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小さな幸せの粒

私は21歳で結婚し出産した。
当時は若く、お金もない我々夫婦。
両親に心配もかけながら、子どもを育てる日々。
せめて半年は専業主婦として子どもを手元で育てたい想いもあり、生活が苦しくても保育園へ預けず子どもを育てた。
でも・・・やはり生活が安定することはなく、いよいよ

おむつ
ミルク

を買うのもためらう状態になる(;′⌒`)
お金がすべてではない

けど

お金がないとイライラする私がいた。
そんな私をみて父が言った。

いくらあったら幸せだ?ಠ╭╮ಠ


私は、300万!!┌( ಠ_ಠ)┘と、テキトーに言い放った。
なぜ300万とでたかは自分でも謎である。
※自分たちが無計画に結婚し子どもを生むことを選んだ結果なのになんて身勝手な娘なんだ私はಥ_ಥ と、今反省
その私の言い放った言葉に父が、

「よし、わかった。3日くれ。300万でいいのな?」

と、席を立つ父。

やばい・・珍しく父が怒った気がする。

この父・・・普通じゃないから300万どうにかして工面するぞ?
やばいな、どうする気だ・・・止めなくては・・・!!

お父さん・・・嘘だよ。300万なんていらないよ。
ごめんなさい。

さすがに謝罪した。
それでもなお、300万を稼いで来ようとする父に、本気でごめんなさいをした22歳の私(;'∀')
その時に父が私に教えてくれた言葉は一生の宝になる。

いいか?お前が得ようとしたものは大きなダイヤだ。
それをなくしたらどうなる?何にもなくなるだろ?
人間は欲を出しすぎてはいけない。
よく見てみろ、お前の周りには小さなダイヤが転がってる。
それを見逃すな。小さなダイヤを100個集めてみろ、万が一1個落としてもまだ99個のダイヤがあるだろ。
一個の大きなダイヤを得るのに必死になってすべてを失うより、小さな幸せのダイヤを大切に集めれる人間になれ。

父の言う通り、大切な人と結婚ができ、主人の両親に出会え、かわいい子供に出会え、いつでも私たちの幸せを願う人たちに囲まれていることに今更ながら気づき衝撃を受けたのは忘れられない。
どうしてそんな大切なことを忘れていたのか。
無口な父が、教えてくれた大切なこと。
面と向かって言えないけど、ここに記しておくよ。

お父さんありがとう。


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