた いつまでも続くと思い込んでいた 幻日のような夢物語は 愚かで滑稽で 哀れで救いがなくて 遠くで雷が聞こえる きっともうすぐ 大粒の雨が降り始めるはず 傘を持たないあなたは濡れればいい 私のこの傘を もう貸してあげることはない 私も傘を差さずに行く 拭っても拭っても顔にかかる雨に 少し困った振り

〔詩〕炭酸刺繍

ソーダ色の青空に はぐれ雲ふたつ 風に押され形を変えても ひとつになることは無いままで 勝手に期待して 当たり前に裏切られた気分 始まる前の夢が さっき弾けて消えたように なんだ 彼女、いたんだ 苦手な刺繍を頑張ったのに 想いを形にしたかったのに やっぱり歪んで 渡せないままくしゃくしゃになって 渡せなくて良かったな なんて 薄れて消えていく はぐれ雲ふたつ このまま消えてしまいたい 私 こんばんは。こちらに参加させていただきます! 三羽さんの所で出会った企画で

【詩】旅

あなたへと 旅をしている 夜明けのような その瞳に 見えた 開かれゆく 幾つもの宇宙の中 心たちが 芽生え、咲き誇り、 傷つき、癒えていった 私たちの 一千兆年の旅