ヘルプでつまみ食いするおばさんたち

昔働いていた会社での話。
俺は事務の仕事だったが、同じ会社の別部署は会館をやっていて、結婚式とかもその会館で開かれていた。
結婚式には、繁忙期がある。普段も大安の休日は多いが、6月は更に増える。June brideだから。
繁忙期には、会館の職員だけでは手が足りなくなり、他の部署の社員にヘルプ要請が来る。
若い女子や男子は、披露宴のサービスにヘルプが来る。
俺は1度厨房のヘルプに行ったところ、総料理長に気に入られてw、それからは名指しで厨房のヘルプ依頼が来るようになった。
厨房のヘルプはキツイんだよね。まず朝が早い。6:00出勤は遅いくらいで、5:00出勤当たり前で、早い日は4:00出勤だった。
その代わり昼には終わるから、早いと11:00、遅くても14:00には終わっていた。
それで代休取れてたから、慣れたら楽しんでいたけど。
朝食は、会社で経営してるレストランで無料でモーニングだったし、昼は厨房の料理人が作った賄いを食べられたから。この賄いは、美味しかった。1度忙しくて、調理人がチャルメラ作った事あったが、スープには手を加えていたから、袋麺とは思えない味で、美味しかった。具材も結婚式用の食材で、余った物とかだったから、豪華だったし。

厨房のヘルプは、主に盛り付けである。
調理は調理人しかしない。ヘルプになんか、させられはしない。
1番嫌だったのは、鯛の尾頭付きの盛り付け。バンジュウに焼いた鯛の尾頭付きが並んでるのを抱えて持ち、作業台に並んでる御膳の皿の上に並べていく。
鯛の尾頭付きは、背鰭がもう凶器だったから、たまに手を傷つけた。
煮物や天ぷらとかは、割と楽だったけどね。
おばちゃんが多い営業の部署からも厨房のヘルプには来ていた。
そのおばちゃんたちは、つまみ食いするw俺はつまみ食いは、1度もした事はない。つまみ食いなんかしなくても、余れば最後に食べさせてくれてたし、賄いの時に出てたから。
そもそも披露宴の参加人数に少し余裕ある分しか、食材は用意されていない。
1つ2つつまみ食いしても、問題は無い。だが、ある時、美味しかったのか、おばちゃんたちがハイエナのようにつまみ食いしたw
当然食材は足りなくなり、総料理長激怒!
その時は冷凍してある食材でまかなえたからなんとかなったが。
原因を作ったおばちゃんたちは、素知らぬ顔で世間話をしていたw
これだから、総料理長はつまみ食いとかしない俺を重宝してたのかw
俺は厨房キツかったから、名指しされない限りパントリーのヘルプに入っていた。
それがたまたまパントリーに来た総料理長に見つかったw
「なんで厨房来ないんだ?」と詰問されたが、「言われた通りに来たんです。俺じゃヘルプ先とか分からないですよ」と話したら、納得していた。その後ヘルプ依頼に人数を各部署に割り当ててる総務課長にクレームが行ったそうだ。俺は優先的に厨房に回せとw
俺は総務課長に、「勘弁してくださいよ」と話したよ。総務課長は、総務課にいた同期と一緒に、たまに飲みに行ってたから、「わかった」と言ってくれてたw

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