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2006年洋楽マラソン(後編)

↑サムネイルの作品リスト(左上から右下へ)

後半は洋楽ロック以外のジャンルになります。


<R&B/ソウル>

Corinne Bailey Rae/Corinne Bailey Rae

リーズ出身UK歌姫の大ヒット1st。Arlo ParksやCleo Solの先輩格って事になるのかな…少し前ネオソウル系聴きすぎて少し食傷気味だった心を久しぶりにビシッと、いやフワッと優しい歌声でつかまれました。代表曲M1,3の他にも名曲揃い!


Gnarls Barkley/St. Elsewhere

2004年に「グレイ・アルバム」、2005年にゴリラズの「デーモン・デイズ」をプロデュースしたデンジャー・マウスがパワフルなシンガー、シーロー・グリーンと結成したソウル・ユニットの1st。才気煥発とはこういうのを言うんだろうな〜という内容。


<SSW>

Amy Winehouse/Back To Black

最後のオリジナルアルバムとなった2nd
1stはジャズ、ボサノバの要素もあったがこちらは徹底的にドゥーワップ/モータウンソウル風をやり切っている。2006年にこの制作判断は凄いな!ボートラを除くと珠玉の10曲、エンドレスに聴けちゃう…この後彼女が辿った悲しい運命に全く想いを馳せる事なくこの作品を聴くのは難しいが感傷に浸るのは映画「Amy エイミー※」を観てからにしたいと思う。はい、M1”Rehab “からもう1回聴くよ!
(※サマソニ目当てでWOWOW入ってまだやめてないので観れちゃう)


Beth Orton/Comfort Of Strangers

ポップだが凛とした内容のベス・オートン5th。プロデューサーは何とジム・オルーク!ケミカル・ブラザーズといい彼女と仕事をするミュージシャンはいつもなかなかの人達だ。所謂「ミュージシャンズ・ミュージシャン」ってやつ?


Lily Allen/Alright, Still

ロンドンのSSWリリー・アレンの1st。シングル”Smile”は大ヒット。
一過性のガールズポップかと思ったら「陽キャなフィオナ・アップル」ぐらいの貫禄と楽曲クオリティにびっくり!レゲエ色強め。毒舌家でケミブラのエドの元カノとしても有名。


Cat Power/The Greatest 

メンフィスで録音された7th。Rolling Stone誌で年間6位の評価を獲得。
ベスト盤のようなタイトルだがれっきとしたオリジナルアルバム。ハスキーボイスにフォーク/カントリーテイストがうまく噛み合って気怠くも滋味あふれる内容に!


Sufjan Stevens/The Avalanche


2005年発売の傑作「Illiois」に入りきらなかった曲で構成されたアウトテイク集。21曲75分、収まりきらなかった曲がこんなにあるの?…と言いたくなるが”Chicago”の別バージョン3曲の他にもM1,3,9,14,20など良曲が多く、逆にこれがアウトテイク集なの?と思ってしまう。


<ヒップホップ>

The Roots/Game Theory

比較的暗く厳しい雰囲気とされる7th。しかし亡くなったJ Dillaに捧げられたCan’t Stop This” やレディヘの"You And Whose Army?" をサンプリングした”Atonement”などの注目曲の存在に加えクエストラヴのドラムが今回も全編冴え渡って結局は今回も傑作!


OutKast/Idlewild

6thにしてラストアルバム。「Stankonia」「Speakerboxxx/The Love Below」と僕を楽しませてくれた大好きな彼らともこれでお別れ…彼らを主役にした30年代設定の映画で使われた曲が何曲か入っているためかジャズ・ミュージカル風味の強い、味のある佳作です。


J Dilla/Donuts

死の3日前に発売された生前最後の作品。
インストヒップホップのクラシックとして今なお燦然と輝く。1分程度の31曲がシームレスに繋がる43分、曲単位ではなく繋がりと揺らぎを楽しむべきものだと理解した。デトロイト・タイガースのキャップを被ったジャケット写真も好き。


<ポストロック>

Mogwai/Mr. Beast

思えば1st「Mogwai Young Team」(富士銀行)以外は感想を書いていなかった。なぜこの5thで久しぶりに書きたくなったのか?7月にフジロックの配信で感動したのもあるけどやっぱり”Fear Satan”ばりの轟音ギターが戻ってきたからだと思う。“Friend Of The Night”とか繊細なピアノと轟音の合わせ技で完璧だ!


The Album Leaf/Into The Blue Again 

フォロワーさんのおすすめで存在を知ったサンディエゴのアルバム・リーフ。「心温まるポストロック」というものを初めて聴いた気がする。2004年作品の”In A Safe Place”も良いらしい。別の機会に聴いてみよう!


<邦楽>

ASIAN KUNG-FU GENERATION/ファンクラブ

発売当時は2ndソルファに比べて内省的とも言われたが圧巻のバンドアンサンブルから傑作との呼び声も高い3rd。ムードとしてはオアシス・ウィーザー路線からJEW・デスキャブ路線へ。こんなエモい人達だったんだ?と思いながら何度も鳥肌。殆ど全曲いいと思ったけど「センスレス」「桜草」「月光」「暗号のワルツ」が特に好きです。


ELLEGARDEN/ELEVEN FIRE CRACKERS

エルレガーデンの5thアルバム。
…後追いの分際でメロコアとかポップパンクとかジャンル関連でおこがましく語るつもりは全くなく、只々そのエネルギーと純粋さにヤラれて時折鳥肌立てて「高架線」のアニメPVに何故か涙するだけです。登場人物が障害をものともせずひたすら前進していくところがThe Verveの”Bitter Sweet Symphony”のPV と共通点あるなあ、と思いながら観てました。だから心を惹かれるのかな?


髭/PEANUTS FOREVER

初めて外部プロデューサーを迎え転機となった4th。蓮っ葉なようで実はしっかりした歌詞内容と物言い。かなりグランジーな演奏。好みです。

「少ない接点 見つけて笑って
 探して笑って 僕はロマンチスト」

M4”せってん“って名曲ですね!


<Others>

Daedelus/Denies The Day‘s Demise

LAのプロデューサー、デイデラスの作品。古いハリウッドの映画音楽とかサンバとかそんなものにビートを被せまくって構成された不思議な音楽。Prefuse73とかHerbertが同系統かと思うがこういう手法は当時の一種の流行なんだろうか。クセになる!


Herbert/Scale 

UKの電子音楽作曲家マシュー・ハーバートによるHerbert名義の作品。女性ボーカルとストリングスがフィーチャーされた穏やかな音楽。エレクトロニカとか単純な括りでは説明できない懐の広さでハマる人はハマるみたい…実は僕も…00年代音楽の豊潤さを感じます!


以上、前編と合わせて32作品の感想文でした。最後までお読み頂き本当にありがとうございました!

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