臨床問題②


 医学部6年生でも、間違える問題を作成しました。

 特に2問目は、精神科医の適正が問われます。


設問1
不眠症の対処として正しいのはどれか一つ選べ。

1.ハイボールを飲む
2.絶対に8時間は寝るよう心がける
3.目覚めたら日光を浴びる
4.眠くなくてもとにかくベッドに入りスマホをいじる
5.夜中までヴァロラントをする




回答3

 睡眠のリズムを整える上で、朝の日光浴はとても大切です。
 朝日を浴びることで、脳内でセロトニンが生成されます。

 そして、セロトニンが夕方、メラトニンへ変換され、心地よく眠れるようになります。

 お酒、ヴァロラント楽しいですけど、寝る前は控えましょう。



設問2
 高校2年の女子生徒、しばらく学校へ行けず、生きているのが辛いと訴えてます。

 この場面で、精神科医として正しい発言はどれか一つ選べ。

1.「学校は行くべきです。学生の本文は勉学、社会に出れば、もっと厳しくなります。」

2.「私も、そういう時期はありました。時が解決します。」

3.「学校は行かなくてもいいです。今の世界が全てではない。」

4.「友達はいる?誰でもいいから仲良くしてみてください。」

5.「……私でよければ、教えてください。」





回答5

 大切なのは、”持論を押し付けない”ことです。

 相手は、とても苦しんでます。

 そんな時、ごちゃごちゃ言われても何も響きません。

 3は、とあるインフルエンサーが、壇上で語っていそうですが、この場面ではナンセンスです。



 以上となります。

 医師国家試験では、精神科の問題は数問しか出ません。

 内科や外科などが重点的に出題されます。

 しかし、精神科医は、あらゆる悩みを受け止める覚悟と、あらゆる質問に答える準備をしておかなければならない。

 決して、安易な仕事ではないです。

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