見出し画像

#20 スウェーデンでビーガン生活に挑戦してみる

びっくりするくらい長くなってしまいました。最後までたどり着いていたらすごい!ありがとう!という言葉を贈呈させていただきたいと思います。
2月からとりあえず一か月間、ゆるくビーガン(正確にはフレキシタリアン)生活をしてみようと思っています~という内容です。

そもそもなぜ挑戦してみようと思ったのか

いろんな理由がある人がいるとは思いますが、私の場合、環境問題に課題意識を持ち、自分の生活が未来への負荷をかけることをできる限り減らしたいと思ったのがきっかけでした。ちなみにお肉もお魚も卵も乳製品とっても好きですし、美味しいと思います。美味しいご飯を食べることは大好きですが、必ず動物性食品を食べないといけない、というわけではなく、野菜も野菜で好きなので、食生活を変えることもできるかなと思っていました。

  • 家畜が放出する排泄物が温室効果ガスの発生源となっている

  • 家畜に与えるえさを生産するために土地、穀物、水が大量に消費されている

  • 畜産のための土地利用拡大により、森林伐採が行われている

これらのことを知ったときに、私は何ができるんだろう、と考えさせられました。さらにさらに詳しいことや他の影響は以下のgreen peace japanの記事が参考になると思います。

ビーガン生活って難しいね

大学入学したタイミングで一人暮らしを開始し、3食全て自分で選ぶ生活が始まりました。何を買うか、いつ食べるかも自由な暮らしの中で、今ならできるじゃん!と静かにビーガンになることにチャレンジしてみていた期間がありました。

菜食主義の生活をするが、完全に動物性のものを断つのではなく、友人との食事の際や避けられない場合は食べるというフレキシタリアン(Flexitarian)という表現が適切なようです。意味は少し違いますがビーガンという言葉を頭の中で使っていたので定義の違いは柔軟に見てもらえればと思います。

vegan: a strict vegetarian who consumes no food (such as meat, eggs, or dairy products) that comes from animals also : one who abstains from using animal products (such as leather)

(Merriam-webster, 2019)

flexitarian: one whose normally meatless diet occasionally includes meat or fish

(Merriam-webster, 2019)

日本で動物性の食品を完全に避けるのはかなり難しいと感じました。お肉・魚を買わない、というのは簡単にできるものの、魚のエキスが入った調味料(だしの素、めんつゆなど)、乳製品や卵を使った加工品を避けるのはかなり難しかったです。大豆ミートも近くのスーパーにあったので食べてみたりもしました。(どこに置いてあるのか探すのは難しかったですが、鰹節とかの近くにあった気がします)味も美味しかったのですが調理法と値段が問題で日常で食べようとはなりませんでした。しかし、今思うと豆腐や納豆などの大豆製品が多くあるため、veganでも料理の幅は広いのかも?とは思います。(細かくこだわると納豆のたれも魚のエキスが入っていたので完全に菜食主義であると食べられないものが多かったです)

当時は友人との外食以外は基本的に完全菜食にしようとしてみましたが、ビーガン向けの調味料の入手が難しかったり、一人暮らしの食生活にも慣れていない中や飲食のアルバイトも始めたりなどがあり、途中で断念しました。その後は、自宅では一週間に2回くらいお肉やお魚を調理する機会があったり、卵を買うことも多かったり、外で何かをお昼ご飯などを買う際にもあまり気にせず購入をしていました。目を背けていたような、頭の片隅にはありながらも考えないようにしていたような気もします。

今、スウェーデンでもう一度ビーガン生活に挑戦してみる理由

ちょっと距離を置いてしまっていた自分の食生活での行動に再び挑戦してみたい!と思った理由はいくつかあります。

①そもそも最近動物性食品を食べる機会少ない!
まずお肉や魚、卵の値段は日本より全然高いんです。日本ほど魚を安く、たくさん売っているところは少ないんじゃないかなと感じています。お肉やお魚を買うのはかなり特別な時で、かつ誰かとご飯を食べる時だけになってきていました。牛乳・バター・マヨネーズ・チーズは、豆乳やオーツミルク・植物性バター・マヨネーズ・ビーガンチーズよりも安く手に入ります。なのでお肉・お魚を食べないことはそれほど食生活を変えなくても抵抗なくできそう!でした。他の乳製品系などは意識して変える必要がありそうですが、、

スウェーデンのスーパー、ICAのオンラインページで値段が見れたので貼っておきます。基本的な物価もやっぱり高いですね。日本も物価が上がっているとは思いますが、、

https://handlaprivatkund.ica.se/stores/1003565/categories/K%C3%B6tt-F%C3%A5gel-Fisk/077f01e2-74ed-4b2f-8fed-577bb249a51e?sortBy=favorite


②周りにビーガンの子がいることが不自然じゃない環境

留学生向けのイベントや、何か複数人で集まる時、アレルギーの配慮に加えて、ビーガンの人や食べられないものがある人はいないかほとんどの場合確認していました。この前行われたinternational dinnerというそれぞれがお互いの国の料理を持ち寄って食べるイベントでも、材料の表記をした紙を持ってくるように言われていました。
前のセメスターで取っていたClimate Changeの授業では、クラスの4分の1くらいの人がビーガンで、excursion の際のご飯は全てビーガン料理でした。

