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投資会社Plural、欧州スタートアップ企業を支援する4億3600万ドルのファンドを設立

CNBCによると、ベンチャーキャピタルのPluralは、4億ユーロのファンドを立ち上げ、前回の資金調達から1年半で設立された。同社の創業者にはWiseとSkypeの共同創業者がおり、創業者主導のアプローチでヨーロッパの起業家支援を重視している。27件の投資を行い、新ファンドではAIや気候・エネルギーなどに投資を予定。欧州のスタートアップ企業の活動を後押しし、資金調達の不足に対処する見込みだ。


ベンチャーキャピタルのPlural(プルーラル)が、ヨーロッパのテクノロジーとAIのスタートアップ企業を支援するために4億ユーロ(4億3640万ドル)のファンドを立ち上げたと、CNBCが火曜日(1月23日)に報じた。

この新ファンドプルーラルファンドIIは、前回の2億5,000万ユーロの資金調達からわずか1年半後に設立された。

プルーラルの創業者には、Wise(ワイズ)の共同創業者であるTaavet Hinrikus (タアベト・ヒンリクス)とSkype(スカイプ)の共同創業者であるSten Tamkivi(ステン・タムキビ)がいる。

ヒンリクスによると、ヨーロッパのベンチャーキャピタリストのうち、元創業者はわずか8%である。そのため、創業者主導のアプローチがヨーロッパの起業家支援に大きな違いをもたらすとプルーラルは考えている。

「まるで第三次世界大戦のようで、創業者の一人として一緒に塹壕の中にいるような気分です」とヒンリクス氏はCNBCの取材に答えた。「実績と取引を成立させる能力を見れば、ヨーロッパにはこのようなことが本当に欠けていると言えるでしょう。」

プルーラルは、法律に特化した人工知能、核融合発電所開発、創薬プラットフォームなど、様々な分野ですでに27件の投資を行っている。同社は新しいファンドで、投資家1人あたり年間2~3件のペースで投資を行う計画だ。同ファンドの最大の投資対象分野は、AI、最先端技術、気候・エネルギーだ。

プルーラルの新ファンドの立ち上げは、過去10年間にヨーロッパで活発化したスタートアップ企業の活動に拍車をかけるものだ。ベンチャーキャピタルのアクセルが発表したレポートによると、欧州やイスラエルのユニコーンの元従業員が新たに設立したスタートアップ企業は1,451社にのぼり、そのうちのかなりの数がフィンテック部門から生まれている。

ベンチャーファンドの不足が続く中、事業拡大を再考しているヨーロッパのスタートアップ企業にとって、この動きは特に心強い。

PYMNTSが8月に報告したように、2023年上半期に欧州に投資されたベンチャーキャピタル資金の額は61%減少し、これは米国企業が直面した事態よりも急激な減少であった。

厳しい情勢は、政府系ファンド、企業提携、エンジェル投資といった代替手法の人気上昇につながっており、資金繰りに窮するフィンテック企業は、従来の資金調達手段を補完するためにこれらの手法を利用している。

37 Angels (37エンジェルズ)の創設者でコロンビア大学ビジネススクールのVC教授であるAngela Lee(アンジェラ・リー)は、昨年のインタビューでPYMNTSに次のように語っている。「Shark Tank(シャーク・タンク)」は世界で最も視聴されているファミリー番組であり、それは多くの人々が10年前には知らなかったこのこの投資クラスを知ったことを意味します。」


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