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「本質が分かる」とは「一言で言い表せる」こと

みなさん、こんにちは。Naseka です。

突然ですが、私はものごとの「本質」というものについて よく考えます。
「○○の本質とは何であろう…」
「xxの本質とはこういうことではないか?」

といった具合に

それが的を射ているかどうか、必ずしも分かりません。
考えている数が多い分、
きっと的外れになっていることも少なくないでしょう。

それでも私は、
「ものごとの本質を考える」
ということを大切にしています。

仕事であれば、本質の分かっていない人間に
「本当にいい仕事」ができるとは思えませんし、
趣味であれば、本質が分かるか否かによって
楽しめる・夢中になれるレベルは格段に変わるでしょう。

…前置きが長くなりました。

では、その

” 本質が分かる ”

ということは、いったいどういうことなのでしょうか

私は、

それ(対象)を「一言で言い表せる」こと

だと思っています。

もちろん本質を語る対象が複雑であればあるほど、
それを誤解なきように表現しようとすればするほど、
枝葉末節まで説明したくなるかもしれません。

ですが、
「シンプルに表現できない」
「説明が長々となってしまう」
というのは、自身の対象に対する思考が
整理できていないのだと思います。

たとえば私の仕事を例に挙げると、
工場設備の
保全(今ある設備の点検とか修理とか)」や
設計・改善(新しい付加価値を作り出す)」が
「設備課」としての担当業務になります。
(どちらもやるので、私の実際の職場名は「生産技術課」となってます)

具体的に説明すると少々専門的となるので割愛しますが、
「保全」と「設計・改善」では かなり内容が異なります。

では、それを踏まえた上で
生産技術課の仕事の本質は何か?(※ 私の職場の場合)」
と問われた場合、どう答えるか?

製造業の場合、
・何はなくとも安全第一(災害を起こさない)
・でも品質も重要(不良品を出さない)
生産性も大事(なるべく速く・人手をかけずに)
設備の稼働率も大事(設備が故障して止まったら生産できない)
・最終的には儲からないと(費用対効果、所謂コスパ)
いろいろな要素を加味して設備を設計・運用していく必要があります。

だからといって、
生産技術課の仕事の本質は何か?
の問いに対して、
「安全や品質を守りながら、生産性も高めて、かつ利益が出るように~…」
というような答えが出てきたら、少なくとも私は
「この人、本質を分かっているな」とは感じません。
「まぁ そんなに的外れではないかな」とは思いますが

私の「生産技術課の仕事の本質は何か?」の問いに対する回答は、
「生産性を上げて儲かるようにすること」
の一言に尽きます。
ずばりこれだけでいい

「安全第一じゃないのか?」
災害が発生したら、設備を止めたり、安全対策に費用や工数(時間)を取られるから、災害を出した時点で生産性は上げられないよね?

「品質はどうでもいいのか?」
不良品が出るようなら人を割いて検査をしたり、検査する装置を慌てて設計したり導入したりして、結局 生産性は上がらないよね?
(※ 予定外の対応を求められる分、保全がまわらない → 設備故障が増える → 設備の稼働率が下がる → 生産性が下がる)

稼働率なんて言わずもがな。
稼働率が低いまま生産性なんて上げられません。

そして
『生産性を上げて』儲かるようにすること」
の太字の部分には、
「設備の面で」
の意味が込められています。

要は
「現場のオペレーターが頑張りさえすれば、たくさん製品ができる」
でも
「営業がもっと高値で売りさえすればば、利益は増える」
でもないということ。
だって我々の職場は、「設備の専門家」集団だから。

「生産性を上げて儲かるようにすること」
表現としては あくまで「一言」に過ぎないのですが、
その「一言」の中には いろんな思考の過程が存在しています。
それ故に、その「一言」は素人の一言とは次元が異なるのです。

本質を捉えているから、
  高い次元の一言でシンプルに言い切れる
本質を捉えているから、
  何をツッコまれても 淀みなく答えられる


これこそが

「本質が分かる」

ということだと思うのです。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


※ 昨今、読解力・文章力の低下を憂う声もあります。
読解力の不足している人・思慮の浅い人には、
こちらの「本質を捉えた一言」も
「いろいろ足りないじゃん」としか受け取られないしれません。

ですから、「本質を一言で」は
話す相手を選ぶ必要はあるかもしれませんね。


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