北岡英樹

何をするか分かりませんが、何卒よろしくお願いいたします。

北岡英樹

何をするか分かりませんが、何卒よろしくお願いいたします。

記事一覧

願い

盲目に 真っ昼間の 流れ星 願いは 祈りの為にある

北岡英樹
4時間前
1

時間なんて

錆びたドラム缶 朽ちたペンキ壁 ちゃんと香り高く 歳とってるなあ ありもしない今の中で 時間なんかに関わりたくはないが 川の流れのように 流れ過ぎるのは ただた…

北岡英樹
1日前
1

湿疹

血が飛び散ったよな 湿疹に 我が身の 戦が映りけり

北岡英樹
2日前
1

夜 墓立てた 誰の墓でもいい墓を

北岡英樹
3日前
1

視力

右 左 えー どっちでもいい 視力はいったい 何を見ているのか おつむの お味噌のふた開ける

北岡英樹
4日前

漬物

胡瓜と茄子の 糠漬けの みずみずしさ。 車の窓を開ければ、 日の当たる田んぼの香りがしていた。 もうすぐ夏の空が眩しかった。 なんだか分からないが、 明らかなメ…

北岡英樹
5日前
2

黙食

あなたが食べたラーメンは どこに行かれたのですかと 尋ねる紳士の耳は餃子だった 私は黙ってスープをすする 私のスープをすする音が 紳士の餃子の耳でする 右が焼き…

北岡英樹
6日前
1

えらいこっちゃ

火をつけて 火をつけて 火を消さないで 火をつけて あの家 私はやってない えらいこっちゃ 通報します

北岡英樹
7日前
1

塩 塩 塩 醤油 塩 塩 塩 ソース 塩 塩 塩塩塩塩塩塩塩塩塩 ケチャップ あとちょっとしかない ケチャップ あとちょっとの ケチャップのプー 隠し味に デスストックの 原子…

北岡英樹
8日前
1

自分は今いったいどこにいるのだろう

何もかも 名前がついているのは 付いてる言葉をちぎって捨てる 瞬く間に 袋がいっぱいになる 何のゴミで捨てれば良いんだ 私はふと 自分は今 いったいどこにいるの…

北岡英樹
9日前
1

ソース

包丁に ソースのように 血が垂れて

北岡英樹
10日前
1

宇宙人のお買い物

宇宙人が買いに来た 鯉のぼりの姿焼き 梅雨の間近に安くなる 半額シールを貼るところ UFOの窓から見ています

北岡英樹
11日前

神棚の榊が森に見えた。 その森が、 少し枯れそうになっている。 環境問題ではない。 寿命である。 また買いに行こう。 庭に出る。 松の木が一本ある。 松の葉、針の葉 ひ…

北岡英樹
11日前

一度っきり

一回死んでみたいなと 思ってる私はひとり 今日一日を 大宇宙ごと生きていた 今日みたいな日は 一日しかなかった そして私は  一人しかいなかった さらに一回死ん…

北岡英樹
13日前
3

たまたま

心底 解放される時は その時 たまたま 解き放たれているに過ぎない いずれ 捨てた犬のように 自分が帰って来る

北岡英樹
2週間前
2

香水

私は 死を 香水みたいに 生きている

北岡英樹
2週間前
願い

願い

盲目に

真っ昼間の

流れ星

願いは

祈りの為にある

時間なんて

時間なんて

錆びたドラム缶

朽ちたペンキ壁

ちゃんと香り高く

歳とってるなあ

ありもしない今の中で

時間なんかに関わりたくはないが

川の流れのように

流れ過ぎるのは

ただただ気持ちいい

湿疹

湿疹

血が飛び散ったよな

湿疹に

我が身の

戦が映りけり

視力

視力





えー

どっちでもいい

視力はいったい

何を見ているのか

おつむの

お味噌のふた開ける

漬物

漬物

胡瓜と茄子の

糠漬けの

みずみずしさ。

車の窓を開ければ、

日の当たる田んぼの香りがしていた。

もうすぐ夏の空が眩しかった。

なんだか分からないが、

明らかなメッセージだと思う。

何を言われているのか、 

知る術もない。

今晩の私は託されながら、

漬物で一杯やっている。

黙食

黙食

あなたが食べたラーメンは

どこに行かれたのですかと

尋ねる紳士の耳は餃子だった

私は黙ってスープをすする

私のスープをすする音が

紳士の餃子の耳でする

右が焼き餃子で

左が水餃子の

餃子の耳の中でする

えらいこっちゃ

えらいこっちゃ

火をつけて

火をつけて

火を消さないで

火をつけて

あの家

私はやってない

えらいこっちゃ

通報します

塩




醤油



ソース




塩塩塩塩塩塩塩塩塩
ケチャップ
あとちょっとしかない
ケチャップ
あとちょっとの
ケチャップのプー
隠し味に
デスストックの
原子爆弾を少々
ああ
やっぱり足りない





あかん

この海は

まずいな

自分は今いったいどこにいるのだろう

自分は今いったいどこにいるのだろう

何もかも

名前がついているのは

付いてる言葉をちぎって捨てる

瞬く間に

袋がいっぱいになる

何のゴミで捨てれば良いんだ

私はふと

自分は今

いったいどこにいるのだろうと思う

ここは遠くだ

それだけは分かる

地球ごみの日でお願いしますと

UFOのパッカー車が

私の頭上でPRしている

宇宙人のお買い物

宇宙人のお買い物

宇宙人が買いに来た

鯉のぼりの姿焼き

梅雨の間近に安くなる

半額シールを貼るところ

UFOの窓から見ています

牙

神棚の榊が森に見えた。
その森が、
少し枯れそうになっている。
環境問題ではない。
寿命である。
また買いに行こう。

庭に出る。
松の木が一本ある。
松の葉、針の葉
ひとつひとつに命が巡り、
見ているこちらが健やかになる。
人間にも口の中に牙が生えているが、
松の木も何処かに牙があって、
それが共鳴しているように思った。
おぞましい程、
自分はこの世に生きている。
剥き出した風情の中で、
私は息

もっとみる
一度っきり

一度っきり

一回死んでみたいなと

思ってる私はひとり

今日一日を

大宇宙ごと生きていた

今日みたいな日は

一日しかなかった

そして私は 

一人しかいなかった

さらに一回死んでみると

もう二度と死ねなかった

大宇宙ごと生きていたとしても 

一度っきりしか

死ねなかった

たまたま

たまたま

心底

解放される時は

その時

たまたま

解き放たれているに過ぎない

いずれ

捨てた犬のように

自分が帰って来る