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〈息子と一緒に〉自信ってどうしたら身に付くのかな?〈考えてみた〉

先日、転校前の小学校で息子と親友だった男の子(Yくん)がとんでもない問題児になっているという噂が舞い込んできた。

その話によると、「ラブホテルがどーだの、セックスはどーだの」と言いながら、女性の担任教師や同じクラスの女子をからかったり泣かせているということだった。

う〜ん、まだ下の毛も生えてない小4男子が何やってんだか・・・。

そして、その噂話を聞いてから、1か月後くらい経ったある日のことだった。

突然、息子がYくんに会ってみたいと言い出したのは。

どうやら何か思惑がありそうだったけど、それについては明かさず、とにかく「転校してからずいぶん会ってないから、会ってみたい」とだけ言っていた。

そして、昨日、晴れてYくんに会いに息子は妻と一緒に昔(ほぼ1年前まで)住んでいたK市を訪れたのだった。

これから話す内容は、帰宅後に息子から僕が聞かされたそのときの彼とYくんとの実際のやり取りである。

久しぶりの親友との再会に興奮したのか、いつになく終始、饒舌に話し続ける彼の姿がまずは印象的だった。

結局、リビングと風呂場で2時間以上、彼の話に付き合うことになったし(笑)

息子は、その日、Yくんから言われた台詞で、印象的に残ったものをいくつか教えてくれた。

特に次の2つはよほどインパクトがあったのか、何度も繰り返し再現していた(笑)

まずは

「オレ、売られた喧嘩はぜんぶ買うタイプなんだよな。」

という台詞。

息子と親友だった小1、小2の頃のYくんは喧嘩などとは無縁なとても心優しい子だったから、そのジャガーチェンジ(豹変)ぶりに冷静沈着な息子も流石にいささか度肝を抜かれた様子だった。

そして、この彼の台詞に対する息子と僕の感想は完全に一致していた。

それは、ずばり

「Yくんはカッコいいと思って言っているかもしれないけど、これって実はめちゃくちゃカッコ悪い台詞だよね。」

というものだ。

というか、今は令和6年(2024年)じゃなかったけ?

それなのに、まるで昭和の河川敷にタイムリープしたような錯覚を覚えてしまうような台詞じゃないか。

そして、ついつい悪乗りしがちな僕ら二人がそんなYくんに密かに付けたニックネームが

ビーバップ小学生

である(苦笑)

そして、これに続くYくんのもう一つの名(迷)台詞は、

「今年はチョコ3つしかもらえなったわ~。でも、どうやらオレが野球で速い送球するところが女子はグッとくるみたいでさ。」

というものだった。

その発言に対して息子は素直に

「ああ、今年は僕は一個ももらえなかったわ…。」

と答えたのだけど、Yくんはどうやらその息子のリアクションが自分の期待するものではなかったらしく不服そうな表情を浮かべていたそうだ。

そんな彼に対して、息子が

「もっとちゃんとがっかりしたフリをすればよかったのかなぁ。」

などとYくんを無駄に気遣うようなことまで言い出したから、

「いやいや、それはさすがにやりすぎだし、ウソだからやらなくてよかったよ。」

と僕は諭したのだった。

実際、息子はまだちゃんと学校に通えていた小1~小3の頃に、ちゃんと相思相愛の素敵な女の子からチョコをもらっていたから、そもそもガッカリする理由など見当たらなかったのだ。

「正直、数とかでもないんだけどなぁ・・・。」

とボソリと続ける息子に、思わず

「おまえは大人か、つーか英国紳士か!」

とつっこんでしまったけど(笑)

その後、風呂場でもこの話題は尽きず、このときも息子は

「Y君がどうしたら更生できるだろうか。」

と終始、彼の将来を案じる発言をしていて、実は、一方でそんなYくんからちょっと意地の悪いことも言われていたことも告白されていたから、そんな息子の姿を見て、

「なんかこの子は、本当に僕と違って←出来た人間だよなぁ。」

と改めた感心したのだった。

そして、ふと思いついた僕は彼に対してこんな問いかけをしてみた。

「YくんやYくんとつるんでいる友達は、どうしてあんな風に喧嘩にしろチョコにしろお互いの優劣を争うような発言ばかりするのかなあ?」

「ああ、それはやっぱり自分自身に自信がないからじゃないかなぁ・・。」

と息子。

せ、正解(笑)

さらに彼はこう続けた。

「自分に自信が持てないからこそ、自分の外側にある物差しを使って他人と比較して、優位性を確認することで安心したいんだろうね。」

う、うん、またもや、正解(笑)

そして、残念ながら、それは何も子供に限った話じゃなくて、大人にも(たぶん自分も含む)こーゆーついつい他人にマウント取りがちな「本当は自分に自信がない」人達ってたくさんいるよねえ。

まあそれはともかくとして、次に僕はこんな質問を彼に投げかけてみた。

「じゃあさ、どうしたら自分に自信が身に着くと思う?」

すると、彼は少しだけ考えた後、こんな風に答えてくれたのだった。

「本当の自信ってさ、自分の身の周りの人に対して、純粋にその人の喜ぶ顔が見たいという気持ちで、面白いことを言ったり、優しくしたりして、その結果、相手から感謝されたら、自然と身に付くんもんじゃないかな・・。」

お~!

この質問に対する答えは実はお父さんも持ってなかったけど、

確かに一理あるよね!

ってめっちゃ納得したよ。

続けて、

「きっと僕が今日のY君の話になかなか共感できなかったのも、ある程度、自分に自信が付いていたせいもあるかもしれないね。」

とボソリと呟く息子に向かって、


僕は

「うん。あなたは、僕ら家族を含めて、周りの人からその思いやりの気持ちとサービス精神でメチャクチャ感謝されているから、確かにその通りかもしれないね。」と答え、

さらに

「あとは、やっぱりあのほとんど寝たきり状態だった辛い1年間を乗り越えて、今、めっちゃ楽しい毎日を過ごしていることも自信の源になったんじゃないかな?」

と言ったら、

彼はまさに我が意を得たりと言った感じで、満面の笑顔を浮かべながら、

「うん、それもあるよね!」

って答えたのだった。

か、かわいい😍

そんな息子は

「僕の見立てでは、Yくんにはまだあの頃のピュアな心がまだ少し残っていると感じだから、これから変わってくれるのをとにかく待つことにするよ。」

という言葉で今回の会話(ロングカンバセーション、通称ロンカバ)を締め括った。

うん、そうやって自分のことを信じて想ってくれている友達がいたら、彼だっていつか変わるかもしれないという気がお父さんもしてきたよ。


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