ゆっこ*軽度知的娘の母

軽度知的娘を育てた経験や日々の暮らしの様子が、誰かの希望になったらいいなあ。

ゆっこ*軽度知的娘の母

軽度知的娘を育てた経験や日々の暮らしの様子が、誰かの希望になったらいいなあ。

最近の記事

「silent」を観て       

 すっかり遅くなりましたが「silent」、好きなドラマだったので、感想を書きます。  初回の予告を観て、耳の聞こえない男の子と聞こえる女の子の恋愛ものなんだなと思い、あまり期待せずに観ました。良い意味で期待が裏切られ、一気にドラマの世界観に引き込まれてしまいました。  まず驚いたのが、静かなシーンが多いこと。今までのドラマだとBGMが入るところで入らない。なので手話で出る音や口を動かした時の音まで聞こえる。NHKの手話番組で観ていたのに、ドラマで観るとなぜか新鮮でした。

    • 高等支援学校①

      長女は卒業して5年経っていますので、現在とは異なる部分があるかもしれません。また、学校によって違うところもありますので、あくまでも参考としてお読みください。 軽度知的の長女は高等支援学校を卒業しています。高等支援学校とは、軽度知的障害のある生徒が一般企業の障害者枠での就労を目指す高等部単独の支援学校です。一般の高卒資格は得られません。 長女は地元中学の特別支援級から受験して合格し、進学しました。受験の条件は、軽度知的障害と診断されていることと公共交通機関での通学でした

      • 「僕の大好きな妻!」最終回を観て

        ネタばれがあります。視聴予定の方はお気をつけください。 「 もう最終回!」と残念に思いながら観ました。店長にフォローされながら懸命に働いていた知花ですが、ある朝ベッドから起き上がることが出来なくなってしまいます。 夫の悟は、知花のために発達カフェの仲間たちに相談に行ったり、お見舞いに来てくれた店長に話を聞いたりと奔走します。 知花の職場では、店長が知花だけでなく、みんなが自分の得意なことを生かして働ける職場を作り、知花はまた働けるようになります。 働く人みん

        • 「僕の大好きな妻!」#5~#7を観て

          ネタばれがあります。視聴予定の方はお気をつけください。 お仕事編ということで、発達障害のある知花がアパレルで派遣として働く姿が描かれました。売り上げで貢献できたものの、いろんな問題を起こし、クビになってしまいますが、店長に発達障害があることをカミングアウトして、再び働けることになります。 店長のシングルマザーとしての働き方や知花の夫・悟の先輩が漫画家アシスタントを辞めるかどうかも描かれました。 知花が同僚に「普通に言って理解できない人とは一緒に働けない」と言われて

        「silent」を観て       

          「僕の大好きな妻!」#4を観て

          ネタばれがあります。視聴予定の方はお気をつけください。 今回は発達カフェに行って、知花ちゃんは自分の居場所と友だちが増え、夫の悟くんは発達障害者に「定型(発達)の人間に発達(障害)が理解できるわけない」と言われ、あきらめたらそこで終わってしまうと、改めて発達障害と向き合う覚悟を決めた回でした。 発達障害者役の俳優さんたち、細かい仕草とか発達障害者特有の雰囲気がちゃんと出ていて、みなさん研究・観察して演じられてると感心しました。 軽度知的の娘は小さい頃から、友だち

          「僕の大好きな妻!」#4を観て

          外食のこだわり

          軽度知的の長女が24歳になりました。お祝いにふたりでランチを食べることに。娘は悩みに悩んで、回転寿司を選びました。「誕生日だから、回らないお寿司でもいいよ」と言ってみたのですが「たくさん食べたいから、いつものお店でいい」と。 娘が小さい頃からたまに行っていた地元チェーンの回転寿司。食べるものも決まっていて、ぶれません。 決まった海鮮の他に、納豆巻きやいなり寿司を必ず頼みます。小さい頃は、納豆巻きやいなり寿司でお腹がいっぱいになってしまって、他のものが食べれなくなるの

          「僕の大好きな妻!」#1~#3を観て

          ネタばれがあります。視聴予定の方はお気をつけください。 長女が軽度知的障害者なので、私は他の障害にも興味があり、障害がテーマのドラマはよく観ます。 「僕の大好きな妻!」は漫画家アシスタントの僕と発達障害の妻の日常を描くドラマで、フジテレビの土曜深夜ドラマ枠で放送中です。原作は「僕の妻は発達障害」というマンガです。 家でよくしゃべり、動きまわっている天真爛漫な妻・知佳は、32歳にしては幼く見えます。アパレル店員として働いていましたが、クビになってしまい、「普通」にで

          「僕の大好きな妻!」#1~#3を観て

          療育手帳

          長女は電車・バス通勤をしているので、毎年6月に交通系ICカードの更新をします。 軽度知的障害の娘は、定期券だと障害者割引にならず、ICカード利用で障害者割引が適応され、電車・バス代が半額になります。会社には1ヶ月分の利用履歴を提出して交通費を出してもらっています。娘の会社は交通費の上限が月1万円のため、障害者割引がないと持ち出しになってしまうので、助かっています。 娘が軽度知的障害の診断を受けたのは小学2年でしたが、まだ子どもだから成長して軽度知的障害ではなくなるか

