2024年2月13日(火)詩を語る力というものがある

昨日のnoteにも書きましたが、5月に峯澤典子さんと「投稿」についてのお話会をします。

峯澤さんと初めて長く話をしたのは、表参道で思潮社とワコール が季節ごとに開いた「これから詩を読み、書く人のための詩の教室」だったと思います。

その教室で、ぼくが2018年、峯澤さんが2019年の講師でした。(あとの講師は2018年が小池昌代さん、川口晴美さん、2019年が福間健二さん、井坂洋子さんでした)。

ひとりの講師が3回の講義をもって、それからたまに、講師全員と参加者で、お酒を飲みながら歓談する会も開かれました。

その歓談の会で、講師がひとりひとり立って挨拶をする時間がありました。峯澤さんの順番になり、静かに話を始めました。お酒も出ていた会なのでゆるい雰囲気だったのですが、峯澤さんが話しはじめたら、その場にいた全員の手が止まり、急速にひき込まれて行ったことを、今でも思い出します。

峯澤さんが詩に出会った頃の、ある日の縁側での出来事についての話でしたが、ぼくもその話を聞いて、深く感じ入っていました。話す力というのはこういうのを言うのだなと思ったのです。

峯澤典子さんの詩は、最初の『水版画』(ふらんす堂)を読んだ時から好きでしたが、語りの力にも、その時から魅了されていました。

そんなこともあり、ぼくが声をかけて、2022年と23年に、峯澤さんとふたりで、「詩を楽しむ会」を4回に亘って開催しました。豪徳寺の「七月堂」で、夜に、まさに詩を楽しみながらの、詩についての遠慮のない話でした。ひとつひとつが愉快で、忘れられない会になりました。

ですから、ぼくは今までに峯澤さんと何回か対談をしてきました。そして、何度も詩の話をしてきた人とだからこそ話せることが、きっとあると思うのです。

詩について、今度の5月の会では何を率直に話そうかと、今から考えています。

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