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30代IT未経験から半年でGAFAMの内定をもらった話

こんにちは!記事に目を通してくださり本当にありがとうございます。私は、現在受託開発企業にてCloud Enginnerとして働いているプリマドンナと申します。

2023年10月から30代IT完全未経験として今の会社に入社し、入社日からAWSの構築案件にチームメンバーの一員として働き始め、約7ヶ月の月日が流れました。そしてこの度転職活動を経て、GAFAM(の内1社)のオファーを獲得しました。IT完全未経験から約半年後にBigTechから内定をいただけた特殊な経験をしましたので、誰かのお役に立てればと思い、記事という形で残すことにしました。


はじめに

30代でIT未経験という状況の2023年3月、右も左もわからない状態で「IT業界に転職する」という目標を立ててから5ヶ月後、合計130社お祈られた後に、運よく現在の職場にお世話になることとなりました。本当に心の底から感謝してます。これだけ落とされても、転職するには年齢も年齢だったこともあり落ち込む暇もなく応募しまくっていました。
ちなみにこの時期の転職活動で重視していた優先順位は、

①業務内容
②リモートワーク
③給与

としており、理由は未経験の身分でお給料たくさんくれ、などと言える状況ではないということと、今後エンジニアとして働く覚悟があったため、今は実務経験をたくさん積むことに重きを置いていました。
余談ですが、未経験だと案件によってはテレアポや家電製品の店員さんなどIT関係に関係ない案件に携わるような情報を目にしたことがあったので、面接の際も具体的にどのような案件に携われるかを結構聞きました。

転職活動の経緯

そして今回の転職活動に至った理由は、大きく分けて3つあります。

理由1.今後生きる環境を選択できるようにするため

私は常に「人生一度きり」「明日死ぬとして自分は何を選択するか」を考えながら生きています。生きれる時間は有限でかつ人生は選択の連続です。昔とは異なりSNSが発展した今だからこそ海外といえどとても身近に感じるようになりましたよね。そして私の中でたどり着いた答えが、

"生きる場所を選択できるようにする"

でした。どういうことかというと、例えば天気や気温、為替や物価などは一個人の力ではどうにもなりません。しかし同一の環境にいる限りはそのような制約の中で生きていかなければならないですよね。それであれば自身が居住できる場所を選択できればいいんじゃないかという結論に至りました。(めちゃくちゃ雑な意見ですが笑) 私がいう、「環境」とは教育や生き方なども当てはまります。

私自身これまでたくさんの国を周り、日本では経験できないこと、日本人にはない考え方や生き方を目の当たりにしてきました。
そして私個人の意見では、現代の日本は、ある人にとっては居心地が良く、またある人には危機感を覚える状況ではないかと考えています。私の場合は後者であり、必ずしも日本生まれで日本育ちだから日本で暮らさないといけないとは到底考えられなかったんです。もちろん日本にもたくさんいいところもありますが、自分の住む場所ぐらいは自分で選択できるようにしたいと考えました。
今回のGAFAMで働ける切符を手にするということは、社内異動でアメリカ本社で勤務できる可能性や、英語環境で勤務することに慣れることができたりと、今後生活基盤を日本以外の国にしたい場合にきっとプラスに働くはずです。

少しずるいかもしれませんが、最終的に「日本が良い」となればそれはそれですし、それまでに経験した海外での生活や就労経験は転職をする際も必ず評価されるとも思っています。

理由2.生活基盤の安定化

GAFAMのお給料は日本国内で見ても相当高いと言えます。基本的に転職時は現職の給与をベースに約10%-15%上がると言われているところ、僕の場合はありがたいことに現職の4倍近くのお給料を提示していただけました。今いただいているお給料も未経験で入社した割には待遇良くしていただいていました。ただやはりこれだけのお給料をいただけるとなると心に余裕ができますし、行動の幅も広げることができます。何よりお金の心配がなくなると仕事に集中できそうだなと感じました。