          苦手の克服

          長女が会社の健康診断を受けました。公共交通機関で行きづらい場所のため、私が送迎。娘ひとりで受けてこられるので、私は待ち時間に買い物へ。 いちばん最初に健康診断を受けた時は、受付までついて行きました。軽度知的のため、初めてのことや場所には本人に確認した上で、私が付いていくことが多いです。「うまくできないかも」と不安に思う時は「付いてきてほしい」と言います。 思えば長女が小さい頃は注射が大嫌いで、予防接種を受けさせるのが大変でした。小学6年生になっても大泣きして、私のひ

          継灯式

          二女は看護学部に在籍中です。助産師を目指しています。 看護学生といえば、ニュースでよく見る「載帽式」。最近はナースキャップが廃止されていることから、ナイチンゲールの灯りを引き継ぐ「継灯式」と名前を変えて実施されているようです。 従来であれば親も参加できる式なのですが、コロナ渦のため映像で観ることになりました。 下の娘が「助産師になりたい」と言い出したのは中学生の頃でした。理由を聞くと「お姉ちゃんと産まれた時からずっと一緒に育ってきたから、障害を持った赤ちゃんとか

          あなたはあなたのままでいい

          人よりうまくできないことが多い長女は、「どうしてできないの」と幼稚園から小学校低学年の間、同級生に言われることが多かった。同級生に悪気はなく素朴な疑問なのですが、長女は気にしていました。 小学校入学時は特別支援級を希望しましたが、入学時健診でコミュニケーションや集団行動に問題がなく、特別支援級の定員がいっぱいなので普通級で大丈夫ですと言われ、普通級に。 9月ごろには、長女から「勉強がわからないから、もっとわかるようになりたい」と言われ、特別支援級の授業をお試しで

          あなたはあなたのままでいい

          小さい頃

          知的障害のある長女の小さい頃に見られた特徴を書き出してみます。 妊娠中 子宮内胎児発育遅延で入院する。 出産時 低出生体重児(2416g)で誕生。産まれたのが夏で元気だったので、保育器には入らずに済む。 乳児期 夜なかなか寝ない。 幼児期 つま先立ちで歩く。 くるくる回る。 小さい人形をずらっと並べて遊ぶ。 おもちゃに付いている車輪を回し続ける。 親の手を振りほどく。 親のそばをすぐ離れる。 ロゴマークをすぐおぼえる。 言葉の遅れを3歳児健診で指摘される。 教えて

          気付けてよかった

          長女が軽度知的障害の診断を受けたのは、小学2年生の夏休みでした。 長女の診断には変遷があります。 3歳「発達は遅めだが障害ではない」 4歳「グレーゾーン」 小学2年生「軽度知的障害」 小学6年生「軽度知的障害」 小学生の時に2回診断を受けているのは、小学2年生の診断が出た時に療育手帳を取らなかったため、取ると決めた小学6年生で再度診断を受ける必要があったのです。 最初の「障害がない」という診断には、逆に不安になりました。 「障害がないなら、この違和感と育て

          「ありがとう」

          軽度知的障害の長女は、介護補助の仕事をしています。中学生の頃からこの仕事をするのが夢でした。でも、祖父母と同居しているわけでもなく、どちらかというと疎遠なのにと不思議に思い、聞いてみたら「小学生の頃に◯◯(介護施設名)に行って楽しかったから」と。 さらに掘り下げて聞くと「おじいちゃんやおばあちゃんにありがとうって言われてうれしかった」。 そういえば長女は小さい頃から「ありがとう」と言うと何ともうれしそうな顔をしていました。 夫が育児に協力してくれなかったため、私

          長女の今

          軽度知的の長女は今年で24歳。高等支援学校を卒業後、一般企業に障害者枠で正社員として採用され、今もその会社で働いています。 中学生の頃から「おじいちゃん、おばあちゃんのお世話がしたい」と言い続け、夢がかない、グループホームで介護補助の仕事をしています。 もう1つの夢の運転免許を取ることも、かなりの時間とお金を掛けて実現させました。ただ、教習所に通っている最中に運転が怖くなってしまい、結局ペーパードライバーですが…。 娘に障害があると分かった時、将来には不安しかあ

          初めまして

          日本海側の田舎暮らしの50代。軽度知的のある長女と健常の二女の母です。 去年二女が県外の大学に進学、生活が少し落ち着いたので、軽度知的娘を育てた経験や日々の暮らしの様子を書いていきます。 今はネットにたくさんの情報があふれているので、私の経験はそれほど役に立つものではないかもしれません。でも、軽度知的の女の子は男の子に比べれば、人数は圧倒的に少ないので、軽度知的の女の子を育てているパパ・ママのかすかな希望になるかもと思っています。 どうぞよろしくお願いいたします