クスクスでした

日本では、SNS上でビーガンの人は見ていたものの、自分でビーガンを選択してビーガンになったという人に会ったことがありませんでした。

③ビーガン向け食品の充実、明確な表記がされている

たくさんありすぎる気もする

買い物をすると、フェアトレード認証や適切な養殖方法で生産された水産物であることを証明するASC認証などいろんなマークを目にすることがあります。右下の二つが動物性食品に関するマークです。上は完全に動物性食品を除いた食品であることを証明しているもの、下は肉を使っていないことを証明しているものだそうです。
European Vegetarian Union というところが認証団体で、ヨーロッパ内でよく使われているみたいです。マークではっきりと示してくれていることが多く、またビーガン向けコーナーもはっきりとあるので食品を見つけやすいです。

日本ではこちら主要なマークだそう。(https://vegeproject.org/)
スウェーデン語のvegoでveganという意味でした。豆腐とかもここにあるのね 

④留学中にやってみたかった、日本との違いを感じてみたかった
留学中の経験の一つとして持ち帰れたらいいな~折角なら違いを感じてみたいと思っていたのも理由です。6月に帰る、という期限付きで特別な環境だからこそ、やりたいと思ったことにどんどん踏み切ろうという勇気をもらっている気がします。

⑤一緒にやってくれる人がいた

一番大きいかもしれません。日本からスウェーデンに来ている友人も一緒にやろ~と言ってくれました。1人ではない、というのはやっぱりやっぱり大事ですね。

でもさあ、本当にそれって意味あるの?


ビーガンやベジタリアンに対しての強い抵抗感や偏見がある人の声を何度も目や耳にしたこともあり、ぐるぐると自分の中で、本当に意味がある行為なのか考えていました。いろいろ考えてしまう&気にしてしまう人間なので自分の中で出てきた疑問を自分に投げかけてみました。自分なりの答えを書いてみます。あっているのかは全然わかりません。全てに論理的に答えることもまだできていません。思想も固まっているような気もするので私はこう思ったよ~とかもあれば教えてもらいたいです😊

Q. 動物性食品を食べないことで環境破壊防止に効果があるのか?

Q. 畜産産業を潰す行為ではないのか?環境を守り、経済や誰かの生活を犠牲にすることはいいのか?
消費者行動がニーズを作り、それに企業や生産者は答えるという形が基本だと思っています。動物性食品の消費量が少し減れば、どのような食品なら需要があるのかを考えるはずです。安いお肉を大量に、ではなく特別な時にだけ食べるものとなったり、環境に配慮した生産方法(森林伐採に関わっていないなど)のものに需要が少しでも移れば、生産者側もそれに対応していかなければならなくなると思っています。行き過ぎた資本主義と感じれば資本主義を利用し、消費者である自分の行動で意見を示せるんじゃないかなあ、なんて。

Q. 私だけの行動で意味はあるのか?変わらないんじゃないの?
社会に与える影響はあまりないし、自己満足だとも思っています。自分の経験の一つにしたいというエゴでもあり、誰にも気づかれることのない小さな小さな意見表明を行動でしてみたい!くらいです。やってみたことを家族や話したいと思った人に話して、そんなことしてたんだ~そんな考えがあるんだね、とちょっとでも知ってもらえたら大満足です。

Q. 健康に影響はない?
これは私もあまりよくわからないのでやってみた結果を報告してみます~
でも今までも不足している栄養素などに気を遣って食事をとっていなかったので(よくない)動物性食品を食べてないからだ!と分かりやすくわかるものではないかな~と思っています。ビーガンは相対的にタンパク質やカルシウム不足になっているが食物繊維の摂取量は多くなっている、全体的に見ると最も健康的であるという論文がありました。色々な意見、結果があるとは思いますが、体の異変がもしあればそれに敏感にいようかなと思います。この機会に栄養素の勉強もいいかもしれない。(するかはわからないけど)

参考:Clarys P, Deliens T, Huybrechts I, Deriemaeker P, Vanaelst B, De Keyzer W, Hebbelinck M, Mullie P. Comparison of nutritional quality of the vegan, vegetarian, semi-vegetarian, pesco-vegetarian and omnivorous diet. Nutrients. 2014 Mar 24;6(3):1318-32. doi: 10.3390/nu6031318. PMID: 24667136; PMCID: PMC3967195.

Q. 他の人に気を遣わせるんじゃない?変な人と思われるかも?

永久に、というわけではなく今回はお試しでやってみるという感じなので、他の人にはあまり伝える気はありません。なので友人とご飯を食べたりするときは動物性食品も食べるつもりです。このnoteを公開するのもほんの少しだけどう思われるかな?とためらったりもしましたが、ここまで読みに来てくれて、変な奴だな~と思ったならそれはそれでいい気がします。長いのに読んでくれてありがとう。

Q. 普通に動物性食品を抜いた生活耐えれるの?食べたくならない?
これもやってみてから答えてみます。耐えられるのでしょうか(笑)

三日坊主でも、ガバガバなルールでもいいんじゃない

大々的にこんなことを書いてきましたが、それほど厳しく制限をかけていかなくてもいいかな~という気持ちで始めようとしています。

完全菜食主義ではなく、フレキシタリアンで。友人との食事の際は動物性食品も食べ、いま冷蔵庫にある動物性食品を食べずに捨てることはせず、食べ終わったあと、次に買うときに植物性のものを選ぶようにするつもりです。マヨネーズやバターが当てはまりますね。食品ロスを生むのは目的と矛盾してしまうような気がするのでそんなゆるゆるルールになっています。

とりあえずまずは一か月やってみて振り返れたらな~と思っていますが、その後も続けられそうだったら自分の身体にも心にも無理のない範囲を見つけたい気持ちです。でもやっぱり無理だった~って言っているかもしれないです(笑)結果報告またさせてもらいます🌝

ここまでお付き合いいただきありがとうございます!!すごい!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?