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私のお気に入り書籍① 諸星大二郎

今回は私のお気に入り書籍の紹介をしたいと思います。
私ごときのお気に入りなど、どうでも良いことだとは思いますが、お付き合いくだされば幸いです。

今回は伝奇マンガの巨匠、諸星大二郎の作品をご紹介します。

諸星大二郎とは

諸星大二郎は昭和24年生まれのマンガ家で、昭和45年に手塚賞を受賞するなど 、数々の実績を残しています。

作風は異世界、伝奇、霊魂などを題材にし、その豊富な知識で色付けされた伝奇マンガで、オカルトファンのバイブル的評価を得ています。

画風そのものは今風の美少女やイケメンキャラのタッチではありませんが、独特なタッチで描かれたキャラクターは異彩を放ち、読む者の脳裏にキャラの存在を刻み込む画風です。

一押し作品

さて、どの作品がおススメかと言われると、あれもこれも・・・という風に迷ってしまいますが、無理にでも一つといわれれば『生命の木』ではないでしょうか。

昭和51年に発表されたこの作品は、キリスト教の伝承を現代によみがえらせ、不気味さと壮大さが読み手の心を圧迫する渾身の作となっています。

私は『オリオンラジオの夜』が一番好き

ネタバレを避けるため詳細には書けませんが、地獄にうごめく人間たちの壮絶で吐き気を催すような嫌悪感、そして彼らが救われるときの荘厳さ、よくもまあこれだけの描写が出来たものだと驚きを隠せません。

現在でも青森県にキリストの墓なるものがあるそうですが、この作品と青森県の伝承がシンクロしているような気がするのは私だけではないでしょう。

私がこの作品を目にしたのは中学生の時でしたが、本作の強烈な印象は今に至るまで消えずに私の心を揺さぶり続けているのです。

魅力的な作品群

この他にも生命の木にも登場する『妖怪ハンター稗田礼二郎』シリーズや、少女二人が大活躍する『栞と紙魚子』シリーズ、私が個人的に大好きな『オリオンラジオの夜』など、魅力的な作品が数多く発表されています。

栞と紙魚子シリーズ このシリーズは少しユーモラスな話となっている

うつろ舟、神隠し伝説、呪い・・・このようなものに興味のある方は是非とも読んでいただきたいマンガです。

残念ながら最近は新作を見ませんが、ぜひとも描いていただきたいと願っています。

私の所蔵作品

・夢見村にて          妖怪ハンター稗田の生徒たち シリーズ
・悪魚の海                  〃
・妖怪ハンタープロローグ    妖怪ハンター シリーズ
・黒い探究者             〃
・赤い唇               〃
・生命の木              〃
・海竜祭の夜             〃
・ヒト二グサ             〃
・闇の客人              〃
・蟻地獄               〃
・闇の中の仮面の顔          〃
・死人がえり             〃
・魔障ヶ岳              〃
・黄泉からの声            〃
・雨の日はお化けがいるから(表題他短編9編)
・オリオンラジオの夜(表題他短編2編)
・栞と紙魚子① 短編17編
・異世界録   短編11編

妖怪ハンター稗田の生徒たちシリーズと、妖怪ハンターシリーズは其々数冊の本にまとめられた短編集となっています。(魔性ヶ岳は長編です)

妖怪ハンターシリーズ 背広の男が主人公の妖怪ハンター『稗田礼二郎』


これらのシリーズは他にもたくさんの短編作品があり、数冊の本にまとめられているので興味のある方は是非とも読んでみてください。



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