理由3.人生一度きりなのでどこまで挑戦できるか試してみたかった

これまで私の人生を振り返ると常に何かに挑戦しているイメージでした。例えば

・大卒まで海外経験なかったけど、卒業後に留学
・少し英語がわかるようになったので、英語で仕事をする
・また少し英語がわかるようになったため、いろんな国を周ってみる
・海外で生活できることに慣れたため、アメリカ横断してみる
・起業してみる
・完全未経験からIT業界に転職してみる

などです。一般的に経歴だけ見ると汚いと解釈されても仕方がないですが、正直IT企業に転職するまでは自分が何をしたいか定まっていなかったのが本音です。だからと言って何もしないわけではなく、まずは興味を持ったことはなんでもやってみることで、いったい自分は何をしたいのか、ピントを調整していました。

今回もBigTech ×英語というまた新たな環境で、自分の力がどこまで通用するか、チャレンジしたいと思い転職に踏み切りました。

いざ転活

LinkedInの活用

まずは最近日本国内でも利用する人が増えてきていると思いますが、LinkedInの活用です。簡単にいうとジョブ型SNSで、自身のプロフィールをリクルーターもしくは企業の人が見てアプローチをしてくる、というものです。北米では誰もがこのSNSのアカウントを持っているので、テック企業に行きたい方がいらっしゃれば作っておいた方が良いです。今回LinkedInを使った目的としては、

  1. 自身の経歴や能力値をアピールすること

  2. GAFAM内で既に働いている人を探し、コネクションを作ること

  3. (お手数だけど)繋がりができた方から、面接の際に聞かれた内容や社内の業務について聞くこと

です。一つずつ解説していきます。

1.自身の経歴や能力値をアピールすること
LinkedInの自分のプロフィールには学歴やこれまでの職歴、資格などを載せることができ、その内容をリクルーターは日々チェックしながら、抱えている求人にマッチする人材を探しています。
そして自分からどこかの求人に応募した場合も、その企業によるバックグラウンドチェックにLinkedInは活用されており、経歴や過去の活動内容を確認することにより、求人者と求める人材との乖離を生まないようにしています。職務経歴を常にネット上に挙げておいていつでも声がかかる or LinkedInに掲載されている求人に応募するようにアカウントを作りました。

2.GAFAM内で既に働いている人を探し、コネクションを作ること
無作為に繋がりを申請しても相手にとって共通点がないとなかなか承諾をしてもらうことが難しかったので、「同じ大学に通っていた先輩や後輩で自分が働きたい企業で既に働いている人と繋がる」ことにしました。やはり効果ありで、挨拶文に共通点を記載すると返事が来る確率は上がりました。

3.(お手数だけど)繋がりができた方から、面接の際に聞かれた内容や社内の業務について聞くこと
私の中で今回LinkedInを利用する最大の理由がこちらでした。運よく書類審査が通過しても、面接でどんなことを聞かれるか把握していないと伝えたいことも伝えられずに終わってしまう可能性があります。そこでLinkedInで繋がりができた方から「どんな形式の面接か」、「英語か日本語か」、「面接時に意識していたこと」などを聞くようにし、併せて「社内の雰囲気」や「業務内容」なども質問しました。(ご丁寧にお答えくださった方々、本当に感謝しております!) 

このおかげもあって、具体的な面接のイメージも想像でき、質問に対してSTARメソッドを利用した回答内容などを練習しました。

レジュメ(職務経歴書)作成

レジュメの作成には以下のサービスを利用しました。

Creddleは入力画面で基本情報、サマリー、職歴、学歴など打ち込んでから、自分好みのデザインを選び、そのフォーマットに成形してくれるサービスです。無料で使えるのでみなさんもぜひ!

