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溺れる前に

どうしようもない辛さに直面した時、もどかしさに溺れそうになった時
たまにあえて沈んだままでいようとする

現実を見たくないくらい後悔した時とか、特に

のしかかる水の重さが心地よくて、音も聞き取れないくらい曇って
眩しくない光が降り注ぐ海底に
仰向けになりながら横たわりたい

我先にと海面へ急ぐ泡を無心で見つめて
整列して泳ぐ魚をただただ目で追って
海底の凹凸が背中に馴染んできたら
もうそこから動きたくない

冷たく重い海底だからこそ
後ろめたさすら同化してしまうから
ずっとここにはいられないけれど
焦る気持ちが落ち着くまでは
ゆらゆらと鈍く光る海面を眺めたい

でもそうはいかないんだよなぁ

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