そして意識したこととしては、企業のJob Descriptionから逆算してレジュメを作成することです。大手企業には日々多数のレジュメが送られてくるため、効率よく求人に合った人材を判別するためにレジュメの精査を自動でしています。その精査にはJob Description内に含まれているキーワードとレジュメ内のキーワードがマッチしているかを見ているようです。そのため、まずはJob Descriptionに記載されているワードを把握した上で、そのワードをレジュメに落とし込むようにしました。

あとは作成したレジュメをフォーマット添削ツールにかけ、フォーマットや体裁、内容のレビューを自動でしてもらいました。
私が利用していたツールはResume Wordedといい、企業のJob Descriptionと自身が作成したレジュメがどれだけ整合性が取れているかをスコアリングしてくれるものです。

参考例

※ここで気をつけてほしいのは、このツールで高得点を得てもレジュメがバンバン通るということではないです。あくまでもレジュメの自動精査に頑張って残ろう、ぐらいの気持ちでいてください。

求人応募

今回求人応募にはエージェントやリファラルは使いませんでした。求人応募は完全真っ向勝負という感じで、GAFAM内の採用ページからキーワードで「Cloud」と絞り、結果が出てきた求人に対してひたすら応募をするというものです。バットを振らない限りボールには当たりませんので、とにかく応募しまくりました。アメリカでいう"Number Game(応募数の勝負)"です。またLinkedInからも日々リクルーターから連絡が来るので、一応お話だけは聞いていました。
ちなみにGAFAMではAIを筆頭に、各社こぞってデータセンターを増設するため、日本へ莫大な投資をしようとしている(=採用人数が減ったり、極端にポジションクローズにはならないだろうと考えました)ので、これはもしかするとチャンスかもしれないと感じていました。現に日本の求人数は他国と比べて多かった気がします。

面接対策

面接対策にはかなり時間をかけました。まずは企業分析です。企業の歴史からこれからの展望、現段階で力を入れている事業から、社内の口コミ、評価制度など企業のホームページを隅々チェックし、もしこの企業に入社したら自分は何を貢献できるかを考察していきました。当たり前ですが、企業としては即戦力を求めています。そして極力Job Descriptionに近い人材が欲しいはずです。その企業が持つ理想の人材に近づけるように自分の熱意とスキルを理論的に説明できれば面接官も腹落ちするだろうと考えました。そして腹落ちさせるためには階層深めの論理的回答が必要になるので、一つの質問に対して「なぜそう思うのか(Why)」を突き詰めました。

そして英語対策にも力を入れました。英語ができるということは他の候補者と比べても大きなアドバンテージになります。日本はイングリッシュスピーカーが極端に少ないが故に、英語力は強みですし、GAFAMのような大きな企業で活躍するためには、遅かれ早かれ英語は必要になってくると考えました。
一般的な英会話と違い、面接では予め質問される内容がわかっていれば対策できるはずなので、

  • 面接で質問される内容の列挙

  • それに対しての日本語での答え

  • 日本語での答えを英語にする

  • 英語で伝える練習

を意識しました。人間結局は繰り返し同じことを継続しないと体が覚えないので、とにかく時間の許す限り英語の練習はしました。(面接が終われば解放されるので笑)

そして面接の参考にしていたサイトがInterviewCatです。

あまり聞き慣れないサービスかも知れませんが、面接時の質問や業務内容などを結構赤裸々に体験談としてオープンにしているプラットフォームです。やはり実際に面接を潜り抜けてきた人の意見はめちゃくちゃ貴重でした。有料ですが、面接で聞かれることなどはこちらで確認するのもいいかもしれません。

実践

1次面接と2次面接どちらも英語で質疑応答する予定で、技術面接やループ面接を覚悟していました。ところが面接が始まったらそこにはまさかの1次面接と2次面接の担当者がいるじゃありませんか。訳を聞くと1次面接と2次面接を同時開催することにしたと笑
なので2回面接受けるつもりが、その1回で終わりました。しかも30分ぐらい。
面接内容では自身の熱意は伝えられましたが、技術的な質問には答えられなかった部分もありました。ただ、どうにか熱意とやる気だけでも伝われと思い、そこに関しては出し切りました。
後日人事とカジュアルな面談を実施し、割とさらっと面接が終わりました。
面接の形式について調べたところ、本来であれば1日に4人の面接官と立て続けに面接をしたり、技術的な質問ももう少し形式ばった形で聞いてくるようですが、私の場合はなぜか少し緩かった気がします。もうこればかりはラッキーとしか言えません。もしかしたら終始ニコニコしていたのが案外効いたのかもしれません笑
今回の転職活動では面接はGAFAMの1社しかしておらず、他に応募した企業は数社ありますが、IT業界半年のスキルではどこも必要としていないんだと感じました。これはこれで一つの成果物としてやってみていい経験になりました。

オファー

カジュアル面談が終わり、内容聞く限りなんとなーく受かっていそうだとは思っていましたが、他にも候補者はいる旨は聞いていたので安心はできませんでした。しかももしかしたらポジションがクローズになる可能性もあるなんてこともちらっと聞いたので余計ドキドキしていました。
毎日毎日メールをチェックして、いわば中学時代のセンター問い合わせのような感覚。そしてついに「オファー面談」という件名のメールが来たときはさすがに家の中心で叫びました。

おわりに

今回IT業界に転職してきて半年しか経っていない自分がなぜオファーを頂けたか、少し考察してみましたのでぜひ参考にしてください。

  1. 英語力

  2. チャレンジ精神

  3. 資格取得(これが一番びっくり)

1.英語力
面接の序盤で、自己紹介をした際に明らかに面接官の顔が驚いていました。そしてその直後面接官から「英語上手いからびっくりしたー」と言っていただけました。ここから分かることは、やはり非英語圏の日本で英語がわかることはとても強みになるんだなと。正直私の英語力なんてたかが知れている程度です。それでも評価につながっていると思うので収入を上げたい人は英語を勉強することを強くお勧めします。

2.チャレンジ精神
全く関係ない異業種の経歴でしたが、自身で会社を設立したり、海外を相手に自身で考えながら会社を経営していたことがプラスに評価されたのではと考えました。というのも外資系企業がほぼほぼ中途採用で成り立っています。社員一から教育しようとする日系企業とは違い、自身の裁量を持って自身で考えながら業務を遂行できる人を好んでいる傾向があると思います。もともとフットワークが軽く、行動こそが人生を加速させると考えてきた私のマインドが結果的に良かったのだと思います。

3.資格取得
2024年4月時点でAWSでは13個の資格が存在しており、私は約半年で全て取得していました。よくX(旧Twitter)上では資格取得について時折論争が起きているかと思います。そして私の場合、この資格取得こそが最大の評価ポイントだと思いました。実際、面接官から面接のフィードバックを聞いていても資格を持っていることに対して一定の知識が私にはあると感じているのが伝わってきました。
私は外資系IT企業こそ資格取得よりも実力主義だと思い込んでいたせいもあって、資格取得していることを全面に押し出すこともする気はなかったですが、意外と評価されるんだなと身をもって感じました。

4.運
各社揃って日本へ投資していることや応募をたくさんしまくったおかげでレジュメが採用者の目に留まったことなど、様々な条件が重なって今回の結果になったと思います。自分のようなロースキル人材でも仕事に対してチャレンジ精神があり、クラウドへの高い学習意欲などを評価してもらえることもあるんですね。。。

最後に、今後GAFAM内での働き方やIT業界について、そして海外や英語についてなども発信していこうかと思いますのでよろしくお願いします。
とりとめのない記事でしたが、最後まで読んでくださりありがとうございました!
私のような経歴でもGAFAMに入れることを証明したので、誰かの励みになれば幸いです。そして何か質問等あればいつでもXからDMしてください。

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